FRB、インフレリスクを一段と注視すべき=IMF https://t.co/i16TAWMrd4
— ロイター (@ReutersJapan) 2021年12月3日
国際通貨基金(IMF)は3日、米国を中心とするインフレ圧力の増大と新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン」出現に伴う新たな不確実性に警戒感を示したほか、米連邦準備理事会(FRB)はインフレリスクを一段と注視すべきとした。
IMFのチーフエコノミスト、ギタ・ゴピナス氏と金融資本市場局のトビアス・エイドリアン局長はブログで、パンデミック(世界的大流行)の再燃とオミクロン株によって世界経済の見通しを巡る不確実性が急激に高まっていると警告。ただ、回復の強さやインフレ圧力の大きさは国にとって大きく異なり、政策対応は個々の経済状況に合わせて調整することができるとした。
10月の消費者物価指数が31年ぶりの高水準に達した米国では、ユーロ圏を含む他の先進国と比較して、金融政策に置いてインフレリスクをより重視する理由があると言及。「FRBが資産買い入れの縮小ペースを加速し、利上げ時期を前倒しすることは適切だろう」とし、今週のパウエルFRB議長の発言に同調した。
また、時間の経過とともにインフレ圧力がより広範囲に広がった場合、米国以外の国々も予想より早く金融政策を引き締める必要があるかもしれないとした。
一方で、インフレリスクを抑制するためにFRBが前倒しで対応すれば、市場が不安定になり、新興国や発展途上国などを中心に問題が発生する可能性があるとも言及。このような事態を避けるためには、政策変更を首尾よく伝える必要があり、新興国や発展途上国も債務の満期延長を交渉するなどで先進国の金利上昇に備えるべきとした。
インフレに関しては、エネルギー価格と食料品価格の上昇が多くの国でインフレ高進を招いており、一部の国では2022年もインフレ高進が続く可能性が高いと分析。ただ、中長期的なインフレ期待を示す指標は大半の国で政策目標に近い水準を維持しているとした。
ギータ・ゴピナート
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