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北朝鮮では、キム・ジョンウン総書記の父、ジョンイル氏が死去してから17日で10年となりました。

国営の朝鮮中央テレビは、ピョンヤン中心部の広場などで市民が一斉に黙とうする姿や、キム総書記も出席して行われた大規模な追悼行事の様子を放送しました。

追悼行事では、チェ・リョンヘ最高人民会議常任委員長があいさつし、ジョンイル氏について「その業績と朝鮮労働党の指導があれば、社会主義強国の建設は必ず完成する」とたたえた上で「キム・ジョンウン総書記のもと新たな勝利に向かって力強く闘っていこう」と述べ、権力を世襲したキム総書記の正統性を強調しました。

北朝鮮では、党の重要政策を決定する中央委員会総会が12月下旬に開かれるほか、12月30日にはキム総書記が軍の最高司令官に就任してから10年の節目を迎えます。

長引く経済制裁に加えて新型コロナウイルスの感染対策で経済が打撃を受ける中、北朝鮮指導部としては、内部の引き締めを強めていくものと見られます。

ジョンイル氏の死去から10年となり、中国東北部の丹東にある北朝鮮総領事館の出張所では、朝から花かごや花束を抱えた人たちが次々と中に入り、追悼行事が行われたものとみられます。

花かごの飾りには「キム・ジョンイル同志は永遠に我々とともにいらっしゃる」という文字が書かれていました。

一方、NHKの取材班が中国と北朝鮮の間を流れる川で船に乗って取材すると、北朝鮮側では、キム総書記の祖父のイルソン氏とジョンイル氏の壁画の下に、たくさんの花束が置かれており、多くの人が追悼したことが確認できました。

ジョンイル氏が死去してから10年となることについて、北朝鮮情勢に詳しい慶應義塾大学の礒崎敦仁教授は「この10年間で想定されていた以上にキム・ジョンウン氏の権力掌握が進んだように思う。象徴的なのはキム・ジョンイル総書記の葬儀の時に、キム・ジョンウン氏の周りで7人の側近が霊きゅう車を囲んだが、その7人全員が消えてしまって残っているのはキム・ジョンウン氏だけとなっている。10年間で世代交代を含めて幹部たちの交代が進んだということだ」と指摘しキム総書記のもとで体制の強化が進んでいるという見方を示しました。

その上で「核保有国であり、ICBM大陸間弾道ミサイル保有国でもあることを誇示しながら外交を動かした。いまやキム・ジョンウン氏は独自の政策をとり、みずから権力を掌握したのだという自信を持っているように思う」と分析しています。

そしてキム・ジョンウン氏はまだ30代だ。初代のキム・イルソン氏が36歳の時に北朝鮮という国が建国され、その後46年間にわたってキム・イルソン政権が続いたことを考えると、この10年間のキム・ジョンウン氏の権力掌握というものはキム・ジョンウン政権の序曲にすぎないかもしれない。この体制が長期化していく可能性を考えながらきちんと向き合っていく必要があると思う」と述べました。

その上で日本との関係については北朝鮮はとにかく経済制裁を解除してもらうためにアメリカとの真摯な交渉が必要となる。アメリカを動かすために韓国を必要とするかもしれないし、中国の協力も必要とするかもしれない。そういった中で日本がなかなか視野に入ってきていないように思う。日本と交渉することがいかに重要なことかを北朝鮮に示していくことが必要だと考える」と述べました。

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