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アメリカの司法省は20日声明を出し、メキシコとの国境に壁を建設する目的で、数十万人の市民から集めた寄付の一部を個人的な出費にあてていたとしてトランプ大統領の元首席戦略官のバノン容疑者を詐欺の疑いで逮捕したと発表しました。

バノン氏は仲間と共謀し、インターネットを通じ壁の建設費用として集めた2500万ドル以上の寄付のうちおよそ100万ドル、日本円で1億円余りを自身が関係するNPOを通じて受け取り、一部を私的に流用した疑いが持たれています。

バノン氏らは、2018年12月ごろから偽の請求書を作ったり資金洗浄をしたりして着服していたということで声明は「犯罪を隠蔽し、法律や真実を一切尊重しようとしなかった」と厳しく批判しています。

バノン氏はトランプ大統領の側近として2016年の大統領選挙で重要な役割を果たし、政権入りしましたが翌年、解任されていました。

元側近の逮捕についてトランプ大統領「私は何も知らないし関係してもいない。壁は政府がつくるもので、個人がつくるものではない」と述べ、秋の大統領選挙を前に、自身の看板政策でもある国境の壁の建設にマイナスのイメージがつかないよう、関係がないことを強調しました。

トランプ大統領の側近だったバノン元首席戦略官は、20日、メキシコとの国境に壁を建設する目的で、数十万人の市民から集めた寄付の一部を個人的な出費に充てていたとして逮捕・起訴され、その後、保釈されました。

保釈金は500万ドル、日本円でおよそ5億3000万円で、裁判所から出てきたバノン被告は、集まった大勢の報道陣に囲まれるようにして車に乗り込みました。

アメリカのメディアは、被告は、無罪を主張したと伝えています。

バノン元首席戦略官はトランプ大統領の側近として2016年の大統領選挙で重要な役割を果たし、政権入りしましたが翌年、解任されていました。

元側近の逮捕についてトランプ大統領は、「私は何も知らないし関係してもいない。壁は政府がつくるもので、個人がつくるものではない」と述べ、秋の大統領選挙を前に、自身の看板政策でもある国境の壁の建設にマイナスのイメージがつかないよう、関係がないと強調しました。

全米をオンラインでつないで行われた野党・民主党の全国党大会は最終日の20日、党の大統領候補に指名されたバイデン前副大統領が指名を受諾する演説に臨みました。

演説の冒頭、バイデン氏は「今の大統領はアメリカをあまりに長い間、多くの怒りや恐怖、分断という暗黒で覆ってきた」と述べ、トランプ大統領アメリカ社会の分断を深めたと厳しく批判しました。

そして「われわれ国民がともに協力する時が来た。団結すればこの暗黒を乗り越えられる」と述べて、国民の結束を呼びかけました。

さらに新型コロナウイルスの感染拡大でアメリカ国内で17万人を超える人が亡くなるなか「大統領はこの国への最も基本的な義務を果たせなかった。私たちを守ることに失敗した。これは許されないことだ」と主張し、みずからは対策に最優先に取り組むと強調しました。

そして「これはアメリカの民主主義、科学、品位すべてをかけた選挙だ。歴史を振り返った時、アメリカの暗黒の歴史が今夜、ここで終わったといえることを願う。共にこの戦いで勝利を収めよう」と述べ、政権奪還への支持を訴えました。

トランプ大統領は、バイデン氏の演説の直後、ツイッター「ジョーは過去47年間で、いま話したことのどれも成し遂げていない。彼は変わることはないだろう。口だけだ」と投稿し、対決姿勢をあらわにしました。

トランプ大統領は、来週開かれる共和党の党大会で党の大統領候補に正式に指名され、両陣営の選挙戦は11月3日の投票日に向けていっそう熱を帯びることになります。

バイデン氏の指名受諾演説にあわせて、共和党の歴代政権で外交や安全保障を担当した元高官70人余りが声明を発表し、バイデン氏を支持すると表明しました。

声明を発表したのは、ネグロポンテ元国家情報長官やヘイデン元CIA長官、それに知日派としても知られるアーミテージ元国務副長官やグリーン元NSCアジア上級部長など70人余りです。

