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サッカーのワールドカップカタール大会、世界ランキング24位でグループEの日本は23日の1次リーグの初戦、世界11位で西ドイツ時代も含めて過去4回の優勝を誇るドイツと対戦し、途中出場の堂安律選手と浅野拓磨選手のゴールで2対1で逆転勝ちしました。

日本は前回のワールドカップロシア大会に続く白星スタートで、過去6大会で初戦で勝ち点を獲得した3大会は、いずれも決勝トーナメントに進出しています。

前半、日本は序盤からドイツに細かくパスをつながれ再三ゴール前でピンチをまねき、ボール保持率で7割以上を握られる苦しい展開が続きました。

そして33分にゴールキーパー権田修一選手によるファウルで与えたペナルティーキックイルカイ・ギュンドアン選手に決められ先制されました。

1点を追う後半は、堂安選手や浅野選手、三笘薫選手といった攻撃的な選手を次々と投入して徐々に主導権を握り、30分にゴール前のこぼれ球を堂安選手が押し込んで同点に追いつきました。

さらに38分にはロングパスを受けた浅野選手がそのままドリブルで持ち込み右足でシュートを決めて勝ち越しました。

日本はこのあとドイツの反撃をかわし、2対1で勝って勝ち点3を獲得しました。前回のロシア大会に続く白星スタートとなります。日本は27日、1次リーグの第2戦で世界31位のコスタリカと対戦します。

【観衆】4万2608人
【得点】ドイツ:前半33分 イルカイ・ギュンドアン
    日 本:後半30分 堂安律 38分 浅野拓磨
【シュート数】
    日 本:11
    ドイツ:26
【ボール支配率】
    日 本:24%
    ドイツ:65%

最初に決勝トーナメントに進んだのは2002年の日韓大会で、1次リーグの初戦でベルギーに2対2で引き分け、続く第2戦のロシア、第3戦のチュニジアに連勝して勝ち上がりました。

次は南アフリカ大会で、1次リーグのカメルーンとの初戦で本田圭佑選手がゴールを決めて1対0で勝ち、第2戦はオランダに敗れたものの第3戦でデンマークに3対1で快勝して2回目の決勝トーナメント進出を果たしました。

そして前回のロシア大会は、コロンビアに香川真司選手と大迫勇也選手のゴールで2対1で勝ったあと第2戦のセネガルと引き分け、第3戦ではポーランドに敗れたものの僅差で勝ち上がりました。決勝トーナメントに進出した過去3大会はいずれもベスト16に終わっていて、今大会、日本は初のベスト8進出を目指します。

浅野選手は三重県菰野町出身の28歳。抜群のスピードで相手のディフェンスの背後を突く動きに加え、スタミナを生かした前線からの守備にも定評があります。

メンバーに選ばれなかった4年前のことを問われると「本当にことばにできないような悔しさで今だから言えますがほかの選手に対して『活躍するな』とか、チームに対して『勝ち上がるな』とか思ってしまう自分もいた」と複雑だった当時の心境を明かしました。それでも「4年後はすぐに来る」と切り替えると、専属のトレーナーやシェフを雇ってそれまでは全て自己流で行ってきたトレーニングや食事を見直しました。

浅野選手は「覚悟を持って4年間、今までやったことがなかったことを積み重ねてきた。それで体やプレーの感覚も変わってきたし、代表で起用されれば今まで以上に結果を残せる自信がある」と話していました。そして今回の大会に向けてはアジア最終予選から攻撃の中心の1人として活躍し直前には所属するクラブでケガがあったものの森保一監督の信頼は揺るがずワールドカップの代表入りの夢を叶えました。

途中出場から見事に決勝点を奪った浅野選手。試合後、自身のツイッターを更新し「この日、この瞬間のためだけに4年半前から準備してきた。悔しいこともうれしいこともムカつくこともすべてがきょう、この瞬間につながっている。応援してくれている方、本当にありがとうございます。批判してくれている方、感謝はしていないですがそれもきょうにつながっています。まだまだここから頑張ります。感謝」とつづっています。

ゴールの直後、味方の選手に囲まれて抱きしめられて、大勢のサポーターから地鳴りのような歓声を受け、得点の際に見せるいつもの「ジャガーポーズ」にはサッカー人生最大の屈辱を確かに晴らしたという誇らしさも加わっていたように感じました。

