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この会議は、アメリカのブリンケン国務長官がドイツのマース外相とともに8日開催し、日本を含む22か国とEUなどの外相らがオンラインで参加しました。

会議のあとブリンケン長官とマース外相はドイツ西部の空軍基地でそろって記者会見し、タリバンが権力を掌握したアフガニスタンで移動の自由や女性の人権の保護が実現するよう、関係国が連携していくことを確認したと明らかにしました。

一方、タリバンが暫定政権の閣僚の名前を発表したことについて、ブリンケン長官は、タリバンの関係者だけで構成され女性が含まれていないと指摘したうえで「包括性の基準には達していない」と述べたほか、マース外相も「楽観的な見方はできない」と懸念を示しました。

ブリンケン長官は「われわれや国際社会とタリバンが率いる政権との関わり方は彼らの行動次第だ」と述べ、タリバンの行動を見極めながら対応を判断すると強調しました。

一方、今回の会議にはアフガニスタン情勢に影響力を持つ中国やロシアは参加しておらず、今後国際社会が一致した対応をとれるのかは不透明です。

会合の中で茂木外務大臣は、引き続き関係国と連携し、アフガニスタンから出国を希望する人の安全な移動に向けて尽力することや、アフガニスタンをテロの温床にしないため近隣国などとともにテロ対策に一層取り組んでいくこと、それに難民や国内避難民に対する人道支援を行う人たちの安全を確保することが不可欠だと指摘しました。

そして、こうした課題についてタリバン側と協議するため、中東地域を担当する上村・政府代表をカタールの首都ドーハに派遣したことを説明しました。

さらに茂木大臣は、アフガニスタンや周辺国に対し、退避した人たちを収容するシェルターや飲料水、それに食料などの支援を行うための費用として、新規の71億円を含むおよそ220億円をことし中に拠出することなどを表明しました。

中国外務省によりますと、8日、アフガニスタンと国境を接する国々の外相らが出席するオンライン形式の会議がパキスタンの主催で初めて開かれました。

この中で中国から出席した王毅外相はタリバンがカブールに入って以来、政権樹立やテロ対策、隣国との友好関係などで積極的な態度表明を行ってきたことを歓迎する」と述べました。

そして、武装勢力タリバンによる暫定政権について寛容な政策をとることとテロとの戦いを断固として行うことが最も重要だとしたうえで「各民族やグループと積極的に交流し、対外的に行った約束を履行してより多くの国際的な承認をえることを期待している」と述べました。

さらに、アフガニスタンに300万回分の新型コロナウイルスワクチンや、2億人民元(日本円にしておよそ34億円)に相当する食品や医薬品などを提供することを表明しました。

一方で、アメリカやその同盟国に対しアフガニスタンの難民問題の解決に責任を負うべきであり、受け入れの意欲がある国に必要な補償を行うべきだ」と述べました。

アフガニスタンでは武装勢力タリバンが7日、暫定政権の閣僚を発表する一方、首都カブールをはじめ、各地で女性の権利を守るよう訴えるデモなどが相次ぎ、タリバンは威嚇射撃でデモを解散させるなど神経をとがらせています。

暫定政権の内務省はこうしたデモについて「治安を乱し人々の生活を妨げている」として規制する通達を8日、発表しました。

具体的には、デモを行う際は遅くとも24時間前までに目的や場所などを司法当局に届け出て、許可を得る必要があるとしています。

そのうえで違反した場合は「厳格な法的措置をとる」として、厳しく処罰する方針を明らかにしています。

タリバンは、かつて国民の行動を監視し、とりわけ女性の権利を抑圧したとされる「勧善懲悪省」を暫定政権で復活させることも発表していて、今後の統治で国民への締めつけを強める動きをみせています。

アフガニスタン情勢をめぐっては各国が自国民などの退避を進めました。

アメリカなどは、なお現地に残る人たちへの対応にもあたっています。

海外メディアなどによりますと、
アメリカは、現地のアメリカ人や退避を希望したアフガニスタン人などおよそ12万4000人を国外に退避させ、現地にアメリカ人などおよそ200人が残っているということです。隣国への陸地からの退避の支援を続けているほか、空港からチャーター便で退避できるようタリバンと交渉を進めているということです。

▽イギリスは、現地のイギリス人やアフガニスタン人の協力者など合わせて1万5000人以上を退避させましたが、アフガニスタン人の協力者およそ1100人が現地に残っているとしています。

▽ドイツは、現地のドイツ人やアフガニスタン人の協力者など5000人以上を退避させましたが、多くの現地スタッフが残っていて、確認を進めているということです。

▽フランスは、現地のフランス人やアフガニスタン人の協力者など3000人近くを退避させたとしています。

タリバンの文化担当の幹部は8日、オーストラリアの公共放送SBSのインタビューで「今は多くの人がメディアを通じて写真や映像を見る時代だ。イスラムの規範は、クリケットなど顔や体を隠すことができないスポーツへの女性の参加を認めない」と述べ、多くの競技への女性の参加を禁止する考えを明らかにしました。

これに対して、オーストラリアのクリケットの競技団体は9日、声明を発表し「クリケットはすべての人のためのスポーツだ。私たちはあらゆる競技レベルの女性を支援し続ける」と強調しました。

そのうえで、11月からオーストラリアで予定されている男子代表のアフガニスタンとの試合について「報道が事実であれば、私たちはアフガニスタン代表を受け入れることはできない」として中止する方針を示しました。

タリバンは、かつて女性の権利を抑圧したとされる政府機関の復活を明らかにするなど女性への人権侵害が懸念されていて、スポーツへの参加も厳しく制限する姿勢に国際的な批判が広がりそうです。

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