また、中には、去年までトランプ政権で国土安全保障省の高官を務め、今週バイデン氏支持を表明してメディアの注目を集めたテイラー氏も含まれています。

声明は、トランプ大統領が世界のリーダーとしてのアメリカの役割を大きく損ねてきたほか、新型コロナウイルスの対応でも専門家の意見を軽視して誤った情報を流し、国を率いる適性がないことを露呈したなどと指摘し、11月の大統領選挙では、民主党のバイデン氏に票を投じるとしています。

民主党の党大会では、共和党のパウエル元国務長官やケーシック前オハイオ州知事がバイデン氏を支持する異例の応援演説も行っていてトランプ大統領に反発する共和党員の離反の動きが注目されています。

ただ、共和党内では、前回4年前の大統領選挙でも、外交・安全保障の専門家を中心に元高官が相次いでトランプ大統領には投票しないと明言していたほか、共和党内でのトランプ大統領の支持率は、依然、高いことから、離反の動きが実際にどこまで広がっているかは不透明です。

アメリカ大統領選挙で野党・民主党の大統領候補に指名されたバイデン前副大統領の指名受諾演説について、中国では、国営メディアなどが、速報で伝えるなど、高い関心を示しています。

ただ、中国政府はアメリカの内政に干渉する立場にないとして大統領選挙を静観していて、中国外務省の趙立堅報道官は20日の記者会見で「大統領選挙には興味もないし、干渉することもない」と述べました。

しかし、中国はトランプ政権が中国への対決姿勢を強めるだけでなく、バイデン氏も中国に厳しい姿勢を見せる中、アメリカの対中国政策を左右する今回の選挙の行方を極めて高い関心を持って見守っているとみられます。

中国は、王毅外相が、今月5日のインタビューで「アメリカとの『新冷戦』には断固反対する」と述べるなど、本音では、アメリカとのさらなる関係悪化は望んでおらず、トランプ氏、バイデン氏のどちらが大統領に選ばれても、対話を継続する姿勢を示すものとみられます。

大統領がアメリカを暗黒で覆っている

今の大統領はあまりに長い期間、アメリカを暗黒で覆っています。怒り、恐怖、分断があまりに大きすぎます。私が大統領になればこの国の悪い点ではなく、良い点を引き出します。私は闇ではなく、光の味方となります。

われわれ国民が団結する時がきました。団結すれば、アメリカの暗黒の季節を必ず乗り越えることができます。恐怖ではなく希望を、うそではなく事実を、特権ではなく公正さを選ぼうではありませんか。

私は誇り高い民主党員です。大統領選挙で党の代表として戦うことを誇りに思います。私は謹んで、アメリカ大統領候補の指名を受諾します。

私は民主党の候補者ですが、アメリカ全国民のための大統領となることを約束します。私は、私を支持した人のためだけでなく、私を支持しなかった人のためにも懸命に働きます。それが大統領としての務めだからです。

アメリカの魂と心を勝ち取るための運動

大統領はすべてのアメリカ国民のためにあります。政党や党派、そして支持層のための存在ではありません。将来に向けた希望、光、お互いを思いやる気持ちを総動員するべき瞬間です。私たちは共和党民主党の利害の衝突にとらわれず、それより大きく立派であるべきです。

ルーズベルト大統領は、ウイルスと病に打ちひしがれたアメリカを必ず立ち直らせると信じ、それを実現させました。私たちにもそれができるはずです。

この運動は票の問題ではなくアメリカの魂と心を勝ち取るためのものです。自己中心的な人のためではなく思いやりのある人たちのため、特権階級のためではなく国のために懸命に働く人たちのため、そして首をひざで押さえつけられる不条理さを突きつけられている仲間のために、そして何より拡大する格差とチャンスがなくなったアメリカしか知らない若い世代のために勝たなければならないのです。この世代にもアメリカの約束を十分に享受する権利があるのです。

歴史上かつてない困難 4つの危機

いま私たちはこの国の歴史上、経験したことのない困難に直面しています。直面している危機は4つです。同時多発的に起きた嵐の襲撃に直面しています。それは100年に1度のパンデミック大恐慌以来の経済危機、60年代以降で最も力強い人種差別問題への訴え、そして深刻化する地球温暖化の問題です。私はこれに立ち向かう準備ができていると信じています。