ドイツを相手に逆転勝利を収めた日本。そこには先制されながらも気持ちを切らさず粘り強く体を張り続けた権田修一選手の堅守がありました。

この試合、日本代表はドイツのどとうの攻撃に苦しめられ、前半には権田選手が相手選手と接触してペナルティーキックを与えてしまいました。

「それまで酒井選手と伊東選手が相手をマークしていたが、あのシーンだけフリーで入る状況になった。最初は対応できたが、切り返されたたときに、相手に接触してペナルティーキックとなった。現実を受け止めて、次に向かおうと切り替えた」と話しました。

このペナルティーキックは決められたもののここからが権田選手の見せ場でした。ドイツに何度もシュートを打たれながら日本のゴールを守り抜きオフサイドかと思われたシーンでも体を張り続けました。

この試合、ドイツから受けたシュートは実に26本。世界屈指の猛攻を1点でしのぎきったことが、その後の日本の反撃につながりました。

歴史的な勝利に「みんなで1つのことを一生懸命やったらこのようなことができると証明できた。本当にうれしかった」と胸を張り「次のコスタリカ戦で勝ち点を積んで、1次リーグを突破したい」と先の戦いを見据えていました。

【GK】12権田修一
【DF】4 板倉 滉/5長友佑都/19酒井宏樹/22吉田麻也(C)
【MF】6 遠藤 航/11久保建英/14伊東純也/15鎌田大地/17田中 碧
【FW】25前田大然
これで長友選手は4大会連続12試合目の出場となり、FIFAによりますと日本選手としてはワールドカップで単独最多の出場になるということです。

=SUB=
【GK】1 川島永嗣/23シュミット ダニエル
【DF】2 山根視来/3谷口彰悟/16冨安健洋/26伊藤洋輝
【MF】7 柴崎 岳/8堂安 律/9三笘 薫/10南野拓実/13守田英正/24相馬勇紀
【FW】18浅野拓磨/20町野修斗/21上田綺世

試合前のインタビューに答えた森保監督は「さきほどミーティングでも話したがやるべき準備はしっかりできてきたと思う。選手たちには勇気を持って勇敢に戦い抜いてほしい。厳しい戦いを覚悟しつつ楽しんでほしいなと思う」と語りました。

【GK】1マヌエル・ノイアー
【DF】2アントニオ・リュディガー/3ダービト・ラウム/15二クラス・ズーレ/23ニコ・シュロッターベック
【MF】6ヨシュア・キミッヒ/13トーマス・ミュラー/14ジャマル・ムシアラ/21イルカイ・ギュンドアン
【FW】7カイ・ハバーツ/10セルジュ・ニャブリ
ドイツのサッカー連盟は公式のホームページやツイッターで、試合前にドイツの選手たちがグラウンド上で手で口をふさいで映った集合写真とともに「人権問題は譲れない。腕章を着けないということは声を上げないということと同じだ。私たちは自分たちの立場を貫く」とするコメントを掲載し、改めて抗議の意志を示しました。

=SUB=
【GK】12ケビン・トラップ/22マーク アンドレ・テア シュテーゲン
【DF】4マティアス・ギンタ―/5 ティロ・ケーラー/16ルーカス・クロスターマン/
20クリスティアン・グンター/25アルメル・ベラ コチャップ
【MF】8レオン・ゴレツカ/11マリオ・ゲッツェ/17ユリアン・ブラント/18ヨナス・ホフマン/19リロイ・サネ
【FW】9ニクラス・フュルクルク/24カリム・アデイェミ/26ユスファ・ムココ

ヨーロッパ予選で4得点を挙げた、主力の1人でミッドフィルダーのリロイ・サネ選手が右ひざのけがの影響で欠場しました。

【森保監督】
「選手たちがチームで一丸となっていい準備をして粘り強く戦ったことで勝利につながった。ドーハに多くのサポーターがかけつけてくれて後押しをしてくれた。一喜一憂せずきょう終わったことを反省して次の試合の勝利に向けて戦いたい」と話しました。

