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イエレン米財務長官は24日、世界的に市場が不安定な中、米金融システムは弾力性を維持しているが、米債市場や民間金融市場、債券ファンドにおける潜在的なリスクを軽減するための措置を取ると述べた。

米証券業金融市場協会(SIFMA)の年次総会での講演で、財務省は金融セクターを注意深く監視していると指摘。「これまでのところ、米国の金融システムが経済の不安定要因になったことはない。新たなリスクへの監視を続ける中で、われわれのシステムは弾力性を維持し、不確実性の中で引き続き十分機能している」とした。

さらに「ボラティリティーが高まる中で、流動性が幾分低下したり、取引コストがわずかに上昇したりするのは予想外ではないが、個人的な評価では市場は十分に機能しており、取引量も多く、トレーダーは取引の実行に困難を抱えていない」とした。

ブローカー・ディーラーの市場仲介能力が近年、市場規模に見合った成長を遂げていないとし、米債市場の機能改善に向けた措置を慎重に検討していると表明。「われわれは弾力性を高め、仲介が可能であることを確認し、取引所の監視を強化し、透明性を高め、市場に関するより良いデータを持つための多くの方法を検討している」とした。ただ、詳細は明らかにしなかった。

また、最近の米債市場に対するストレスは市場の弾力性を高める措置を実施する必要性を示しているとし、「財務省は金融規制当局と協力して、米債市場のショックや混乱を増幅するのではなく、吸収する能力を向上させる改革を進めている」とした。

市場のボラティリティーの上昇はノンバンクによる金融仲介の脆弱性を露呈する可能性があるとし、財務省や金融規制当局は私募ファンドのレバレッジへの監視を強め、「マネーマーケットファンド(MMF)やオープンエンド型債券ファンドにおける投資家の暴走につながりかねない先行者利益を減らす政策の策定」に取り組んでいるとした。