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ポンペイ国務長官は3日、ABCテレビのニュース番組で、新型コロナウイルスが中国湖北省武漢にある研究所から広がった可能性があるという主張を巡り、武漢の研究所から発生したことを示す多くの根拠がある」と述べました。

さらに>>
「中国では標準に満たない研究所が運営され、過去には中国の研究所のミスでウイルスが広がったこともある」<<と主張しました。

ウイルスが武漢の研究所から広がったという主張の根拠を巡っては、トランプ大統領も「見た」と述べていて、ポンペイオ長官の今回の発言はこれに沿うものです。

ただ具体的な内容は明らかにしておらず、ポンペイオ長官は「確証を得るため情報機関が検証を続けている」と説明しました。

ポンペイオ長官はまた、中国政府がWHO=世界保健機関と連携して感染拡大を隠蔽したとして、中国政府の責任を追及する考えを示したうえで、こうしたアメリカの立場にヨーロッパの国々やオーストラリアなど国際社会も同意し始めていると主張していて、中国への批判を強めています。

トランプ大統領は、3日、FOXニュースの特別番組に出演し、新型コロナウイルスが中国の武漢にある研究所から広がった可能性があると主張したことについて問われ、「実際に何が起きたのか報告を受けることになっている」と述べ、具体的な根拠については言及を避けました。

その一方でトランプ大統領「中国はひどい間違いを犯したと思う。それを認めたくなく、隠蔽を試みた。火事のようなもので、消火を試みたができなかった」と述べて、中国を批判しました。

ウイルスの発生源をめぐっては、ポンペイ国務長官武漢の研究所から発生したことを示す多くの根拠がある」と述べていて、これを否定する中国との対立はさらに深まりそうです。

一方、トランプ大統領は、新型コロナウイルスのワクチンについて「年末までにワクチンができると確信している」と期待を示しました。

さらに、学校についても9月に再開させたいとの意向を示し、新型コロナウイルスの感染拡大で深刻な影響を受けているアメリカの社会・経済の早期回復を目指す考えを強調しました。

アメリカのAP通信や政治専門サイト、ポリティコは、国土安全保障省が今月1日付けでまとめた内部文書を入手したとして、その内容を伝えました。

それによりますと、中国政府は新型コロナウイルスの危険性の詳細をことし1月にWHO=世界保健機関に報告する前に、国外から大量の医療用マスクや防護服などを輸入していたということです。

一方で、中国製の医療物資の輸出は大幅に減っていて、中国政府は、医療物資を確保する動きを隠すため、輸出の規制を否定し、貿易量の公表を遅らせたほか、ウイルスの重大な危険性も国際社会にあえて公表しなかった可能性が高いと結論付けています。

この分析内容についてポンペイ国務長官は3日、アメリカABCテレビの番組で問われ、「正しい事実だ」と答えました。

トランプ政権は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大について、中国による隠蔽が原因だと批判を強めています。しかしアメリカ国内では、トランプ政権の対応が遅く医療物資も不足しているという批判も出ており、中国側は、トランプ政権はみずからへの批判をそらそうと根拠のない主張を続けていると反発しています。

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