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大手コンビニ3社では、バイオマス素材を配合したレジ袋も含め、1日から一部を除いてレジ袋を1枚あたり3円で販売します。

このうちファミリーマートの店舗では、店員が買い物客に対し、レジ袋が有料になったことを伝え必要かどうか確認していました。

客の中にはレジ袋を使わずに購入した商品をそのまま持ち帰ったり、持参したマイバッグに商品を詰めて持ち帰ったりする人もいました。

マイバッグを持参した60代の女性は、「環境への負荷も気になっているのでできるだけマイバッグを持参するよう心がけたい」と話していました。

このコンビニの店舗では、これまで1日あたり平均で600枚のレジ袋を配っていましたが、今後はレジ袋を断った人の一部に独自にクーポンを付与するなどして、レジ袋を使わない人の割合をこれまでの倍の60%に引き上げたいとしています。

ファミリーマート広報部の樋口雄士さんは、「チェーンとしてもさまざまな取り組みを行い環境負荷を減らせるよう取り組みたい」と話していました。

一方、小売店外食チェーンの中にはバイオマス素材の配合率が25%以上のレジ袋を無料で配布するところもあり、対応が分かれています。

1日から全国の小売店では、レジ袋の有料化が義務づけられましたが、千葉市コンビニエンスストアなどではレジ袋の代わりに、市が指定する可燃ごみの袋を活用する取り組みが始まっています。

取り組みを行っているのは、千葉市内にあるコンビニエンスストアミニストップ」や、大手スーパー「イオン」の合わせて10店舗です。

このうち千葉市美浜区の「ミニストップ」の店舗では、レジの近くに市が指定する可燃ごみの袋が置かれ、客が希望した場合はレジ袋の代わりに商品を入れていました。

ごみ袋は10リットルのサイズで1枚8円と、レジ袋より4円から6円高いものの、家庭に持ち帰れば本来のごみ袋として利用できるため、レジ袋の使用量を抑えプラスチックごみの削減につながると期待されています。

この取り組みは11月末まで続けられ、好評だった場合は、ほかの店舗でも実施する予定だということです。

利用した女性客は「レジ袋に2円、3円かかると少し抵抗がありますが、8円かかってもごみ袋として使えるならば気が楽です」と話していました。

ミニストップ広報担当の菅原公一さんは「最終的にプラスチックごみの削減につながることを期待しています」と話していました。

中国では2000年代から、路上に捨てられたレジ袋が「白色汚染」と呼ばれて問題となり、中国政府は2008年から、厚さ0.025ミリ以下のレジ袋の生産や使用を禁止するとともに、それ以上の厚さのレジ袋は有料とすることを義務づけました。

ただ、制度の導入以降、10年余りがたちましたが、レジ袋の価格は日本円で2円から6円程度と安く抑えられていることから、環境団体などからは削減の効果を疑問視する声もあがっています。

実際、北京市内でレジ袋を手にした買い物客に話を聞くと、「レジ袋の価格を知らない」とか「有料かどうかまったく気にしていない」といった声も聞かれました。

これについて、ゴミ問題などに取り組む北京の環境団体の孫敬華さんは、「レジ袋の価格を現在の2倍程度まで引き上げれば、消費者は考慮するようになり、経済的な効果が発揮されるだろう」と述べ、消費者がある程度、負担に感じる価格設定が必要だと指摘しました。

こうした状況を踏まえ、中国当局はことし1月にプラスチックごみに関する新たな指針を発表し、北京や上海など大都市では、年内にレジ袋の使用を禁止するとしています。

アメリカ西部のカリフォルニア州は、2016年、全米で最も早く小売店などでのプラスチック製レジ袋の提供を禁止し、再利用可能な袋や紙袋を10セント、日本円で10円余りで販売する法律を導入しました。

しかし、州内での感染の拡大を受け、客が再利用できる袋を持ち込むと店員が感染するおそれが高まるなどとして、ことし4月、一転してレジ袋などを無料としました。

また、州内のサンフランシスコでは、客が再利用できるバッグやマグカップなどを店に持ち込むことを禁じる行政命令を出しました。

東部メーン州ではことし4月から、レジ袋の提供を禁止し、再利用可能な袋や紙袋に5セント以上、日本円で5円余りで販売する法律が施行される予定でしたが、やはり感染リスクを考慮して来年1月まで延期されることになりました。

また、イギリスのイングランドではゴミを減らすため、2015年からレジ袋を1枚5ペンス、日本円で6円余りで販売してきましたが、感染の拡大を受けネットスーパーを利用する人が増えたことから、配送作業に遅れが出たりしないよう、レジ袋を一時的に無料で提供することになりました。

新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、レジ袋の有料化が延期されるなど環境対策と逆行する動きが出ている現状について、イギリスの環境団体の共同創始者、シアン・サザーランドさんは、「プラスチックの利用を減らすべきだという考えがせっかく根づいてきたのに、感染対策を理由に使用量が再び増えているのはとても残念だ。プラスチックの利用を減らす政策を取り消すことは理解できない」と話していました。

また、「プラスチックや石油の業界団体がこれを機にロビー活動を活発化させている。石油の値段も安くなっていることから、プラスチックを大量生産するための新たな投資も始めている」と指摘しました。

そのうえで、「私たちはウイルスへの恐怖とパニックから元に戻ってしまったが、すぐに目を覚ます必要がある。プラスチックの生産量は劇的に増えていて、それは将来、別の大きな問題につながることに気付かなくてはいけない」と述べ、将来にわたる環境への影響を十分に考慮して政策を決めるべきだとしています。