https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

イギリスのスナク元財務相は25日、首都ロンドンのバッキンガム宮殿でチャールズ国王に任命され、新たな首相に就任しました。

インド系の両親を持つスナク氏はイギリスで初のアジア系の首相となったほか42歳5か月での就任は20世紀以降、最も若い首相となりました。

スナク新首相は首相官邸前で国民向けに演説し「わが国は重大な経済危機にひんしている」と切り出しました。

そして、トラス前政権の政策について「国の成長を促すのは崇高な目標だったが、いくつかの過ちがあった」と指摘した上で「経済の安定と信頼を政権の最重要課題に据える。これは今後、困難な決断を伴うことを意味する」と述べ、財政再建に向け、国民に痛みを共有する覚悟を求めました。

保守党政権下の首相はこの6年余りで5人目となり、政治への不信感が高まっていますが、スナク首相は「私はことばではなく、行動によってこの国を団結させる。国民のために日々尽くし、誠実さ、プロフェッショナリズム、そして説明責任のある政府になるだろう。皆さんの信頼を得てみせる」と強調しました。

また、みずからが財務相のとき、政権の不祥事に抗議する形で辞表を提出し、辞任に追い込まれることになったジョンソン元首相にも言及し「彼の温かさと寛大な精神を大切に思っている」と述べる一方、「2019年の総選挙で保守党が得た負託はいち個人のものではなく、私たち全員のものだ」として今回の政権が国民の信任を得ていないという指摘に反論しました。

スナク首相は26日、さっそく議会で与野党の質問を受ける予定で、記録的なインフレなどで国民の多くが生活費の高騰に苦しむ中、財政規律を重視する政権運営への理解を得られるかが焦点です。

スナク新首相は25日、主な閣僚人事を発表しました。

この中で、トラス前政権の終盤に就任し、看板政策だった大型減税策を撤回したハント財務相を留任させ、財政の再建を進める姿勢を鮮明にしました。

副首相兼司法相には、党首選挙でスナク氏を支援するなど首相と関係の近いラーブ氏が就任しました。

ラーブ氏はジョンソン政権でも副首相兼司法相を務め、およそ1か月半ぶりの復帰となりました。

外相には、トラス政権の外相だったクレバリー氏が留任し、国防相も、ウォレス氏が留任しました。

内相には、私用のメールアドレスで公文書を送った責任を問われ、今月19日にトラス政権の内相を辞任したばかりのブレーバーマン氏を再び起用しました。

ブレーバーマン内相はイギリスへの移民の数を大幅に制限するべきだと主張するなど、保守党内でも右派として知られています。

また、今回の党首選挙で、立候補の意向を表明していたものの必要な推薦人が集まらなかったモーダント下院院内総務は留任しました。

イギリスのスナク新首相の就任を受けて、アメリカのバイデン大統領はツイッター祝意を表すとともに「両国がウクライナに対する強力な支援の継続など、世界の安全保障や繁栄に関わる重要な課題についていっそう連携していくことを期待している」と投稿しました。

イギリスのスナク新首相は25日、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談しロシアの侵攻に対抗するため、引き続き全面的に支援すると伝えました。

イギリスの首相官邸によりますと、この中で両首脳は、ロシアのプーチン政権に、経済制裁の継続を通じて圧力をかけ続ける必要性で一致したということです。

またゼレンスキー大統領から就任を祝福されたスナク首相は感謝を示したうえで「近いうちに直接会いたい」と伝えたとしています。

イギリスはウクライナに対し、軍事・経済の大規模な支援をしていて、スナク首相としては、ロシアに強硬な姿勢をとってきたジョンソン元首相やトラス前首相と同様、引き続き、ウクライナを全面的に支援する姿勢を示した形です。

英国のスナク新首相は25日、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談を行い、英国のウクライナに対する支援は不動で、自身が率いる政権の下でこれまで以上に力強くなると確約した。

首相報道官によると、両首脳は経済制裁の継続を通じてロシアのプーチン大統領に圧力をかけ続ける必要があるとの見解で一致。スナク首相は近く直接会って会談したいと伝えたという。

#反ロシア#対中露戦

スナク氏の英首相就任は初めてずくめだ。過去200年余りで最年少、ヒンズー教徒として初めての首相。さらに一族が保有する資産の額も、歴代首相で最高となる。

  スナク氏が英首相初の超富裕層であるのは、夫人のアクシャタ・マーティー氏の存在が大きい。同氏は高級家具市場から超名門私立校イートン校の学生服販売店まで、さまざまな投資を手がけている。

  マーティー氏(42)はインド生まれで、インド国籍を依然保有する。ブルームバーグ・ビリオネア指数によると、父が創業したソフトウエアサービス輸出大手インフォシスの保有株が大きく寄与し、純資産は約10億ドル(約1480億円)に上る。

  この純資産は、故エリザベス女王の約4億ドルを上回る。その息子であるチャールズ3世からスナク氏は25日、正式に首相指名を受けた。

  インフォシスの株価は今年に入り、世界的な金融政策引き締めによる全般的なテクノロジー株売りのあおりを受け、軟調な展開が続く。それでもマーティー氏の株式保有が2001年に初めて公に開示されて以来、同社株価は1500%余り上昇した。

  マーティー氏は今のところコメントの要請に応じていない。同氏の父であるインフォシス創業者のナラヤナ・マーシー氏は電子メールでスナク氏を祝福。スナク氏を「誇りに思う。成功を願っている。英国の人々のため最善を尽くすだろうと確信している」と記した。

  莫大(ばくだい)な資産は、政治的には時に火種になる。

  今年4月にはマーティー氏が英国で税制上の「非居住者」資格を持ち、国外の所得について英国での納税を免れていることが暴露された。英国で生活費急騰による市民の苦痛が始まった時期だけに反響が大きく、スナク氏の支持率は急落、マーティー氏は全世界で得る所得に対して英国で納税すると約束せざるを得なかった。

  一族の資産は引き続き注目される公算が大きい。スナク氏がかじ取りを担うのは、暖房費や食費の支払いにも困る市民が多く、「深刻な経済問題」に直面していると自身が表現した英国だ。民間部門での勤務経験の大半をヘッジファンドで過ごした事実と合わせ、スナク氏一族の資産は野党にとって格好の攻撃材料になる可能性もある。


原題:Sunak’s Family Riches Back in Focus After Downing Street Return(抜粋)

#藤和彦

d1021.hatenadiary.jp


d1021.hatenadiary.jp

#イギリス