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東京文化財研究所によりますと、新型コロナウイルスの影響で今月13日までに中止や延期となった伝統芸能の公演の件数は4304件に上ります。

月別に見ると、緊急事態宣言が出された4月が1090件と最も多く、その後、夏以降は大幅に減少しているものの、先月から今月にかけても中止や延期となる公演が見られるということです。

中止や延期によって生じた損失額は推計で175億円余りに上り、再開された公演でも入場者数の制限などで被る損失額は47億円余りに及ぶと推計されています。

このほか、公演の中止や延期によって衣装や楽器などの需要が落ち込み、廃業に追い込まれる企業も出るなど、伝統芸能を支える裏方の現場にも深刻な影響が及んでいるということです。

調査を行った東京文化財研究所の前原恵美無形文化財研究室長は「伝統芸能の存続のためにそれぞれの現場で公演を再開しているが、人数制限などで無理を強いられており、今の危機的な状況を抜け出すことは容易ではない」としています。

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