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ヨーロッパでは先月以降、各国でことしの春を上回る水準で、新型コロナウイルスの感染が再び拡大しています。

スペイン

21日、ヨーロッパで初めて感染者が100万人を超えたスペインでは、首都マドリードや北東部サラゴサなど感染状況が深刻な50余りの自治体で、通勤などを除いて自治体をまたぐ移動が禁止されています。

また、バルセロナのある北東部カタルーニャ州では、レストランやバーの営業を原則として禁止しています。

フランス

フランスでは、1日当たりの感染者数が3万人を超える日が出たほか、重症化する人も増え、医療機関への負担が増しているとして、今月17日から首都パリなど9つの地域で夜間の外出禁止に踏み切りました。

チェコ

この2週間の10万人当たりの新規感染者数がヨーロッパで最も多いチェコは、政府が22日から2週間近くにわたって、食料品店や薬局などを除くほとんどの商店を閉鎖するとともに、通勤や買い物、それに散歩以外の外出を制限する措置を発表しています。

ドイツ

1日当たりの感染者数が7000人を超える日が相次いでいるドイツでは、21日、感染対策を担うシュパーン保健相が検査で陽性だったことが明らかになりました。かぜのような症状があり、自宅で療養しているということです。

イギリス

イギリスでは21日、1日当たりの感染者数が2万6000人を超えて過去最多を更新しました。

首都ロンドンがあるイングランドでは、今月14日から地域の感染状況に応じた規制が導入されていて、パブやバーの営業を事実上禁止するといった最も厳しい規制が課される地域が増えています。

ヨーロッパで新型コロナウイルスの感染が再び広がる中、イタリアでは22日から北部のロンバルディア州で午後11時以降の外出が禁止されることになりました。

イタリアではことし2月下旬から北部を中心に感染が拡大し、これまでにおよそ3万7000人が亡くなっています。

新たな感染者は一時大幅に減りましたが、今月になって感染が急速に拡大し、21日には確認された感染者が1万5000人を超え、これまでで最も多くなりました。

このうち最も感染者が多いのが北部のロンバルディア州で、州政府は22日から、中心都市ミラノを含む州全体で午後11時から午前5時までの外出を禁止する措置に踏み切ると発表しました。

違反すれば少なくとも400ユーロ、日本円でおよそ5万円の罰金を科すとしています。

夜間の外出禁止について、ミラノに暮らす女子大学生は「全面的な都市封鎖にならないよう、予防措置をとるのは当然です。短い期間なら我慢できます」と話し、支持する考えを示しました。

また、20代の会社員の男性は「3月や4月に比べて医療面の準備はできていると思う。社会や経済に与える影響のほうが心配だ」と話していました。

イタリアでは、コンテ首相が全土での外出制限は避けるべきだと述べるなど、厳しい規制による経済への影響を懸念する声も強まっていて、今後、感染予防策とのバランスをどうとるかが焦点となります。

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