https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

アメリカ議会上院は、ことし3月にトランプ大統領が次の空軍参謀総長に指名していた黒人のチャールズ・ブラウン太平洋空軍司令官について9日、全会一致で承認しました。

黒人が空軍の制服組トップに就任するのは初めてで、軍の最高幹部であるアメリカ統合参謀本部の一員となるのは1989年から1993年まで議長を務めたパウエル氏以来となります。

ブラウン氏は、黒人男性が白人の警察官に押さえつけられて死亡した事件を受けて今月5日、ビデオ声明を発表し、このなかで、戦闘機のパイロットだった時に、白人と同じ制服を着ていても自分だけが「あなたはパイロットなのか?」と確認されるなど、差別を肌で感じてきたと明らかにしています。

また、「人種差別や多様性の問題に必要な議論を行い、耳を傾けたい」とも述べ、軍においても人種差別を無くしていくために取り組む考えを示していました。

トランプ大統領は9日、ツイッターアメリカにとって歴史的な日だ!愛国者で偉大な指導者であるブラウン氏と、さらに緊密に仕事に取り組むことを楽しみにしている」と投稿し、黒人を登用したことの意義を強調しました。

ジョージ・フロイドさんの葬儀は9日、故郷の南部テキサス州の教会で行われました。バイデン前副大統領は葬儀に5分間のビデオメッセージを寄せ「なぜこの国では極めて多くの黒人が命を失うかもしれないと感じながら暮らさなければならないのか。人種差別や構造的な虐待に今回もまた顔を背けるわけにはいかない」と述べ、人種差別の解消と警察の組織改革に取り組む考えを示しました。

バイデン氏にとって黒人は重要な支持基盤となっており、大統領選挙まで5か月を切るなか、支持拡大をはかるねらいがあるとみられます。

一方トランプ大統領は、9日はこれまでのところ公の場で発言していません。

ただ、ニューヨーク州バファローの抗議デモの現場で先週、70代の男性が警察官に突き飛ばされ、大けがをした事件についてツイッターに投稿し、「男性はアンティファの工作員かもしれない。押されたよりも強く倒れている」として、男性は、反ファシズムを掲げる「アンティファ」の関係者で、みずから転倒した可能性があるという認識を示しました。

これについてニューヨーク州のクオモ知事は記者会見で「事実無根だ」と述べるとともに、「苦悩と怒りが広がっている時に大統領は火に油を注いでいる。良識があるならば謝罪すべきだ」と非難し、波紋が広がっています。

ニューヨーク州のクオモ知事は9日、黒人男性の死亡事件を機にデモの参加者などから声が上がっている警察組織の改革について、「長い間議論してきたが、思い切った行動をとるときが来た」と述べました。そのうえで、警察官が拘束の際に容疑者の首を締める行為を刑事罰の対象にすることや警察官の過去の処分記録を公開することなどを定めた条例が週内にも成立するという見通しを示しました。

国連が9日、明らかにしたところによりますと、ニューヨークで抗議デモが行われていたさなかの今月4日、グテーレス事務総長が国連職員とのオンラインの意見交換会で、「皆さんの多くはもっと声を出し積極的に行動したいと思っているだろうが、国際公務員としての制約もある。個人のソーシャルメディアを使って国連のメッセージを伝えることができる」と述べたということです。

国連の関係者によりますと、この発言は職員の間で、抗議デモへの参加を禁止したものと受け止められ、人権侵害に対し声を上げる権利は守られるべきだなどと、反発や懸念の声が上がったということです。

こうした事態を受け、グテーレス事務総長は9日、「人種差別を前に、国連職員としての中立性と公平性を保つよう指示するものではない。個人の資格で連帯の意思を示す行為を禁止するものではない」という電子メールを職員宛てに送り、釈明しました。

これについて国連の報道官は9日の記者会見で、「事務総長の発言が職員に誤解された」と述べました。

d1021.hatenadiary.jp