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江戸時代に伊能忠敬と測量隊が作った日本地図のうち、「小図(しょうず)」と呼ばれる全体図の3枚そろった副本が新たに確認されました。小図は正本が焼失し、3枚そろった副本は国内ではこれまで1例しか確認されていないということで、調査にあたった専門家は「すばらしい発見で、地図がどう仕立てられたのか研究が進むきっかけになる」と話しています。

この日本地図は、北九州市にある「ゼンリンミュージアム」に寄贈されたもので、縦が1.5メートルから2.5メートル、横が1.6メートルほどの3枚の紙に、北海道と東日本、西日本の地図が描かれています。

日本地図学会の専門部会が調査した結果、伊能忠敬と測量隊が作った日本地図のうち、43万2000分の1の縮尺で全体を3枚に収めた「小図」の副本と判断されました。

学会によりますと、伊能忠敬の日本地図は縮尺の異なる「大図」「中図」「小図」があり、幕府に提出した「正本」は明治時代にすべて焼失しています。

副本は正本と近い時期に作られたと考えられ、3枚がそろった小図の副本は国内ではこれまで、重要文化財に指定されている東京国立博物館の所蔵資料しか確認されていませんでした。

今回見つかった資料には海岸線や地名などが手書きで記されているほか、東京国立博物館の資料にはない、どのように作ったかについての説明も書き込まれています。

日本地図学会地図史料・地図アーカイブ専門部会の鈴木純子主査は「伊能忠敬の測量隊が作ったとみられる実物感があり、驚がくしました。本当にすばらしい発見で、地図がどう仕立てられていったのかという研究が進んでいくきっかけになる」と話しています。

英・オランダ系石油大手ロイヤル・ダッチ・シェルの株主は18日、オンラインによる年次株主総会で、シェルのエネルギー移行戦略について、88.74%の圧倒的多数で賛成した。

シェルが今年2月に発表した計画では、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする目標を掲げている。石油・ガス生産を段階的に縮小し、再生可能および低炭素ビジネスを拡大。また、炭素回収技術により排出量を相殺し、植林などの対策を講じるとしている。

バンブルーデン最高経営責任者(CEO)は総会で、3年ごとに改定する戦略は「包括的で厳しく、野心的なもの」と説明した。

一方、温室効果ガス対策で「意欲的な」目標を掲げるようシェルに強く要請している、オランダの環境系投資ファンド「フォロー・ディス」が提出した議案に対しては、株主の69.53%が反対票を投じたが、3分の1近くは賛成した。

シェル取締役会はこの議案に対して反対するよう求めていた。同様の議案に対する昨年の支持は14.4%だった。

フォロー・ディスの幹部はロイターに対し、「シェルの取締役会に対し、投資家が短・中期目標のない長期目標を受け入れていないことを示したものだ。今後10年で排出量を劇的に削減し、投資計画を大幅に変更する必要がある」と主張した。


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