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20年前の米大統領選挙で民主党候補のアル・ゴア氏と共和党候補のジョージ・W・ブッシュ氏の勝敗が決着したのは、投票日から数週間後だった。フロリダ州のキャサリン・ハリス州務長官(共和)がブッシュ氏の勝利を認め票の数え直しの終了を宣言することで、当選を後押しする形となった。

  今年11月の大統領選の結果が郵便投票の集計と不正を主張するトランプ大統領を巡り紛糾した場合、民主党ジョー・バイデン候補には隠れた強みがある。勝敗を決すると目される主要州の多くで選挙管理当局のトップは民主党員なのだ。

  2016年の選挙でトランプ氏が勝利したミシガン州ペンシルベニア州は、もともとは民主党寄りの州で、選挙管理当局のトップには民主党員が就いている。アリゾナミネソタ両州も同様だ。

  世論調査でバイデン氏に後れを取っているトランプ氏は、国民の選挙に対する信頼感を損なう戦略を取っている。郵便投票については不正につながるリスクがあると根拠のない主張を繰り返し、自分が不利になるよう不正に操作されると言い張る。こうした背景から、トランプ氏が選挙当日の夜に投票所投票の開票結果で優勢となり、郵便投票の開票が終了するのを待たずに勝利宣言を行うシナリオを民主党は危惧している。

  その場合、数日から数週間がかかる郵便投票を集計し、最終結果を認定するのは州務長官らに委ねられる。新型コロナウイルスの感染拡大で郵便投票が急増すると見込まれる中で、普段はメディアにあまり登場しない州務長官らが、バイデン氏にとって最後のとりでとなる可能性がある。トランプ氏の陣営から繰り出される不正などといった主張の矢面に立たされることにもなる。

  選挙管理当局者は無党派で法に従って投票を監督すると主張する。だがオハイオ州務長官を務めた経歴を持つケネス・ブラックウェル氏は、選挙管理当局が厳しい決定をしなければならない場合に政治色を避けることは不可能だと語った。

  トランプ陣営の広報担当シーア・マクドナルド氏は、選挙後の開票で重要となるポストを民主党が握っていることを懸念しているかとの問いに対し、むしろ郵便投票推進の取り組みを警戒していると回答。「そうした将来を予想しようとするより、投票日があと約60日となる中で、選挙制度を混乱に陥れようとする民主党の不断の取り組みにメディアは関心を払うべきだ」と述べた。バイデン氏の陣営はコメントを避けた。

原題:Democrats Hold Secret Edge If Election Is Too Close to Call(抜粋)

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