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英国はイングランド銀行(英中央銀行)の金融政策引き締めと生活費急騰でリセッション(景気後退)の瀬戸際にあり、急速に世界的なスタグフレーション危機の震源地となりつつある。

  「マーケッツ・ライブ(MLIV)パルス」の最新調査で、市場参加者の大半が状況はさらに悪化しようとしているとの見方を示した。

  回答者191人の3分の2余りが、ポンドは対ドルで現在の水準から6%安の1ポンド=1.15ドルと、欧州連合(EU)離脱後の混乱期にも見られなかったような安値を付けると予想。英10年国債利回りが3%に上昇するとの回答も、同程度の割合を占めた。

  新型コロナウイルスパンデミック(世界的大流行)とその後のインフレで打撃を受けていない国はほとんどないものの、EU離脱の決定によって英国への影響はさらに大きくなったとMLIV読者の80%がみている。

  ブルームバーグ・エコノミクスのSHOK予測ツールによると、ポンドが4-6(第2四半期)に貿易加重ベースで6%下げれば、今後数四半期のインフレ率はそうならなかった場合と比べ0.6ポイント高くなる可能性が高い。

(市場分析をご覧になるにはMLIV 、MLIVパルスの週間調査はNSUB MLIVPULSE

  三菱UFJ銀行の為替ストラテジスト、リー・ハードマン氏(ロンドン在勤)は「成長が急減速し、インフレ圧力が高止まりすると予想されるスタグフレーション的な状況にますますなりつつあり、英中銀は景気減速の中で政策を引き締めることを迫られている。ポンドにとってはマイナス要因だ」と指摘した。

  また、今後10年の世界最大の金融センターはどこかとの質問では、92%がニューヨーク、68%がロンドンと回答。かつて互角だった両都市の差が広がっていることが示された。3位の上海は36%だった。

  コミュニケーション能力が最も高い中銀については、英中銀との回答はわずか16%。欧州中央銀行(ECB)は上回ったものの、米連邦準備制度の34%にはるかに及ばなかった。ただ、「いずれも能力に乏しい」との回答が最も多かった。

  一方、株式相場については、FTSE100指数がS&P500種株価指数を引き続きアウトパフォームすると回答者の約58%が予想。ポンドが下落すれば、輸出関連株主導のFTSE100指数の支援材料となりそうだ。

原題:UK in Danger Zone as Pound and Gilts Set to Plunge: MLIV Pulse(抜粋)

#金融政策