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米連邦準備制度理事会FRB)は8日、半期に一度の金融安定報告を発表し、リスクの高い資産の価格が上昇し続けており、経済情勢が悪化すれば危険な急落の恐れが高まっていると警告した。

  FRBはその中で、「投資家のリスクセンチメントが悪化したり、新型コロナウイルス感染封じ込めの進展が鈍るか、景気回復が失速したりすれば、資産価格は大幅下落に見舞われやすい状況が続いている」と指摘した。

  このほか報告では、新たに台頭しつつある脅威として法定通貨などの資産価値に連動するステーブルコインを挙げるとともに、中国の商業不動産部門の脆弱(ぜいじゃく)さが劇的に高まれば米国に波及する恐れがあると分析。さらに、トレーディングにおけるソーシャルメディアの影響が大きくなるのに伴い、今年のミーム株を巡る熱狂と同じような「予測し難い」ボラティリティーの高まりが一段と頻発する可能性があるとしている。

  金融安定報告は金融システムを損ないかねないリスクを明記するのが趣旨で、マネーマーケットファンド(MMF)の「構造的な脆弱性といった過去の報告でも触れた懸念の多くを今回も列挙。ビットコインをはじめとする暗号資産(仮想通貨)の取引の大部分を支えるステーブルコインに関しても、同様の懸念が当てはまる可能性を指摘した。

  FRBは最新の報告で、ステーブルコインには取り付け騒動の対象となる恐れがあるとし、支えとなる資産に関する「透明性やガバナンス基準の欠如」によって問題が悪化しかねないと警告した。

  また、FRBが懸念を抱くもう1つの分野として、中国不動産部門の混乱と同国規制当局が中国恒大集団など高レバレッジ企業に重点を置いている点を指摘。「中国の金融面のストレスはリスクセンチメントの悪化を通じて世界の金融市場を緊張させたり、世界的な経済成長のリスクとなったり、米国に影響を及ぼしたりする恐れがある」との分析を示した。

原題:Fed Warns Risky-Asset Prices Are Rising, Adding to Crash Worries(抜粋)

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