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韓国では、大統領の任期は1期5年かぎりで再選が認められておらず、ムン・ジェイン大統領の後任を選ぶ第20代大統領選挙は、来年の3月9日に投票が行われます。

ムン大統領を支える与党「共に民主党」は、革新政権の継続を目指していて、世論調査機関「リアルメーター」が次の大統領にふさわしい人物を尋ねたところ、人権派弁護士出身のイ・ジェミョン(李在明)キョンギ(京畿)道知事が支持率でリードし、与党の代表を9日退く予定のイ・ナギョン(李洛淵)前首相が追う形となっています。

一方、保守系の最大野党「国民の力」は、5年ぶりの政権交代をねらっていますが、現時点で党内に有力な候補がおらず、検察改革をめぐってムン政権と対立し先週辞任した、ユン・ソギョル(尹錫悦)前検事総長の擁立に期待する声が出ています。

ユン氏は、世論調査の支持率でイ前首相と同率の2位につけ、政界へ進出するのかどうかが注目されています。

韓国では、来月7日に行われる首都ソウルと第2の都市プサン(釜山)の市長選挙が、1年後に迫った大統領選挙の前哨戦と位置づけられていて、今後、与野党の間で駆け引きが活発化する見通しです。

韓国の世論調査機関「リアルメーター」が今月1日に発表した世論調査の結果によりますと、次の大統領にふさわしい人物を尋ねたところ、人権派弁護士の出身で、革新系の与党「共に民主党」のイ・ジェミョン キョンギ道知事が23.6%の支持を集め、リードしています。

続いて、韓国政界きっての「知日派」として知られ、大統領選挙に向けた準備のため与党の代表を9日退く予定のイ・ナギョン前首相と、検察改革をめぐってムン政権と鋭く対立した末、先週辞任したユン・ソギョル前検事総長が、ともに15.5%で2位につけています。

現時点では、ほかの世論調査でもこの3人が支持を分けていて、保守系の最大野党「国民の力」に有力な候補が見当たらない中、ユン氏が政界入りして与党への対抗軸となるのかに関心が集まっています。

ソウル近郊のキョンギ道の知事を務めるイ・ジェミョン氏は56歳。

大学を卒業後、人権派弁護士として活動し、2010年にキョンギ道のソンナム(城南)市の市長に当選しました。

当時、パク・クネ(朴槿恵)政権を痛烈に批判し、歯に衣着せぬ発言で「韓国のトランプ」とも呼ばれ、注目を集めました。

2018年からキョンギ道の知事を務めています。

次の大統領選挙に向けてイ知事への支持が広がっている理由は、わかりやすいメッセージとともに行動力にあると指摘されています。

新型コロナウイルスへの対応では、市民に対して二度にわたって支援金を支給しました。

また、若者の就職支援にも力を入れているほか、SNSを使って積極的に情報を発信し、若い世代からも人気があります。

今月、大学に入学した20歳の男性は、「若者の問題をよく理解し、粘り強く解決策を考え、政策を作ってくれる」と、イ知事に期待を寄せる理由を話していました。

韓国では、任期が5年かぎりで再選が認められていないムン・ジェイン大統領の後任を選ぶ大統領選挙の投票まで、9日で1年となりました。

こうした中、革新政権の継続を目指す与党「共に民主党」のイ・ナギョン(李洛淵)代表は9日、就任から半年余りで代表の辞任を表明しました。

これは、大統領選挙に立候補しようとする場合、1年前までに代表を退かなければならないという党の規定に従ったものです。

記者会見したイ氏は「今後、ムン政権の成功と韓国の発展のため、みずからの役割と責任を全うする」と述べました。

イ氏は、前の首相で、韓国政界きっての「知日派」としても知られていますが、次の大統領にふさわしい人物を尋ねた各種の世論調査では、人権派弁護士出身のイ・ジェミョン(李在明)キョンギ(京畿)道知事を追う形となっています。

このため、イ氏としては与党の公認候補を選ぶ9月の予備選挙に向けて、党内の支持固めに全力を挙げるとみられます。

一方、5年ぶりの政権交代をねらう保守系の最大野党「国民の力」には有力な候補がおらず、ムン政権と対立して先週辞任し、保守・中道層の支持が伸びているユン・ソギョル(尹錫悦)前検事総長の動向に関心が集まっています。

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