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日銀は長期金利の上昇を抑えるため、満期までの期間が10年の国債を対象に、利回り0.25%で無制限に買い入れる「連続指値オペ」と呼ばれる臨時の措置を31日まで行うとしています。

日銀はこれとは別に30日、もともと予定していた通常の国債の買い入れについても、買い入れ額を大幅に増やすと発表しました。

当初の買い入れ額は8750億円でしたが、10年ものの国債を中心に買い入れ額を積み増したり、満期までの期間が10年を超える超長期の国債も対象に追加したりすることで、午前に7000億円、午後に6500億円を増額し、買い入れ額を合わせておよそ2兆2250億円としました。

国債は市場で買われると金利が下がりますが、日銀としては「連続指値オペ」と合わせて国債を大量に買い入れ、金利の上昇を抑え込む姿勢を鮮明にした形です。

これを受けて長期金利は一時、0.21%に低下しました。

日銀の黒田東彦総裁は30日正午ごろから約1時間、岸田文雄首相と官邸で会談した。黒田総裁はロシアなど内外情勢について話をし、為替に関して特別な話はなかったと説明した。

黒田総裁は会談後、記者団に対し、コロナ禍やロシア・ウクライナ情勢の世界経済への影響について話をしたとしたうえで、為替に関しては基本的に経済のファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが望ましいという自身の考えを首相に伝えた、と述べた。

黒田総裁は、首相から特別なことは言われなかったという。

<金融市場調節、直接的に為替に影響と考えず>

黒田総裁はまた、日銀の指し値オペで円安が加速したとの記者団の指摘に対し、外為市場での円安についてはエネルギー価格上昇による輸入のためのドル買い増大や、米連邦準備理事会(FRB)が金利引き上げを明確に示したことも影響している、と市場の見方を引用。日銀が長期金利の上昇抑制のため連発している「指し値オペ」については「われわれのその時々の金融市場調節が直接的に為替に大きな影響を与えているとは考えていない」と語った。

黒田総裁が岸田首相と官邸で会談したのは昨年11月4日に続き2回目。

日銀の黒田総裁は30日に総理大臣官邸で岸田総理大臣と会談し、新型コロナウイルスの影響やロシアのウクライナ侵攻を受けた国内外の経済情勢などについて意見を交わしました。

会談のあと、黒田総裁は最近の円安について話し合ったかという記者団からの質問に対し「金融市場の動向について説明した。基本的には、為替レートは経済のファンダメンタルズ=基礎的条件を反映して安定的に推移することが望ましいというのが私の考えで、そういったことは申し上げた」と述べました。

また、日銀が指定した利回りで国債を無制限に買い入れる「指値オペ」に踏み切ったことで円安が加速したという指摘に対して、黒田総裁は円安の背景には原油価格が上昇する中、その輸入のためのドル買いの動きがあるという認識を示したうえで「われわれのその時々の金融市場調節が、直接的に為替レートに影響を与えているとは考えていない」と述べました。

円安への対応や日銀の金融政策をめぐり、岸田総理大臣から要請などがあったかという質問に対しては「特段そういうことはなかった」と答えました。

リーマン危機前後の2007年から2年間、財務官を務めた篠原尚之氏はロイターとのインタビューで、円安に伴う金融政策修正の可能性について「現時点で政策修正は難しいだろう」との見方を示した。円安是正に向けた為替介入に関しては「まったく意味がない」と語った。インタビューは29日に実施した。

<円安が続く可能性>

篠原氏は、原油高に伴う貿易赤字基調に加え、日米金利差の拡大や安全通貨として円が選好されにくくなる現状に「どこをみても円高になる要素がない」とし、今後も「傾向として円安が続く可能性がある」と述べた。

日銀が長期金利上昇を抑制する指し値オペを連発したことで「円安が進んでいる面がある」とも指摘し、「日銀のポジションは依然として『円安は望ましい』というもの。そうでなければあのような連続指し値(オペ)は打てない」と語った。

日銀が指し値オペを連発する背景に「今の円安を危険な水準とは思っていない」ことがあるとも指摘した。

<連鎖売りとは距離>

大企業や輸出企業などにメリットをもたらす円安が、消費者など多くの経済主体にとってマイナスの面がある構図は「今も昔も変わらない」とし、足元の為替水準を巡って「円安すぎるとか、円安を修正しないといけないとか、そういうことではないように思う」とも述べた。

現時点では、経常赤字と通貨売りが連鎖する「円安スパイラル」の状態には陥っていないとの認識も示し、「(足元の動きが)ものすごく速い円安とは思えない。通貨当局が慌てる必要はない」と指摘した。

悪い円安を誘発する前に「財政赤字解消への筋道をつけるべき」との選択肢も示した。

<介入効果を疑問視>

為替について29日の日米財務官協議で、日米の通貨当局間で緊密な意思疎通を図っていくことを確認したことについては「当局としてよく状況を見ていくというメッセージを出すためにやったのではないか」と指摘した。

一方、為替介入に関しては「米国と日本だけでできるわけではなく、他国とも調整が必要。円独歩安に各国が協調して対応しよう、という流れにならないと難しい」との認識を示し、仮に断行した場合でも「短期的な影響はあるかもしれないが永遠に続けられるわけもない」と、介入効果に疑問を呈した。

篠原氏は、退官後の10年からは国際通貨基金IMF)の副専務理事を5年間務め、100年に1度とされる金融危機の事後処理を担った。

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