大切でない選挙などありませんが、今回の選挙ほど重要な選挙はありません。いまアメリカは転換点を迎えています。同時に困難の中にあっても途方もない可能性も秘めています。

怒りや分断、疑念に満ちた道を選ぶこともできるでしょう。あるいは皆でこの傷を癒やして一致団結して改革し、希望と光の道を選ぶこともできます。

アメリカの未来を決める選挙

これはアメリカの未来を決める歴史を変える選挙です。そこで問われているのは人格、思いやり、まっとうさ、科学、民主主義そのものです。私たちはいま、どんな国なのか、何のために闘うのか、そして、今後どうありたいと考えているのかが問われているのです。

そしてその選択肢がこれほど明確だったことはありません。事実に基づいてこの大統領を審判して下さい。新型コロナウイルスに感染した人は500万人、死亡者は17万人に上ります。世界のなかでも最悪です。失業手当を申請した人はことし5000万人以上。1000万人以上が健康保険を失い、6分の1の零細企業が閉鎖に追い込まれました。

この大統領が再選されたら、何が起こるのかは明らかです。感染者数も死亡者数も多いまま、個人商店は今度こそ、閉鎖に追い込まれるでしょう。労働者は苦しみ1%の大金持ちが新たな減税対策で膨大なお金を手にするでしょう。「オバマケア」への攻撃が進み、2000万人が健康保険を奪われるでしょう。

ここでオバマ大統領に感謝の意を示したいと思います。オバマ大統領は子どもたちが尊敬しうる、そして実際に尊敬した偉大な大統領でした。このことを今の大統領に言う人はいないでしょう。この大統領にあと4年を任せたら、これまでの4年間と全く同じことをするでしょう。責任を取らず、他人を責め、独裁者にすり寄り、分断をあおる。彼は毎朝、大統領の職はほかの誰のためでもなく自分のためにだけあると信じて目覚めるでしょう。それがあなたが将来や子どものために望むアメリカでしょうか?。私には違うアメリカが見えます。思いやりがあり、強く、謙虚なアメリカです。一緒にアメリカを再建しようではありませんか。

新型コロナ対策に取り組む

私が大統領に就任したら、まず最初に、たくさんの人たちの命を奪った新型コロナウイルスの対策に取り組みます。現大統領が、当初から取り組まなかったことです。新型コロナウイルスに対処しないことには、経済を回復できないし、子どもを安心して学校に戻すことはできません。生活を取り戻すことはできないのです。

今、直面する悲劇は、これほど深刻になる必要はなかったものです。カナダはこれほどひどくありません。ヨーロッパも、日本も。ほかのほとんどの国もです。トランプ大統領は、ウイルスは消えると言っています。彼は奇跡が起きることを待っているのです。私は彼にこう言います。奇跡は起きないと。

経済はぼろぼろです。黒人、ラテン系、アジア系アメリカ人、先住民はその矢面に立たされています。こんな状況なのに、トランプ大統領には計画がありません。私にはあります。3月から計画を練っている国家戦略を就任したその日から実施します。

すぐに結果が出る検査の展開。医療器具や防護のための機器の確保は、中国やほかの国に振り回されないように、アメリカで製造します。学校が安全かつ効果的に再開できるようにするために資源を確保します。政治は脇に置き、専門家に圧力をかけず、社会が求めている情報を得られるようにします。率直で、ありのままの真実を。マスク着用を国として義務化します。それは重荷ではなく、お互いを守るための国民としての義務なのです。

トランプ大統領アメリカを守ることに失敗した

今の大統領は、国への基本的な義務を果たすことに失敗しました。彼はわれわれを守ることに失敗しました。アメリカを守ることに失敗しました。そして、これは、許されないことです。私は大統領として、約束します。私はアメリカを守ります。見える攻撃、見えない攻撃、すべての攻撃から守ります。常にです。

経済回復へインフラを再整備

われわれが一緒になれば、経済を回復できます。回復させるのです。そして、われわれはただ回復させるだけではなく、より良いものにします。次のように、より良い再建をはかります。

