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イギリスのジャビド保健相とスナク財務相は、5日、ジョンソン首相に対し相次いで、辞表を提出しました。

ジャビド氏は、首相にあてた書簡で、国民は、政権が国家の利益のために尽くしているとはみていないなどとしたうえで「あなたのもとで現状を変えることができないのは明らかで、あなたは私の信任を失った」と辞任の理由を説明しました。

また、一時は、首相の最有力の後継者とみられていたスナク氏は、経済対策などを首相とともに発表する準備を進めるなかで、考え方の違いが明らかになったなどとし「国民は、政府が適切かつ有能に、そして真剣に運営されることを期待している」と指摘しました。

ジョンソン首相をめぐっては、新型コロナウイルスの厳しい規制が続く中、首相官邸などでパーティーが繰り返されていた問題などで、先月、与党・保守党内で信任投票が行われ、信任はされたものの、およそ4割が不信任を表明しました。

さらに、その後も議会下院の2つの補欠選挙で保守党が大差で敗北したことや、党の幹部の不祥事をめぐる対応に批判が高まっていました。

これまでのところ、トラス外相などは首相を支持する姿勢ですが、2人の重要閣僚の突然の辞任は、大きな打撃で、イギリスメディアは、ジョンソン首相は今後、厳しい状況に追い込まれる可能性があるなどと伝えています。

●首相の退陣は時間の問題

<野村の外為ストラテジスト、ジョーダン・ロチェスター氏>

財務相厚労相が共に辞任すれば、首相が退陣するのは時間の問題だ。新たなリーダーは有権者や党員を味方につけたいだろうから、おそらくエネルギーへの財政補助や減税が想定される。

しかし、新指導者の勝者が決まるには6─8週間ほどかかり、その後に新財務相の決断を待つことになる。

●EUとの対立軟化か

<インベステックのチーフエコノミスト、フィリップ・ショー氏>

首相がその座にしがみつくのは、ますます難しくなっている。

初期反応はポンド売りだろう。しかし、不安定で脆弱な状況にあるのは明らかに英国だけではない。英国が欧州連合(EU)との交渉でより対立的でないアプローチを取ることで、貿易戦争などの脅威が下がるという見方もできる。

●英資産にとってプラスの可能性も

<ソルトマーシュ・エコノミクスのチーフエコノミスト、デービッド・オーウェン氏>

今後3カ月で見ると、秋にさらなる財政拡張が行われる可能性があるため、英国資産にとってプラスとなる可能性がある。見通しが晴れ、より安定した状況になる可能性もあるが、短期的には政治的な状況次第だ。

●ポンドに弱気の展開続く

<CIBCキャピタル・マーケッツの外為ストラテジスト、ビパン・ライ氏>

スナク財務相とジャビド保健相が政権にとどまっていたとしても、英経済全体の生活費危機という根本的な問題に対処できるかどうかは分からない。同時に、イングランド銀行は他の国々と比べて政策引き締めの対応が遅い。

このため、重要閣僚2人が辞任したという事実は政治的な観点から非常に重要だ。ただ、現時点では、それがポンドにとって重要な問題かは分からない。金融政策から見ると、ポンドにはなお弱気な展開だ。

●政府が崩壊していることは明らか

<スターマー労働党党首>

全ての不正、スキャンダル、失敗を受け、この政府が今崩壊していることは明らかだ。

閣僚らは首相の正体をずっと前から分かっていた。ただ、首相が法律に違反しても支持し、何度うそをついても支持し、首相が国民の犠牲をあざ笑ってても支持した。

もし、彼らに一片の誠実さがあれば、何カ月も前に辞めていたはずだ。

ザハウィ新英財務相は6日、英国が欧州の近隣諸国やその他の国々に対して「競争力と活力」を維持できる方法を検討するとの方針を示した。

BBCに述べた。税金について聞かれると、首相は財政規律を守ることを望んでおり、私も首相と同じ考えだとした。

タイムズ・ラジオに対しては、法人税率の引き上げ計画を続行するかどうかを検討する際には、あらゆる観点から考察すると強調。

「いかなる選択肢も排除せず、全てを検討する。企業が投資する時は、法人税率を比較するのが常だ」などと述べた。

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