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今回の選挙では新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、多くの州で制度や運用方法を変え、郵便投票を含めた期日前投票を利用しやすくしています。

この結果、AP通信のまとめで31日までに郵便投票を含め期日前投票を済ませた人は9100万人を超えています。

大統領選挙の投票状況を分析しているフロリダ大学マクドナルド教授によりますと、これは期日前投票の投票数としては過去最多だということです。

州ごとに見てみますと、ハワイ州や南部テキサス州では期日前投票だけで、すでに前回4年前の選挙の投票総数を上回っています。

激戦州では前回選挙での期日前投票の総数と比べて東部ペンシルベニア州は7倍、中西部ウィスコンシン州や中西部ミシガン州は、いずれも2倍を超える人たちがすでに投票を済ませています。

マクドナルド教授は、今回の選挙では期日前投票がかつてない推移で増えていることなどから、当日の投票を含めた投票総数と投票率が近年ではもっとも高くなる可能性があるとしています。

郵便投票をめぐる混乱が大統領選挙の行方に直接、影響を及ぼしかねないと懸念されているのが激戦州の東部ペンシルベニア州です。

ペンシルベニアでは去年10月、より選挙に参加しやすい環境を整備しようと選挙や郵便投票に関する法律をおよそ80年ぶりに改正しました。

これにより、それまで病気や障害などの理由で投票所に行くことができない場合に限って認めていた郵便投票を特別な理由がなくても利用できるようにしたほか、投開票日の50日前から投票できるようにするなど制度を大幅に緩和しました。

さらに選挙での投票に不可欠な有権者登録の期限も、それまでの投票日の30日前から15日前までに延ばしました。

ペンシルベニアで今回、有権者登録を済ませた人が前回4年前の選挙の872万人を上回り、これまでではじめて900万人を超えています。さらに郵便投票を申し込んだ人も大幅に増え、AP通信によりますと先月末の時点で300万人を超え、このうち投票を済ませた人は190万人に達しています。

一方で制度の変更や郵便投票の急増で混乱も相次いでいます。ことし6月の予備選挙では郵便投票の申し込みが前回4年前の17倍に上った結果、開票作業に時間がかかり、結果の判明に2週間を要したうえ、締め切りに間に合わなかったなどの理由でおよそ3万7000票の郵便投票が無効とされました。

これはペンシルベニアでの前回の大統領選挙のトランプ大統領クリントン氏の票差の4万4000票に近く、専門家からは本選挙で同様の事態が起きた場合、大統領選挙の行方そのものに影響を及ぼすと懸念が示されました。

こうした中始まった大統領選挙の郵便投票では、先月、およそ3万人の有権者に送られた投票用紙に別の人の情報が記載されていたことが発覚し、発送しなおす手続きが取られました。

さらに今、大きな問題となっているのが「裸の投票用紙」と呼ばれる票の行方です。

ペンシルベニアでは郵便投票を利用する際、個人情報を保護するため投票用紙を規定の2つの封筒で2重に封じて返信するよう求めています。

「裸の投票用紙」は2重にせずに投票用紙を直接、返信用封筒に入れた票のことで、これまでは有効無効の基準があいまいだったため、有効票とみなすところも少なくありませんでした。

これに対し郵便投票の増加を警戒するトランプ陣営はことし6月、ペンシルベニア選挙制度をめぐって起こした裁判で2重に封じられてない票は無効とするよう求め、一方で民主党側は別の裁判で有効票として扱うよう訴えました。

これを受けて州の最高裁は9月、「投票の機密性を守るためにかかせない」として2重に封じていない場合は有効票として認めないという判断を示しました。

大都市フィラデルフィアの選挙管理当局はこのあと、州議会議員にあてた文書で「細かな規則により無効票は州全体で10万票に上る可能性がある。前回の大統領選挙のペンシルベニア州での結果がわずか4万4000票で決まったことを考えれば、どうして懸念しているか分かるだろう」と指摘し、今回の判断で大量の票が無効になれば大統領選挙の結果に影響を及ぼす可能性もあると指摘しました。

さらに「州最高裁による措置はペンシルベニア州を2000年のフロリダ州以来、見たことのないような重要な法廷闘争の対象にする」と指摘し、この判断が今後、さらに争われ、選挙の最終的な勝敗を決める法廷闘争に発展するおそれもあるとしています。

AP通信の集計ではペンシルベニアでは郵便投票を申し込んだ300万人のうち190万人が民主党、76万人が共和党で、郵便投票で投じられた票が大量に無効になればバイデン氏に不利に働くとみられています。