近代的な道路や橋、ブロードバンド、港、空港を整備することによって、経済の成長の基礎を作ります。すべてのコミュニティーにきれいな水を供給するためのパイプを建設するほか、製造業やテクノロジーの分野で新たに500万の仕事を創出します。

社会保障・温暖化対策は

トランプ大統領が廃止しようとしているオバマケアを拡充し、保険料や薬代が安くなる医療保険制度を作ります。教育制度を整備し、若者が、よい仕事に就けるようにするほか、高額の学費で大学進学が妨げられたり、卒業後の学生ローンの返済に苦しめられたりしないようにします。

親が仕事に行けるような保育の環境、高齢者が尊厳を保ちながら過ごせる介護の環境を作ります。経済を強くするための移民制度の構築、労働組合の強化、男女の賃金の平等化、賃金の底上げなどをはかります。

気候変動に取り組みます。気候変動は、危機であるとともに、大きなチャンスでもあるのです。アメリカがクリーンエネルギーで世界をリードする、そして何百万もの、高賃金の仕事を作るチャンスなのです。

トランプ減税を廃止

こうした投資の財源は、税金逃れを無くすとともに、トランプ大統領が実施した1%の富裕層と大企業のための1兆3000億ドル分の減税を取りやめることで確保できます。

高齢者のための年金制度は、侵してはならない約束です。しかし、現大統領は、その約束を破ると脅しています。彼は、社会保障費のほぼ半分をまかなっている税金を減らすと提案しています。減税分をまかなうすべがないにも関わらずです。私はそんなことはさせません。私が大統領になったら、年金と高齢者向け医療保険制度を守ります。

若者の声に耳を傾ける

今、最も強い声を上げているのが、若者です。彼らは、アメリカの不平等や不公平に対して、声を上げています。経済状況や人種問題などでの不公平についてです。

私には彼らの声が聞こえます。そして、耳を傾けるとあなたにも聞こえると思います。それは気候変動による脅威であったり、学校での銃撃事件への恐怖であったり、職に就けないという問題であったりします。これらを解決することこそが、次の大統領の役目なのです。

ハリス氏はアメリカを代弁する存在

こうしたことは、私1人で成し遂げるわけではありません。なぜなら、私のそばにすばらしい副大統領がいてくれるからです。それは、カマラ・ハリス上院議員です。彼女は国を力強く代弁する存在です。彼女の歴史はアメリカの歴史です。

彼女はさまざまな人たち、すなわち、女性、黒人の女性、黒人、南アジア系アメリカ人、移民の行く手を阻む障壁について理解しています。こうした人たちは、取り残された人たちなのです。ただ、彼女自身は、そうした障壁を乗り越えてきました。彼女ほど大手銀行や銃規制の圧力団体に対して強かった人はいません。彼女ほど今の政権が過激であることや法に反していることを非難した人はいません。

家族の支え

私もカマラも家族から力をもらっています。最初の妻を交通事故で亡くした後、ジルと出会い、彼女が家族をまとめてくれました。彼女はこの国をとても愛しているので良いファーストレディーになるでしょう。

(2015年に脳腫瘍で亡くなった長男)のボーは、もうこの世にはいませんが、彼はいまも毎日、私を奮い立たせてくれます。彼はイラク戦争で国に仕えました。

私は最高司令官として仕えることに個人的にとても重大な責任を感じています。

同盟国と共に立つ

私は同盟国や友好国と共に立ちます。そして敵対国に対し、独裁者とのなれ合いの日々は終わったということをはっきりわからせます。

バイデン政権の下では、アメリカはロシアがアメリカ兵の首に懸賞金をかけることに目をつむったりはしないし、民主主義の柱である選挙への外国からの干渉を許したりはしません。

人種差別を一掃できると信じている

歴史は私たちにもう一つの緊急の課題を突きつけました。私たちは、アメリカ人に染みついてきた人種差別を一掃する世代となれるでしょうか?私は、なれると信じています。

1週間前のきのうは、(2017年に白人至上主義者と反対派が衝突した南部バージニア州シャーロッツビルの事件から、まる3年でした。憎悪を広げようという人々と、それに勇気を持って立ち向かおうという人たちの間で起きた激しい衝突を覚えていますか?そしてトランプ大統領が言ったことばを覚えているでしょうか?「どちらの側にも非常に立派な人たちがいる」という彼のことばを。

