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アメリカ政府の首席医療顧問を務めるファウチ博士は16日の記者会見で、ファイザーやモデルナの新型コロナウイルスワクチンについて、現在行われている3回目の接種に加え「4回目の接種が必要かどうか問われることが多い」と述べ、現時点での考え方を説明しました。

それによりますと、アメリカCDC=疾病対策センターが発表した追加接種の効果の分析では、3回の接種を終えた人での入院を防ぐ効果は、オミクロン株が主流になった時期で、接種から2か月以内の場合91%でしたが、4か月以上たつと78%に低下していたということです。

ファウチ博士はこの分析結果について「低下したとはいえ、入院を防ぐ効果は比較的高いといえる」と評価したうえで「今後も新型コロナウイルスの感染者や入院者を減少させ続けるためにはワクチンの追加の接種が極めて重要だ。4回目の接種については随時、データを監視し、推奨が必要かどうか判断していく」と述べ、慎重に検討していく考えを示しました。

CDCによりますと、アメリカで1日に報告される新型コロナウイルスの感染者は、14日時点の1週間平均で14万5000人余り、新たな入院者の数は9200人余りと大幅な減少傾向が続いています。

CDCのワレンスキー所長は16日の記者会見で「感染者数が減少する中、多くの人が現在必要な感染対策は何か、疑問を持っていると思う」としたうえで、近く新たな感染対策の指針を公表すると述べました。

新たな指針では、感染者の数だけでなく、重症者の数や医療機関の病床の使用率などを基準に、状況に応じて必要な感染対策を推奨するとしていて、ワレンスキー所長は「指標が改善すればマスクの着用をやめるといったことが考えられる」と話しています。

アメリカではオミクロン株の拡大を受けて、屋内でのマスク着用を一時、義務化していた州が、義務化をとりやめる動きが相次いでいます。

マスクの着用や飲食店でのワクチン接種証明の提示といった感染対策への反発が根強い中、社会や経済活動を平常に戻しつつ、新型コロナウイルスと共存する対策の在り方について議論が活発になっています。

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