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足元でドルの下げ足が速まっていることが、世界的に幅広い影響を及ぼしている。特に目立つのは、ハイテク株から金までさまざまな資産価格の上昇を加速させている点だ。

主要6通貨に対するドル指数=USDは3月以降で約9%下がり、7月全体の下落率は2011年以来の大きさになろうとしている。米国は他国よりも、新型コロナウイルス感染のパンデミックがもたらす経済的な打撃が大きいとの見方などが売り圧力になった。

キャクストンのシニアアナリスト、マイケル・ブラウン氏は「ドル安はほとんど自己達成予言になりつつある。リスク性資産の値上がりがさらなるドルの軟化期待を生み、そうした資産を一段と押し上げている」と分析した。

年初来で見ても、ドルはおよそ3%下落している。

ドル安は米国の輸出競争力を高め、同国に拠点を置く多国籍企業にとってドル建ての海外利益が大きくなる。これは最高値圏まであと少しまで迫った後、直近では上昇の勢いが鈍ってきた米国株には好材料となる可能性がある。

世界の基軸通貨としてのドルの地位が脅かされつつあることを最近の金相場の急上昇が証明していると、ゴールドマン・サックス・グループが指摘した。

  ゴールドマンのストラテジストらは、米金融当局が「インフレ・バイアス」の方向にシフトする可能性や政治的不確実性の増大、新型コロナウイルスの米国での再拡大を巡る懸念などをドルが直面するリスクとして挙げた。新型コロナ対策のための債務膨張で、ドルの通貨価値が劣化する恐れもあると付け加えた。

  ダニエル・シャープ氏らストラテジストはリポートで、「基軸通貨としての米ドルの寿命に対する本物の懸念が浮上しつつある」と指摘。「金は最終手段と見なされる通貨だ。各国政府がそれぞれの通貨を劣化させ、実質金利を史上最低に押し下げている現在のような環境では特にそうだ」と分析した。

  ゴールドマンは1年先の金相場予想を1オンス=2300ドルと、従来の2000ドルから引き上げた。

  一方、ブルームバーグ・ドル・スポット指数はここ10年で最悪の7月を終えようとしている。

  ゴールドマンは、米国および各国の債務水準の上昇が、中央銀行や政府がインフレ高進を許すリスクを高めるとして、「結果として拡大したバランスシートと膨大なマネー創造が通貨劣化の懸念をあおる」と指摘。「経済活動が正常化した後の将来のある時点で、積み上がった債務の負担を軽くするために中銀と政府にインフレ加速を容認させる力が働く」と解説した。

原題:
Goldman Warns Dollar’s Role as World Reserve Currency Is at Risk(抜粋)

米金融大手ゴールドマン・サックス(GS.N)は28日、金価格の12カ月見通しを1トロイオンス=2300ドルに引き上げた。安全資産である金にとって好環境が続くほか、米実質金利が一段と低下する見方が追い風になるという。

ゴールドマンによると、金価格の急騰は米連邦準備理事会(FRB)が政治的緊張を考慮してインフレバイアスにシフトする可能性があるとの見方や新型コロナウイルス感染が拡大するという予想で引き起こされているという。

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