【後半途中出場し決勝ゴール 浅野拓磨
「自分がピッチに立てば100%プレーする。それだけを意識していた。チャンスがあればシュートを打つというのはずっと決めていた。それが最後の結果につながったかなと思う。みんなで勝ち取ったゴール、そして勝利だ」と振り返りました。そして、次のコスタリカ戦に向けて「きょうは全員で勝ち点3をしっかり喜んで、もうあしたから切り替えて次のゲームに向けて準備していきたい」と意気込みを話しました。

【後半途中出場し同点ゴール 堂安律】
「俺が決める、俺しかいないという強い気持ちでピッチに入った。これで一喜一憂せず、強い気持ちで一丸となって戦いたい」と話しました。

【キャプテン 吉田麻也
「きのう、サウジアラビアが1点のビハインドから逆転したので『自分たちも』という気持ちで戦った」としたうえで「まだ1勝しただけ。次が大事なのでしっかり準備をしたい」と次を見据えました。

【4大会連続出場 長友佑都
開口一番「ブラボーブラボーブラボー」と声をあげて喜びをあらわにしました。後半の展開について「出ている時も出ていない時も常に一緒に戦っていたし、ベンチも含めてみんな心が1つになったから勝てた。たくさんの人が応援してくれた。歴史的瞬間だ」と話しました。

【大会直前の脳しんとうから復帰 遠藤 航】
ドイツ代表を破ったことについては「この試合に懸けていた。あとのことを考えず、この試合で勝ち点3をとりたいと思っていたので非常にうれしい。後半はファイブバック気味にすることによって、うしろはマンツーマンで守ることができたし、前のプレスもしっかりはまったと思う。システムを変えても臨機応変にやれる僕らの良さを証明できた」と喜びをかみしめていました。

【右サイドで先発 伊東 純也】
「前半は守備の形がうまくはまらず、難しい試合になったが、後半からアグレッシブに前からプレッシャーをかけて、そこからチャンスが生まれて逆転できた。自分として良くない点が多かったので、次はもっといいプレーができるよう頑張りたい。初戦をとったのは大きいがこれからが大事だと思う」と気を引き締めていました。

【途中出場から同点ゴールにつながるプレー 三笘 薫】
「まだコンディションは100ではないが、次の試合に向けてあげていきたい。得点も狙っていきたいがチームために自分のできることをやっていきたい」と話していました。

【右サイドで粘り強い守り 酒井宏樹
「26人で勝ち取った」としたうえで後半の修正について「相手の攻撃のしかたが特殊だったので、人と人をみるように役割を発揮した。目の前の相手に1人1人が勝つだけだったので優位に立てた」と話しました。また自身のプレーについて「ディフェンダーとして1失点は修正しないといけない。2点とった攻撃陣に感謝したい」話しました。

【21歳 先発メンバーでは最年少 久保建英
まず「信じられない」とドイツに勝った試合をひと言で振り返りました。そのうえで「行けると思った時に失点してきつかったが、後半からチームとして一丸となって戦えた。ドイツやワールドカップの圧力あったが1点で耐えてよかった。歴史的瞬間だと思う」と話していました。

ドイツ代表監督「効率的に得点できずミスをしてしまったのかも」

日本に敗れた試合について「われわれにとって非常に残念な結果だ。ボール支配率が高かったにもかかわらず、得点の機会を逃した。効率的に得点できずミスをしてしまったのかもしれない」と振り返りました。また、試合前に選手たちがグラウンド上で手で口をふさいで映った集合写真を撮ったことについては「FIFAが発言しないので、われわれはメッセージを送りたいと思った」と説明しました。

さらに差別反対を訴えるためのキャプテンマークの着用を巡る動きなど、試合以外の問題が結果に影響したのか問われると「そうは思っていない。試合の前にも、日本のチームは非常に強く、すばらしい選手がいて、戦略的だと言った。彼らは強さを発揮した。それを言い訳にするつもりはない」と話していました。

「日本サッカーの父」と呼ばれたドイツ人のデットマール・クラマーさんは1964年の東京オリンピックで初めての外国人コーチとして基礎的な技術を徹底して指導し、日本を代表するストライカー、釜本邦茂さんなどを育てたほか「リーグ戦の創設」など、強化に向けた提言も行い、日本サッカーリーグの発足につなげました。そして、クラマーさんが指導した選手たちが1968年のメキシコオリンピックで躍動し、銅メダルを獲得。日本サッカーの強化の基盤を作りました。

