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中東地域を歴訪中の茂木外務大臣は、ことし12年ぶりに政権が交代したイスラエルで、日本時間の19日未明、ラピド外相とおよそ1時間20分会談しました。

この中で茂木大臣は、イスラエルが去年、UAEアラブ首長国連邦などと国交正常化を果たしたことを踏まえ「アラブ諸国との関係発展の動きが地域の緊張緩和や安定化につながることを期待する」と述べました。

そのうえで中東和平問題をめぐり、イスラエルと将来の独立したパレスチナ国家が平和かつ安全に共存する「二国家解決」を支持するとした日本の立場を説明し、双方の信頼回復に向けたイスラエル側の具体的な措置を求めました。

これに対し、ラピド外相は「状況の改善に向けて日本と緊密に連携していきたい」と応じました。

また、茂木大臣が法の支配などに基づく「自由で開かれたインド太平洋」の理念は中東の発展にも資するものだと説明したのに対し、ラピド外相も理解を示しました。

そして両外相は来年、日本とイスラエルが外交関係を樹立して70周年を迎えることを踏まえ、2国間関係を一層強化していくことで一致しました。

イスラエルを訪問している茂木外務大臣は18日、エルサレムにあるホロコースト記念館「ヤド・バシェム」を訪問しました。

茂木大臣は第2次世界大戦中に、ナチス・ドイツによって600万人のユダヤ人が殺害されたホロコーストについて説明を受けたあと、慰霊の花束をささげました。

また、日本政府の指示に背きながらもユダヤ人にビザを発給して迫害から救った日本の外交官、杉原千畝をたたえて植えられた木についての説明に耳を傾けていました。

茂木大臣は、「こうした悲劇が繰り返されることがないことを心より祈念し、日本としてもイスラエル、国際社会と連携していきたい」と述べました。

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