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タイのワチラロンコン国王は、1日、首都バンコクで行われた宗教行事に出席したあと、王妃とともに王宮から徒歩で外に出て、反政府デモに対抗してデモや集会を続ける王室を擁護するグループなどおよそ2万人の支持者たちから歓迎を受けました。

国王は、支持者たちに近づいて直接声をかけたり、花束などを受け取ったりして交流しました。

その様子は、NHKなど外国のメディアが近くから取材することを許可されたほか、支持者たちも携帯電話での撮影が許されるなど異例の対応となりました。

王室を擁護するグループの代表は「愛する王室を守るため、われわれが外に出て訴えるときが来た」と述べて、反政府デモで王室批判を展開する若者たちへの対抗心をあらわにしました。

国王は、長期滞在先とされるドイツに向けて、1日、出発する予定でしたが、デモ隊が先月26日、国王のドイツでの公務について調査を求めました。

ドイツのマース外相はドイツからタイの統治が行われるべきではないとの立場で、「違法と見なされるものがあれば、重大な結果をもたらす」と警告したため、出発を延期したとみられています。

今回の国王と国民との直接交流は、国民の間での人気が健在であることを国内外にアピールするとともに、王室を擁護するグループを一段と勢いづけるねらいがあるとみられています。

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