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「『宮内庁発』の映像には、基本的に音声がありません」 

 こう話すのは歴史学者名古屋大学大学院准教授の河西秀哉さんだ。そこにはある狙いがあると、河西さんは見る。

「ある種の権威性や神秘性を保ちたい、ということだと思います。象徴天皇制の下、時に親しみのある映像で国民まで『降りて』来つつ、一方で声を入れることでフラットな関係にまではならないよう、コントロールしている面があるのでは」

 1959年から皇室の姿を伝え続けている毎日放送皇室アルバム」のチーフ・プロデューサー、堀素子さんもこう話す。

宮内庁発のビデオ映像は宮内庁が嘱託カメラマンに撮影を依頼しますが、『フィルムで音声が入っていなかった時代の前例通りに』と、確たる理由はないと聞いています。ただ、公開が前提の公式映像ですから、音声を生かしたところで『自然な肉声』とは言えないと思います」

 自然な肉声と言えば、私たちは幼い眞子さんが海岸で「海蛇がいるよね、お父さま!」と声をあげるなどの映像は数多く目にする一方で、成長してからの眞子さんの肉声を聞く機会は極めて少なかった。会見後、「眞子さんの声がかわいい」などの声がネットにあふれたのもその証拠だろう。これはなぜなのか。河西さんは、「皇室と肉声」をめぐる変遷をこう解説する。

「幼少の眞子さんの肉声のイメージが強いのは、平成初期の皇室が、宮内庁『発』ではなく私的な部分に報道のカメラをあえて『入れて』、祖父母と若い夫婦とその初孫といった温かい家庭像で、より『開かれた皇室』のイメージを出す、という戦略に転じた面があると思います」

 国民の側もそんな皇室の姿を受け入れ、歓迎したことで、メディアもさらに積極的に取り上げていったと、河西さんは見る。

 今見ると驚く過去の映像もある。2009年、当時の天皇、皇后両陛下(いまの上皇上皇后)の成婚50年を機に制作された「NHKスペシャル 象徴天皇 素顔の記録」では、皇居・御所を散策し、池で見つけた川鵜を見ながら「(羽を)干しているのかしら」、「どうなのかしら」など「ふつうの会話」を交わすお二人の姿が放送された。

「その頃くらいまでは、ワイドショーなどでも肉声を『録らせる』ことがあったように思います。ただその後、現在に至るまで、皇室の肉声をメディアで聞くことは次第に減っていったかもしれません」

 なぜか。たとえば11年の東日本大震災で当時の天皇、皇后両陛下は何度も被災地を訪問するようになるが、それを機に、「家庭的な姿よりも、被災地訪問に代表される『公の姿』を国民に見せることを選択、方針転換した可能性も考えられる」と河西さんは話す。

 一方で異なる見方もある。前出の堀さんは、平成に入って皇族の肉声が増えたのは、まず撮影機材の変化が理由だと話す。

「昭和の時代はフィルムでの撮影で、音声はありませんでした。平成に入りビデオが導入され、カメラマイクで肉声が拾えるようになった。明瞭とは言えないので私たちの番組でも必ずテロップは必要になりますが、録れた音声は紹介もしています」

 皇族の肉声が聞こえない。そう「感じる理由」があるのでは、と堀さんは言う。コロナ禍で皇族のお出ましの機会が少ないこと。その影響で番組で使う映像にも音声抜きの公式映像を使いがちなこと。若い皇族が成長し、子どもの時のように大声を出すことがなくカメラマイクで音が拾いにくいこと、などだ。

悠仁さまにしても、15年の夏休みに山形県を訪れた際、太鼓を体験された秋篠宮さまに『違うよ、そうじゃないよ』と話される声がメディアで流れるなど、ないわけではない。私たちがいまの上皇さまや陛下の子どもの頃のお声を聞いたことがないのに比べれば、今の方が肉声は聞けている、とも言えます」

 皇室ジャーナリストで元宮内庁職員の山下晋司さんも、宮内庁「発」以外のメディア映像の音声について、宮内庁の立場には昔から変化はないと話す。

宮内庁が示す取材要領では、高性能の長いマイクを持ち込んで突きだしたりする取材は認めていませんが、テレビカメラのマイクが拾う音については、何の問題もないとしています。音声は一切だめ、という話は、私は聞いたことがありません」

 今回、宮内庁にも問い合わせたが、「皇室の行事などについては、その内容や性格を踏まえた上で、宮内庁において取材設定を行っており、必ずしも音声なしと設定しているものではありません」との回答だった。

 ただ、「カメラマイクが偶然拾った明瞭でない音なら、流してもOK」というだけでは、私たちが「皇族の肉声がない」と感じるのも無理からぬことではないか。山下さんもこう認める。

「ただ笑顔の映像を見せるのではなく、声の質や話し方を含めて国民が接することができれば、より親しみが増すとは思います」

皇室取材で「できること」は時代とともに広がってきているのは事実だ。次は何について広げるかというと「間違いなく音声だろう」と、山下さんは話す。(編集部・小長光哲郎)

ことしの秋の叙勲で「旭日大綬章」を受章したのは、三菱UFJフィナンシャル・グループの初代社長などを務めた畔柳信雄さんと、元東北電力社長の高橋宏明さんの2人です。

瑞宝大綬章」は、元京都大学学長の松本紘さんが受章しました。

また、外国人の叙勲では、アメリカのケネディ元駐日大使など5人が「旭日大綬章」を受章しました。

親授式は午前10時半すぎから、皇居・宮殿の「松の間」で行われ、天皇陛下から出席した一人一人に勲章が贈られました。

続いて受章者を代表して高橋さんが「それぞれの分野において一層精進を重ねる決意でございます」とあいさつしました。

天皇陛下は「長年、それぞれの務めに励まれ、国や社会のために、また、人々のために尽くしてこられたことに深く感謝いたします」と述べられました。

このあと受章者たちは、勲章を身につけて宮殿の前で記念撮影に臨みました。

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