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4年前、トルコのサウジアラビア総領事館で、政府を批判していたサウジアラビア人ジャーナリストのジャマル・カショギ氏が殺害され、事件の現場となったトルコの検察当局は、殺害に関与したとしてこれまで26人のサウジアラビア人を起訴していました。

この事件の審理について、トルコの裁判所は7日、サウジアラビア司法当局への移管を決定したと発表しました。

トルコの検察当局はこれまで、26人の被告がトルコにおらず裁判で証言を得ることができないなどとしていました。

この事件をめぐっては、サウジアラビアの実権を握るムハンマド皇太子の関与が取り沙汰されて国際的に批判が高まり、トルコとサウジアラビアの関係も悪化していました。

一方、サウジアラビアの司法当局は、カショギ氏殺害について関係者の裁判を終え、すでに解決済みという立場を示しており、事件の審理がサウジアラビアへ移管されることで真相解明は一層困難になりそうです。

イエメンでは、隣国サウジアラビアなどが支援するハディ政権側と、イランが支援する反政府勢力フーシ派との間で7年以上にわたって内戦が続いてきましたが、国連の仲介で今月2日からの2か月間の全面的な停戦に双方が合意しました。

こうした中、ハディ大統領は7日、突然声明を発表し「永続的な平和を実現するため」などとして、大統領の権限を新たに設けた指導評議会に移譲すると明らかにしました。

指導評議会の議長に指名された有力政治家は、サウジアラビア政府と深いつながりがあると伝えられていて、そのサウジアラビア政府はハディ大統領の決定を歓迎するとともに巨額の財政援助を発表しました。

今回の権限移譲は、ハディ政権下でなかなか進まなかった和平に向けた交渉を進展させたいサウジアラビア政府の意向に沿ったものとみられています。

ただ今回の発表を受け、敵対するフーシ派がどのように対応するかは不透明で、ようやく合意したばかりの停戦の維持にどう影響するかが注目されます。

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