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イラン政府によりますと、新型コロナウイルスに感染した人は8万人を超え、これまでに5031人の死亡が確認されています。1日当たりの感染者数は18日の時点で、ピークだった先月下旬の半分以下の1300人余りで、イラン政府は感染拡大の勢いは弱まっているという認識を示しています。

こうした中、首都テヘランでは18日から、企業や中小の商店の活動再開が認められ、中心部では通勤する人の姿が多くみられたほか、一部では渋滞も起きました。

感染した患者の治療にあたる医師からは「活動が通常に戻っていけば感染の第2波が起きる可能性がある」と懸念の声もあがっています。

一方で、イラン政府は「感染拡大のリスクが高い」としてショッピングセンターやスポーツジム、劇場、それに学校などの再開は認めていません。

イランは、アメリカによる制裁の影響で、インフレ率が30%を超えるなど感染拡大の前から経済が低迷しています。イラン政府は「経済活動を停止し続ければ、400万人以上が失業する」として、経済活動を段階的に再開させたい考えですが、感染者が増えれば再び制限する可能性もあるとしています。

人口800万人余りのイスラエルは、感染者が1万3000人以上、死者は160人以上に上っていますが、最近になって1日に回復した人の数が新たな感染者の数を上回るなど、改善傾向も見られます。

これを受けてネタニヤフ首相は18日夜、記者会見し「今後は段階的に責任ある方法で規制を緩和していく」と述べ、第1段階として19日から経済活動の一部再開を認める内容を発表しました。

具体的には民間企業が出勤させてもよい従業員の割合を現在の15%から30%に引き上げ、小規模な商店や電化製品の店については営業の再開を認めるとしています。ただショッピングモールや市場は閉鎖を続け、学校や大学も引き続き休校となります。

ネタニヤフ首相は今後の方針について2週間後に国内の感染状況を改めて確認し、改善傾向が続いていれば経済活動を再開する範囲をさらに拡大するとしていますが、反対に悪化した場合は、厳しい制限措置を復活させるとして、国民に対し感染対策を怠らず、責任ある行動を呼びかけました。

中東のエルサレムの旧市街にある、キリストの墓があった場所とされる聖墳墓教会では18日、キリストの復活を象徴する「聖なる火」をともす儀式がひっそりと行われました。

例年この儀式にはロシアなど東方正教会の国々から来る聖職者も参加して、主に民間機で聖火を本国に持ち帰っていますが、ことしは新型コロナウイルスの影響で国際便が全便運休し、外国人は現地のイスラエルに入国することができません。

このため東方正教会の合わせて11の国は、イスラエル側と事前に調整して特別機を派遣して空港に待機させ、エルサレムに駐在している聖職者や外交官が聖火を受け取って特別機で持ち帰るという異例の対応をとりました。このうちロシアやギリシャ国内の教会では、18日深夜、エルサレムから運ばれた聖火の到着を祝う儀式が行われていました。

東方正教会の国々では19日が復活祭となっていて、例年であれば街は大勢の人でにぎわいますが、ことしは各国とも厳しい外出制限が出されているため例年とは様変わりした復活祭となりそうです。

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