またペンシルベニアではいつまで郵便投票を受け付けるかも争われました。締め切りが早まれば無効票が多くなるおそれも指摘されるなか、民主党新型コロナウイルスの感染拡大を受けて今回の大統領選挙では投開票日のあとも郵便投票を受け付けるよう求め、州の最高裁は11月6日まで延長する判断を示しました。

この点を不服とする共和党は連邦最高裁に申し立てましたが、連邦最高裁は先月28日、「選挙前には十分な時間がとれない」として、現時点では判断しないという決定を示しています。

これについて専門家は連邦最高裁が投開票日以降に改めて判断を示す可能性もあり、その結果によっては選挙のあとに有効票かどうかの判断基準が変わることもあり得ると指摘しています。

郵便投票の結果に重大な影響を与えかねない訴訟が相次ぐ事態にペンシルベニアで大接戦となった場合、混乱がさらに深まるおそれも懸念されています。

ペンシルベニアの「裸の投票用紙」の問題について選挙制度に詳しいロヨラ大学法科大学院ジェシカ・レビンソン教授は「裸の投票用紙の問題が重要なのは、ペンシルベニア州が大統領選挙にとって非常に重要な州だからだ。選挙人の数も多く、接戦となる可能性がある。また今回、多くの人が郵便で投票するとみられる」と指摘しました。

そのうえで「郵便投票の制度をめぐって党派対立が起きているのは残念で悲しいことだ。民主党は投票する人が増えるほど有利になると考えていて、共和党は反対に少ないほど有利になると考えている」と指摘し、選挙を有利に展開しようという双方の思惑が党派対立につながっていると分析しました。

また「多くの訴訟が起きていて、選挙の直前に法律が変わることもありうる。有権者にとっては非常に困難な状況だ。あとから制度が厳しくなった場合、細かい理由で投票が無効になる可能性がある。また法律が選挙の直前になって変わった場合、選挙管理委員会の担当者も開票途中で対応の変更を迫られるといった非常に困難な状況におかれる」として、訴訟を受けたさらなる制度の急な変更は開票作業や選挙結果に深刻な影響を及ぼすという見方を示しました。

そのうえで「選挙担当者は投票が有効なのか無効なのか法律がはっきりと確定するまでどの票も処分しないでおくことが重要だ。有効な投票を無効にしてしまい、投票する権利を台なしにしてしまう懸念がある」と話しました。

そして「選挙の終わりにはっきりと勝者が確定した時に法律がもはや変わらないといえるのではないか。投開票日が近づいているなかでさまざまな論点をめぐって争いが続いている。勝者がすぐ確定すれば法廷闘争はそれほど起きないだろうが、接戦だった場合、少なくとも数週間にわたって法廷闘争が繰り広げられるだろう」と指摘しました。

さらに「最悪のシナリオは大統領選挙の結果事態が判明せず、下院での判断に委ねられてしまうことだ。これは200年近く起きていない事態で、有権者にとってはおそろしいことだろう。多くのアメリカ人に動揺を与えるだろう」としています。

アメリカ大統領選挙は日本時間の3日夜から投票が始まります。

選挙戦最後の日曜日となった1日、トランプ大統領は、自動車産業が盛んな激戦州の中西部ミシガン州で演説し、「寝ぼけたジョー・バイデンは47年にわたって雇用を海外に流出させてきた。ミシガンはバイデン氏のせいで自動車産業の雇用の半分を失った」と述べてバイデン氏を痛烈に批判しました。

トランプ大統領はこのあと激戦州の南部フロリダ州ノースカロライナ州などでも集会を行う予定で、1日としては最も多い5つの州を回って演説することになっています。

これに対してバイデン氏は激戦州、東部ペンシルベニア州の教会関係者を対象に集会を開き、「あと2日でこの国の安全を守れなかった今の政権に終止符を打つことができる。あらゆる機会を使って憎悪をあおり続けてきた政権に終止符を打つことができる」と述べ、トランプ大統領を批判しました。

バイデン氏はこのあともペンシルベニア州の2か所で集会を開き支持を訴えます。

最終盤の選挙戦では両陣営の対立が激しさを増し緊張が高まっていて、先週、南部テキサス州の高速道路を走行していたバイデン陣営のバスがトランプ大統領を支持する旗を掲げた車数台に囲まれ、バイデン陣営は集会の中止を余儀なくされました。

トランプ大統領は31日、ツイッターにこの映像とともに「テキサスを愛している」という対立をあおるようなコメントを投稿しています。

また首都ワシントンなどでは、商店やビルの窓ガラスを木の板で覆う作業が行われるなど、3日の投票日を前に混乱に備える動きも出ています。

最新の世論調査では、勝敗を左右する激戦州6州では、支持率の平均でバイデン氏が49.1%、トランプ大統領が45.9%とその差は3.2ポイントで、激しく競り合っています。

