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トランプ米大統領は「悪党ども」が「大きなダメージを与えようとして」、先週の共和党全国大会に飛行機で向かっていたと述べた。ただ、詳細についてはほとんど言及しなかった。

  共和党大会は先月27日夜、ホワイトハウスでのトランプ氏による大統領候補受諾演説で幕を閉じた。大統領はそれ以来、党大会参加者が会場を離れる際に抗議者によって挑発されたとして、頻繁に不満を表明してきた。

  トランプ氏は8月31日のFOXニュースとのインタビューで、「ある人物がこの週末にある都市から飛行機に搭乗した。そして機内は、暗いユニホームや黒のユニホーム、さまざまな装備を備えた悪党どもでほぼ埋め尽くされていた」と述べた。

  その人たちがどこから来たのかとの質問に対し、トランプ氏は「いつか話すが、現在は調査中だ」と答えた。

原題:Trump Says Plane of ‘Thugs’ Threatened Republican Convention(抜粋)

アメリカ中西部ウィスコンシン州では先月23日、黒人男性のジェイコブ・ブレークさんが警察官に背後から至近距離で7回にわたって銃で撃たれたことに対する抗議活動が行われ、一部で建物などが壊されました。

トランプ大統領は1日、現地を訪れ、放火によって焼けた店舗や対策本部などを視察したほか、警察官らをねぎらい「断固として行動すべきだ」と述べ、抗議に便乗した過激な活動を取り締まる姿勢を強調しました。

街の中心部の公園では、大統領の支持者と大統領の訪問に反対する人々、合わせて数百人が集まり、支持者らが「あと4年」と再選を望む声をあげる一方で、反対派は「大統領は社会を分断している」などと、それぞれの主張を訴えました。

トランプ大統領としては、大統領選挙に向けて、混乱は野党・民主党の知事の対応が不十分なせいだと訴えるとともに治安の維持を徹底する姿勢をアピールするねらいがあるとみられます。

一方、野党・民主党トランプ大統領が警察の立場を擁護して対立をあおっているとして、人種差別の問題に目を向けるべきだと反発していて、政治的な対立が深まっています。

街の中心部にある中古車販売店では、デモ隊によると見られる放火で100台近くの中古車が焼け焦げ、車体のフレームだけが残っていました。

また、オフィス用家具を販売する店舗も屋根が崩れ落ちて建物の内部がむき出しの状態になっています。

家具店のオーナーのスコット・カーペンターさんによりますと、日本円にして1億円以上の損害が出たということです。

カーペンターさんは「地元の当局が警察や軍を投入しないとどうなるかトランプ大統領に見てほしい。表現の自由があり、抗議デモを行うのは悪いことではないが、人の生活や所有物を破壊する権利はない。それをやると抗議の大義が失われてしまう」と話していました。

地元の男性の1人は「トランプ大統領の訪問が火に油を注ぐことになるのか、状況をよくするのかわかりませんが、いいことだとは思いません。このコミュニティには傷をいやすことが必要です」と話していました。

一方、トランプ大統領を支持するという男性は、「街じゅうで破壊行為が行われたことはメディアで十分に報道されていません。大統領が来てメディアが報道することで人種差別への抗議デモでは略奪や放火が起きていることが世界に伝わると思います。知事がデモをおさえ込んでいればこんなことにはならなかった」と話し、大統領の訪問を歓迎していました。

アメリカ中西部ウィスコンシン州では先月23日、黒人男性のジェイコブ・ブレークさんが警察官に背後から至近距離で7回にわたって銃で撃たれました。

現地では、平和的な抗議活動が行われている一方で、一部では建物などが壊されました。

トランプ大統領は1日、抗議活動が続く現地を訪れ、放火によって焼けた店舗などを視察しました。

また、警察関係者との会合では、「人々が求めるのは法と秩序であり、安全を守る強い警察だ」と述べ、過激な活動を取り締まる姿勢を強調しました。

これに対して現地では、トランプ大統領の訪問に反対する人々が夜になっても抗議活動を続け、「黒人の命も大切だ」などと声を上げていました。

また、野党・民主党は、トランプ大統領が黒人男性の家族と面会しなかったことについて、「トランプ大統領は分断の種をまいている。バイデン氏なら癒やしを目指す」と批判しました。

