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将棋の八大タイトルの1つ、「王将戦」の第5局が島根県で始まりました。タイトルを持つ藤井聡太五冠(20)と挑戦者の羽生善治九段(52)のどちらがタイトル獲得に王手をかけるか注目されます。

王将戦」第5局は島根県大田市の旅館に対局場が設けられ、羽生九段が入室したあと藤井五冠が盤の前に座りました。

対局は午前9時に始まり、先手の藤井五冠が飛車先の「歩」を突くと、羽生九段は「歩」を動かして角道を開け、その後、互いに大駒の飛車と角を交換するなど序盤から動きの激しい展開となっています。

藤井五冠は今年度すでに、叡王棋聖、王位、竜王の防衛に成功し、「王将戦」は今年度5回目のタイトル防衛戦です。

一方、羽生九段はこれまでに獲得したタイトルが歴代最多の通算99期を誇り、今回の「王将戦」を制すと100期の大台に乗ります。

王将戦」七番勝負は来月にかけて日程が組まれ、先に4勝したほうがタイトルを獲得します。

2人はタイトル戦としては今回が初顔合わせで、第4局までで両者ともに先手番で勝利を収め、2勝2敗の五分となる中、どちらがタイトル獲得に王手をかけるか注目されます。

第5局の勝敗は26日午後に決まる見通しです。

藤井聡太五冠(20)と同じく中学生でプロ入りし、羽生善治九段(52)とは「王将戦」を始め、数々のタイトル戦で名勝負を繰り広げてきた谷川浩司十七世名人(60)は、今回の「王将戦」について、「32歳差のタイトル戦であり、ファンも私たち棋士も待ち望んでいた対戦で、これまでの4局は勝った側が対局を非常に良い内容で進めている。また、羽生九段が2勝したことで、第6局まで確定し、挑戦者としての責任は果たせたと思う」と語りました。

また、これまでの対局については「挑戦者の羽生九段が毎局非常に工夫をしていて、現在の最新型の中で、互いの研究がそこまで進んでいない実践例の少ない形に誘導して“読み力”の勝負に持ち込む戦い方をしている」と分析。

その上で、自身が立会人を務め、羽生九段が勝利した大阪・高槻市での第2局を挙げ、「羽生九段が非常に指しにくい手を連発し、しかも終盤ギリギリの詰むか詰まないかという局面を正確に読み切った。20代のときと変わらないような指し回しを見せたのが一番印象に残っている」と振り返りました。

また、タイトル戦をここまですべて制している藤井五冠を相手に、羽生九段が勝敗をタイに持ち込んでいることについては、「羽生九段はタイトル戦の間隔があいていて前期は成績もよくなかったのでAIをどう取り入れていくか試行錯誤の期間だったと思う。一方で“羽生善治の将棋”を指したいという気持ちも当然あるわけで、その辺りが1年の試行錯誤の期間を経てうまく調整ができ、復調につながっていると思う」と分析していました。

その上で、「今の令和の将棋は、AIと一緒に研究するということで、対局終盤の入り口まで道が整備されている。それは1つの戦い方ではあるが未知の局面、前例のない局面で自分自身1人の力で考えて道を切り開いていくことに羽生九段や私の世代はやりがいを感じる。羽生九段はもともと20代、30代のころからどの戦法で戦ってもトップレベルだったわけで、2日制で持ち時間も8時間とたっぷりあるので、できるだけ対局1日目の早い段階で前例から離れて、純粋に2人の力のぶつかり合いという戦いにしたい気持ちも羽生九段にはあるのかなと思う」と語っていました。

さらに、谷川十七世名人は、羽生九段との対局を通じて、藤井五冠の将棋の幅も広がると指摘し、「藤井五冠は決してAIで強くなったわけではなく、自分で結論が出ない局面で1時間、2時間考え続けたその蓄積が大きい。羽生九段が毎局、全く違う作戦で挑むということは、それだけ藤井五冠に研究テーマを与えていることにもなる。練りに練った作戦を出せば出すほど、藤井五冠のモチベーションが高くなって強くなると言える」と話していました。

第5局以降の展望については、「ここから先の残り3局は、改めて『三番勝負』となるが、羽生九段は50代に入ってから自身が作戦を練って誘導するというふうに変わってきている。第5局以降は、羽生九段が藤井五冠を誘導するというか、作戦を準備しているとは思う。今まで出てこなかった新しい戦法が出るかもしれない。一方の藤井五冠は終盤戦で非常に派手な手、魅力的な手が出るので、形勢や優劣が分からないまま終盤戦になだれ込んだあとの藤井五冠の強さも見てみたい」と語り、今後の対局に期待を寄せていました。

地元の和菓子店では対局する棋士に提供されるおやつの準備に追われました。

王将戦」では対局中に棋士に提供されるおやつも注目されていて、今回は大田市などの6つの店の8種類のお菓子が候補に選ばれています。

このうち、大田市で90年近く続く和菓子店では早朝から準備に追われ、候補に選ばれた季節限定の「さくら餅」と「そばまんじゅう」を用意して会場に運び込みました。

「日高恵比須堂」の3代目店主、日高大治さんは、「いつもよりも気合いが入りました。2人に食べてもらって、一般の人にも知ってほしい」と話していました。

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#囲碁・将棋#食事#おやつ