その後もドイツから多くの指導者が来日して日本サッカーの発展に力を注ぎ森保監督は22日に行われた公式会見の中で「クラマーさんをはじめ、すばらしい指導者がドイツから日本に来て日本サッカーの発展に大きな貢献をしてくれた。皆さんに感謝したい」と話しました。そして「日本にとってドイツは常に目標とし、手本となる存在だった。ドイツのことを学びながら日本の良さを持って世界に追いつけ、追い越せでやっている」と尊敬にとどまるのではなく肩を並べる強さまで日本を押し上げようという意気込みを述べていました。

今回の日本代表のメンバー26人のうち、ドイツ1部リーグに7人、2部に1人の合わせて8人がドイツの国内リーグに所属していて各国のリーグの在籍人数で比較するともっとも多い数です。

今シーズン13試合で7ゴール、3アシストをマークする大活躍を見せている司令塔の鎌田大地選手や2シーズン続けて1対1での局面「デュエル」の勝利数が最多だったボランチ遠藤航選手などドイツ1部でも目立った結果を残す選手も増えてきています。ドイツ代表のハンジ・フリック監督も鎌田選手と遠藤選手の名前を挙げて「それぞれの選手が技術と戦略の面でよく訓練されている」と警戒していました。

ドイツの背中を追いかけてきた日本、世界屈指の強豪を相手に培ってきた力を宣言どおりに示した歴史的な勝利となりました。

世界ランキングは日本の24位に対しドイツは11位。過去に日本はこれまでドイツと強化試合で2回対戦し、1敗1引き分け。2004年12月の試合では0対3で敗れ、2006年5月の対戦では2対2で引き分けています。

今大会ではドイツを含む複数のヨーロッパのチームのキャプテンが、試合で虹色のハートマークに「ONE LOVE」と書かれたキャプテンマークを腕に巻き、差別への反対を訴える考えを示してきました。

しかし、FIFAから着用した場合は警告を出すなどと連絡があったとして、これまで試合を行ったチームは、キャプテンが別のデザインのマークを付けて試合に臨んでいました。

こうしたFIFAの対応について、ドイツのサッカー連盟は「検閲だ」として強く批判していました。

さらに23日、公式のホームページやツイッターを更新し、試合前にドイツの選手たちがグラウンド上で手で口をふさいで映った集合写真とともに、「人権問題は譲れない。腕章を着けないということは声を上げないということと同じだ。私たちは自分たちの立場を貫く」とするコメントを掲載し、改めて抗議の意思を示しました。

ドイツの選手たちが日本との試合の前、手で口をふさぐしぐさをして、差別への反対を示すキャプテンマークの着用を認めなかったFIFA国際サッカー連盟に抗議の意思を示したことについてドイツ人のサポーターに話を聞きました。

このうち、男性のサポーターはFIFAの決定は明らかに間違っているし、こんな抗議では不十分だ。主張を続けるべきだ」と述べ、選手たちの行動を支持しました。

一方、別の男性サポーターは「サッカー以外のことをすべきではなかった。選手たちは行動するよう強く期待されていたのが問題だった」と述べ、支持しない考えを示し、賛否が分かれていました。

#LGBT

FIFAの公式ツイッターは24日、日本代表がワールドカップ1次リーグの初戦で強豪のドイツに逆転で勝利し、引き上げたあとのロッカールームの写真を投稿しました。

ロッカールームは整理整頓され、タオルなどもきれいに畳まれていて、「歴史的な勝利のあとです。日本のファンがスタジアムのごみを掃除してくれた一方で、日本代表もロッカールームをこのような状態にして引き上げていきました。汚れ一つありません」と褒めたたえ、「Domo Arigato(どうも ありがとう)」と、日本語のつづりで感謝のことばを書き込んでいます。

また机の上には折り鶴とともに、日本語とアラビア語で「ありがとう」と書き置きされた写真を掲載し、「これも彼らが残していってくれました」と投稿されています。

今大会、試合後に会場のごみを掃除する日本のファンの姿も話題になっていて、FIFAは公式ホームページなどで「模範を示している」と紹介しています。

#スポーツ