両候補は投票日前日の2日も激戦州などを訪れて最後まで支持を呼びかける予定で、投票日を目前に控え、激しい戦いが続いています。

アメリカ大統領選挙は日本時間の3日夜、全米で投票が始まり、4日開票が行われます。

これを前に最後の日曜日となった1日、トランプ大統領、バイデン氏ともに激戦州の各地で集会を開きました。

この中でトランプ大統領は、一部の州で投票日の後でも消印が間に合っていれば郵便投票を受け付けることに対し、「選挙結果は投票日当日の3日夜に判明すべきだ。いったい何が起きているんだ」と述べて、不満を示しました。

郵便投票については、積極的な利用を促すバイデン氏側が受付期間の延長を主張してきたのに対し、トランプ大統領側は投票日までにすべきだと反発し、各地で訴訟も起きています。

こうした中、アメリカのニュースサイト「アクシオス」は、トランプ大統領に近い関係者の話として、大統領が選挙の大勢の判明前であっても一方的に勝利を宣言し、投票日の後に届いた票の集計は不正だと訴える訴訟を準備していると伝えました。

この後、トランプ大統領は記者団に報道内容を否定したものの、投票日の後の受け付けには疑問を呈し、法廷闘争も辞さない構えを示しました。

一方、バイデン氏は東部ペンシルベニア州の2か所で集会を開き、「前回の選挙でペンシルベニアの票差はたった4万4000票だった。1票1票が大切だ。この国を変革する力は皆さんの手の中にある」と投票を呼びかけました。

バイデン氏、トランプ大統領とも激戦を制するにはペンシルベニアでの勝利は欠かすことができないとみていて、最終盤での票の掘り起こしに全力をあげています。

アメリカ大統領選挙は日本時間の3日夜投票が始まり、4日開票が行われます。

最後の日曜日となった1日、トランプ大統領は5つの州を回り、激戦州の南部フロリダでは午前0時を回って翌未明に及んだ集会で「フロリダで勝てば選挙で勝利することができる」と訴えました。

これに対し、バイデン氏は東部ペンシルベニアの2か所で集会を開き、「前回の選挙でペンシルベニアの票差はたった4万4000票だった。1票1票が大切だ。この国を変革する力は皆さんの手の中にある」と投票を呼びかけました。

今回の選挙では各種調査で期日前投票が前回選挙の投票総数の7割近い9300万票を超え、このうち半数以上は郵便投票を利用していると推計されています。

郵便投票では民主党の支持者のほうがより積極的に利用しているという推計もあり、バイデン氏側は3日の投票日のあとも消印が間に合っていれば受け付けるべきだと主張してきたのに対し、トランプ大統領側は投票日で締め切るべきだとして訴訟も起きています。

こうした中、アメリカのニュースサイト「アクシオス」はトランプ大統領に近い関係者の話として、大統領が選挙の大勢の判明前であっても一方的に勝利を宣言し、投票日の後に届いた票の集計は不正だと訴える訴訟を準備していると伝えました。

これについてトランプ大統領は記者団に勝利宣言に関しては否定する一方、「投票日のあと何日も投票用紙を受け付けるのはひどいことだ」としたうえで、「選挙が終わりしだい、私たちは弁護士を用意する」と述べて、不正が起きていると主張する郵便投票をめぐり訴訟も辞さない構えを示し、選挙後の混乱が懸念されています。

1日夜、激戦州フロリダのマイアミで開かれたトランプ大統領の集会には、支持者たちが日中から会場内に入るために長い列をつくっていました。

トランプ大統領の集会に参加するのは4回目だという女性は「経済が何よりも重要です。トランプ大統領は景気を上向かせて株価をあげました。フロリダで必ず勝ち、再選するはずです」と話していました。

キューバから移住してきた男性は「バイデン氏や民主党アメリカを社会主義へと向かわせようとしている中で、私たちの希望はトランプ大統領だけです」と話していました。

#米大統領

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WHOのテドロス事務局長は1日、「私は、新型コロナウイルスの検査で陽性が確認された人の接触者だと認定された」と自身のツイッターに投稿しました。

熱などの症状はなく、今後、数日の間はWHOの規定に従って自主的な隔離措置をとり、自宅から勤務を続けるということです。

テドロス事務局長は「医療ガイダンスに従うことは非常に重要です。今後も関係機関と連携し、人命救助と、ぜい弱な人たちの保護にあたります」としています。

ヨーロッパでは9月以降、ことしの春を上回る水準で感染が再び拡大していて、WHOの本部があるスイスのジュネーブでも2日夜から、レストランやバーで通常の営業が停止となり、映画館や劇場などは閉鎖されることになっています。

#恐怖による支配#ディープステート