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アメリカのトランプ大統領は11日、負傷した兵士らを見舞うため首都ワシントン郊外にある軍の病院を訪れた際、紺色の生地に金色の大統領の紋章がついたマスクを着用しました。

マスクの着用をめぐってトランプ大統領はことし4月、アメリCDC疾病対策センターがマスクの着用を勧める指針を示した際も、「私はするつもりはない」と述べるなど、消極的な姿勢を示してきましたが、トランプ大統領が、マスクを着用して公の場に姿を現したのはこれが初めてです。

今回の訪問に先立ち、トランプ大統領は記者団に「特に病院のような特殊な環境では、手術を終えたばかりの人たちとも会うことから、マスクをするのはすばらしいことだと思う」と述べ、場所によってはマスクの着用が必要だという認識を示しました。

アメリカで新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない中、マスクの着用に消極的な姿勢を示してきたトランプ大統領には批判の声も上がっており、みずからへの批判をかわす狙いもあるとみられます。

トランプ大統領は、いわゆるロシア疑惑をめぐって偽証などの罪に問われ、禁錮3年4か月の実刑判決を受けたトランプ陣営の元政治顧問、ロジャー・ストーン氏について10日、「左派のでっちあげの犠牲者だ」などとして刑を免除しました。

これについて、ロシア疑惑の捜査を指揮したモラー元特別検察官は11日、アメリカの有力紙ワシントン・ポストに寄稿しました。

この中でモラー氏は、ストーン氏が前回のアメリカ大統領選挙の際、ロシアの情報当局者と連絡を取っていたと指摘し、「われわれの捜査の中心人物だった」と強調しました。

そのうえで「ストーン氏は連邦法に違反したとして起訴され、有罪判決を受けた。彼は今も有罪判決を受けた重罪犯のままだ」として、刑の免除に反論しました。

モラー氏は去年7月に議会の公聴会で証言して以降、これまでメディアの取材などに応じず、沈黙を貫いてきただけに、アメリカのメディアは、異例の反論だと大きく伝えています。

トランプ大統領による刑の免除をめぐっては、与党・共和党の実力者、ロムニー上院議員も11日、「前例のない歴史的な腐敗だ」と非難するなど、波紋が広がっています。

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