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韓国で初めて弾劾されたパク・クネ前大統領をめぐる一連の事件では、パク前大統領の長年の知人、チェ・スンシル被告が、前大統領と共謀して大手財閥から多額の賄賂を受け取ったり、資金の提供を財閥側に強要したりしたとして、収賄や職権乱用などの罪に問われていました。

チェ被告は、1審と2審で懲役20年などの判決を受けましたが、最高裁判所は去年8月、一部の罪の判断に誤りがあるとして審理のやり直しを命じました。

そしてソウル高等裁判所はことし2月、「被告の行為によって国政に大きな混乱が生じた」として、懲役18年、罰金200億ウォン、日本円でおよそ18億円などの判決を改めて言い渡し、検察側と被告側の双方がこれを不服として上告していましたが、最高裁判所は11日、上告を棄却し、実刑判決が確定しました。

一方、パク前大統領の裁判は、ソウル高等裁判所で行われているやり直しの審理で検察側が懲役35年などを求刑しており、来月10日に判決が言い渡される予定です。

チェ被告の実刑判決が確定したことで、パク前大統領に対しても厳しい判決が予想されています。

韓国の脱北者が、先月31日にキム・ジョンウン朝鮮労働党委員長を批判するビラを北朝鮮側に向けて飛ばしたことについて、北朝鮮は9日、南北間のすべての連絡ルートを遮断すると発表し、追加の報復措置も示唆するなど、強く反発しています。

こうした中、韓国大統領府は11日、定例のNSC=国家安全保障会議を開きました。
終了後に記者会見した国家安保室のキム・ユグン(金有根)第1次長は「ビラを飛ばす行為は、朝鮮半島の平和と繁栄を成し遂げるための努力に役立たない」と述べ、今後、ビラを飛ばす行為を徹底的に取り締まる方針を示しました。

ムン・ジェイン文在寅)政権は、残る2年の任期中に南北関係の改善を目指していて、10日も、韓国統一省が、ビラを飛ばす活動を行っている2つの脱北者の団体を、南北交流協力法違反の疑いで刑事告発する方針を明らかにしています。

これに対し、韓国の保守系メディアは「低姿勢のふるまいを続ければ、北側に見くびられる」などと指摘し、ムン政権の対応は弱腰だとする批判を強めています。

韓国の脱北者が、北朝鮮に向けてキム・ジョンウン金正恩朝鮮労働党委員長を批判するビラを飛ばしたことへの対抗措置として、北朝鮮が、韓国とのすべての連絡ルートを遮断したのに対して、アメリ国務省は9日、失望を表明しました。

これについて、北朝鮮外務省でアメリカを担当するクォン・ジョングン局長が11日、談話を発表し、「妄言を並べたことにあきれた。南北関係はわれわれ民族内部の問題で、誰もあれこれ言う権利はない」と反発しました。

そのうえで、「ひどい目にあいたくなければ、口をつぐんで自分の家のことを片づけたほうがいい。それが目の前にあるアメリカ大統領選挙を無難に行うために有益だ」として、何らかの措置をとることも示唆して、けん制しました。

また、12日で史上初めての米朝首脳会談から2年になることについて、アメリカと韓国に対して「裏切りと挑発だけを繰り返してきた」と非難しました。

北朝鮮をめぐっては、トランプ大統領が再選を目指すことし11月の大統領選挙を前に、今後、緊張感を高めて譲歩を引き出そうとするのではないかという見方も出ています。

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