この衝突は、私たちが目を覚ますための警鐘でした。私にとっても行動を起こすきっかけでした。私は父から、黙って見ていることは犯罪を犯していることと同じだと教わりました。私は黙って見ることは絶対にしません。あのとき私は、“われわれは、この国の根幹に関わる闘いのなかにある”と言いました。そして今もです。

この選挙キャンペーンで、私にとって最も大事だった会話のひとつが、ジョージ・フロイドさんの葬儀の前日に交わした、6歳の娘のジアンナちゃんとの会話でした。彼女はとても勇敢な子です。私はあのときのことを忘れません。私がかがんで彼女と話したとき、彼女は私の目を見て「お父さんは世界を変えた」と言いました。彼女の言葉は私の心の奥深くに刺さりました。

おそらくジョージ・フロイドさんの殺害事件は、社会の限界点でした。

(人種差別の撤廃に尽力し、先月亡くなった黒人の民主党政治家である)ジョン・ルイス氏の死も、社会への刺激となりました。その結果、アメリカは、ルイス氏が目指した、構造的人種差別の根絶に向けて行動する準備が整いました。

国の根幹を取り戻す闘い

今こそ希望を見いだし、歴史を刻む時です。情熱と目的を持って動きだしましょう。憎しみではなく愛を。恐怖ではなく希望を。暗闇ではなく光を。今こそがその時です。これこそが私たちの使命です。今夜をもって、このアメリカの暗黒の時代を終わらせ、国の根幹を取り戻すための闘いが始まったことを歴史が証明するでしょう。そして、私たちはこの闘いに勝ちます。

アメリカの民主党の選挙活動を研究してきた明治大学海野素央教授はバイデン氏の指名受諾演説について「今回の演説は熱意がこもっていた。アメリカを結束させることや新型コロナウイルスをコントロールすることへの強い決意が示されていた」と指摘しました。

なかでも「unite=結束」という言葉が複数回、使われていたことが興味深かったとし、「この言葉は陣営のスローガンでもあり、トランプ大統領との対比を鮮明にするために使っている。バイデン氏は、トランプ大統領アメリカを守ることができなかった、だから自分が守るのだというメッセージを伝えていた」と述べて、国を結束させることができる強いリーダー像をアピールする狙いがあったと分析しました。

その上で「バイデン氏は、新型コロナウイルスへの対応でトランプ大統領の失敗を強調していたが、共和党支持者のなかには、トランプ大統領の対応に強い不満を持っている人もいて、共和党支持でありながらバイデン氏への投票を考える『隠れバイデン』票を獲得しようという狙いがあった」と指摘しました。

また、今回の民主党の全国党大会全体を通じた狙いについては「オンライン開催という異例中の異例の党大会となり、熱意がなかなか有権者に伝わりにくかった。それでも、新型コロナウイルスに対応した党大会であったこと、こうせざるを得なかったのはトランプ大統領の失敗によるものだというメッセージを伝える狙いがあったのだと思う」と分析しました。

そのうえで「本来なら『トランプ対バイデン』が今回の選挙の本質だが、党大会では、黒人、女性、若者、共和党関係者までもが演説し、オール・アメリカを演出しようとしていた。つまり、『トランプ対アメリカ』という構図に持っていきたいというのが民主党の狙いだ」と分析しました。

また、全米の世論調査では一時は10ポイント以上あったバイデン氏のトランプ大統領に対するリードが、7ポイントあまりの差へと縮まっています。

海野教授は「アメリカ国民の関心の高い新型コロナウイルス、人種差別(をめぐる抗議デモ)、それに失業率、という3つの課題のうち、後者の2つは状況が改善されつつあり、それがバイデン氏の支持率にも影響している」と分析しました。

そして「来週、結果が出る世論調査でバイデン氏の支持率が10ポイント以上上がれば、党大会は成功したと言えるのではないか。一方、5ポイント以下であればうまくいかなかったと言える」と述べました。

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