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日銀は9日、全国の景気を点検する3か月に1度の支店長会議を開き、各地の支店長がオンラインで参加しました。

会議の冒頭、黒田総裁は九州や岐阜県、長野県などで記録的な大雨による被害が相次いでいることについて「広範な地域で甚大な被害が生じている。被災者の皆様に対して心よりお見舞いを申し上げたい」と述べました。

そのうえで「災害の実体経済への影響を注視するとともに、金融機能の維持と円滑な資金決済の確保に努めていく」と述べ、被災した個人や企業に、復旧のための資金がすみやかに行き渡るよう各支店に対応を指示しました。

一方、景気の現状について黒田総裁は「新型コロナウイルスの影響で極めて厳しい状態にある」と述べ、経済活動が徐々に再開していっても当面、厳しい状態が続くという慎重な見方を示しました。

そして、全体で110兆円規模となる企業の資金繰り支援策を今後も続け、必要があればちゅうちょなく追加的な金融緩和に踏み切る姿勢を強調しました。

日銀は9日、3か月に1度の支店長会議を開いて各地の景気の現状を点検し、全国を9つの地域に分けて景気の現状をまとめた「地域経済報告」を公表しました。

その結果、新型コロナウイルスの影響で個人消費や企業の生産は今も低い水準にとどまっているなどとして、すべての地域の景気判断を引き下げました。

およそ11年ぶりに全地域の判断を下げた前回、4月の報告に続き、2回連続の引き下げとなります。

今回の報告では、
▽北海道、東北、北陸、近畿、九州・沖縄が「大幅に悪化」や「悪化」、
関東甲信越、東海、中国が「極めて厳しい状態」や「厳しい状態」、
▽四国が「一段と弱い動き」という判断で、経済活動が徐々に再開している今も厳しい状況が各地で続いていることがうかがえます。

このうち、自動車関連の企業が多い東海では消費や生産に持ち直しに向けた動きもみられるとしています。

新型コロナウイルスの感染が再び広がったり、消費や投資が一段と慎重になったりして経済への影響が長引く懸念もあり、日銀にとっては企業の資金繰りを支える銀行などの融資を継続的に後押ししていけるかが課題となります。

#経済統計