11月の大統領選挙に向けてトランプ大統領は、治安の維持を徹底する姿勢を強調していますが、民主党は、大統領が警察を擁護して対立をあおっていると主張し、対決姿勢を強めています。

11月の米大統領選挙の民主党候補、ジョー・バイデン氏の支持者らは、最近の世論調査トランプ大統領に対する優位の縮小を示していることを憂慮し始めている。バイデン陣営は選挙までの2カ月に同氏の行動を期待している。

  先週は共和党全国大会に注目が集まり、バイデン氏がホワイトハウス社会主義を持ち込むなどの主張が聞かれた。民主党の市長や知事の犯罪に対する姿勢への批判も展開された。

  しかしバイデン氏は先週、デラウェア州の別荘で過ごし、2つのテレビインタビューのほかバーチャル資金集めイベントを行うにとどまった。8月31日には共和党の主張に反論する演説を行ったが、9月1日はバーチャルの資金集めに戻った。

  元バージニア州知事のテリー・マコーリフ氏は今年、新型コロナウイルス流行の中でバイデン氏は外に出るべきではないと述べていた。しかし、その戦略の時期は終わったとの見方を示し、バイデン氏は「秋の選挙戦を通じて激戦州を回るべきだ」と指摘。「有権者の安全を守る形で行うべきだが、激戦州で姿を見せる必要がある」と語った。

  バイデン氏は6月から7月初旬にかけての世論調査でトランプ氏を10ポイントほどリードしていたが、少なくとも一部の調査で今は差が縮小している。

  投票する可能性の高い有権者を対象としたエマーソン・カレッジの8月30、31日の調査では、バイデン氏のリードは2ポイントと7月時点の4ポイントから縮小した。

  こうした状況を受け、リベラル派の映画監督、マイケル・ムーア氏は「誰かが今、警鐘を鳴らさなければならない」とツイートした。

  元バーモント州知事のハワード・ディーン氏は、バイデン氏が1日に1回は有権者に姿を見せ、トランプ氏の主張に反論することが重要だと思うと述べた。ただ、バイデン氏が体力的に無理をする必要はないとして、「トランプ氏がインチキをしない限り、バイデン氏はあまり活動しなくても勝てる」と語った。

  バイデン陣営にコメントを求めたが現時点で応答はない。

原題:
Jittery Democrats Prod Biden to Quicken Pace as Race Tightens(抜粋)

#米大統領

1日に米マサチューセッツ州民主党上院予備選が行われ、現職のエド・マーキー上院議員ジョー・ケネディ下院議員に勝利した。党の進歩派の支持を取り付けることにより、ケネディ一族の御曹司を破った。

  マサチューセッツ州の政治レースでケネディ家のメンバーが敗れたのは初めて。ケネディ議員はマーキー氏よりもマイノリティーや労働者クラスの有権者から多くの支持を得ていたが、より裕福で教育水準の高い白人や若いリベラル層を引き付けるのに苦戦。投票前の数日間は世論調査で後れを取っていた。

  半分余りの地区で開票報告があった時点で、マーキー氏の得票率は54%、ケネディ氏は46%。民主党支持者の多い同州でマーキー氏が11月の本選で勝利するのはほぼ確実と見られている。

  ケネディ議員(39)は故ロバート・ケネディ氏の孫で、2019年秋に上院予備選への出馬を表明。マーキー氏は当初、世論調査ケネディ氏に引き離されていたが、リベラル派として積極的なキャンペーンを展開し、進歩派のオカシオコルテス下院議員などから支持を確保した。

  ケネディ氏は同州で支持者に対し、マーキー氏に電話して敗北を認めたことを明らかにした。

原題:Ocasio-Cortez Backed Markey Beats Pelosi-Pick Kennedy in Primary(抜粋)

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