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アメリカで行われていたAPECアジア太平洋経済協力会議の貿易相会合が閉幕しました。各国が、重要鉱物のサプライチェーンの強化の必要性などを確認した一方、ウクライナ侵攻に関する文言にロシアが反発し、共同声明の採択は見送られました。

太平洋を囲む21の国や地域が参加するAPECの貿易相会合は、2日間の日程を終え、閉幕しました。

日本からは西村経済産業大臣と山田外務副大臣が出席し、G7広島サミットでも主要なテーマとなった重要鉱物や半導体などのサプライチェーンの強化や、気候変動問題、食料安全保障などについて議論が行われました。

その結果、自由で開かれたルールに基づく多角的な貿易システムを強化し、サプライチェーンの混乱に対処することや、世界経済が直面する食料不安や気候変動の課題にも対応していく必要性を確認したとしています。

その一方で、ウクライナ侵攻による世界経済への影響に関する文言にロシアなどが反発し、共同声明の採択は見送られました。

ウクライナ侵攻後、APECの閣僚会合では、共同声明の採択を見送るケースが相次いでいます。

西村経産相 “今回の会合は意義があった”

西村経済産業大臣は記者会見で「ウクライナ侵攻に関する文言でロシアと中国が反対をしたようだが、ルールに基づく多角的貿易の重要性やサプライチェーンの構築など、それ以外の項目については合意している」などと述べ、今回の会合は意義があったという認識を示しました。

また、27日に開かれる日本やアメリカ、それにインドなど14か国が参加するIPEF=インド太平洋経済枠組みの閣僚会合に向けては「成長を実現させようと志を共有する国々が集まっているので、特にサプライチェーンの強じん化で大きな成果が得られるよう取り組みたい」と述べました。

議長国 米通商代表「非常に充実した議論できた」

APECの貿易相会合で議長国を務めたアメリカのタイ通商代表は、会合終了後の記者会見で「ぜい弱なサプライチェーンや不平等の拡大、気候変動の危機の深刻化など共通の課題を克服し続けることが特に重要であり、非常に充実した議論ができた」と成果を強調しました。

また、今回の会合ではウクライナ侵攻による世界経済への影響に関する文言にロシアや中国が反発し、共同声明の採択が見送られました。

これに関連し、ことし11月に開かれるAPECの首脳会議で声明を取りまとめられるのか問われたのに対し、タイ通商代表は「APECの精神はアジア太平洋経済の協力関係を中核に据えており、今後、21の国と地域すべてがオープンに取り組んでいく」と述べて、首脳会議では議論を深め共同声明を出すことも可能だという考えを示しました。

#APEC(貿易相会合)

アメリカのデトロイトを訪れている西村経済産業大臣は26日、アメリカのレモンド商務長官と会談しました。この中では、経済安全保障の分野などについて意見が交わされたということで、会談のあと2国間の共同声明が発表されました。

それによりますと、先端半導体の分野では、日米両国で技術開発や人材育成を共同で行うための工程表を策定することや、サプライチェーン=供給網のなかで、地理的な偏りがないか確認し、解決に向けて協力するなどとしています。

さらに、中国などのメーカーが高いシェアを占める携帯電話の基地局について「オープンRAN」と呼ばれる新たなネットワークのシェア拡大に向けた共通目標を設けることも確認しました。

会談のあと西村大臣は記者団に対して、日米の外務、経済閣僚によるいわゆる経済版「2プラス2」の早期の開催でも一致したと明らかにしました。

そのうえで「日米の経済安全保障協力のさらなる推進に向けて、今回の共同声明を弾みに、議論を加速させたい」と述べました。

#日米(西村経済産業大臣・レモンド商務長官・会談)

西村経済産業大臣と中国の王文涛 商務相がアメリカで会談しました。日中の貿易担当の閣僚が会談するのはおよそ3年半ぶりで、会談のあと、西村大臣は「課題や懸案があるからこそ、率直な対話を重ねることが重要だという認識を共有した」と述べました。

これは、APECアジア太平洋経済協力会議の貿易相会合に出席するため、アメリカを訪れている西村経済産業大臣が記者団に対して明らかにしたものです。

それによりますと、26日に同じ会合に出席している中国の王文涛 商務相とおよそ1時間にわたって会談し、この中で西村大臣は「両国が経済協力を進めるためには、企業関係者の安全確保や、透明で公平なビジネス環境を確保することが重要だ」と述べたということです。

そのうえで、ことし3月に中国で拘束された大手製薬会社の社員である日本人男性の早期解放や、中国において自国の製品を優遇する措置の是正などを求めたとしています。

日中の貿易担当の閣僚が会談するのはおよそ3年半ぶりで、西村大臣は「課題や懸案があるからこそ、率直な対話を重ねることが重要だという認識を共有した」と述べたうえで、対話の継続によって日中関係の安定につなげていきたいという考えを示しました。

#日中(西村経済産業大臣・王文涛商務相・会談)

中国の王文涛 商務相は、25日から始まったAPECアジア太平洋経済協力会議の貿易担当の閣僚会合に合わせてアメリカを訪れています。

王商務相は、25日に首都ワシントンでレモンド商務長官と会談したのに続いて、26日にはAPECが開かれているデトロイトでタイ通商代表と会談しました。

会談のあと、アメリカ通商代表部は「世界経済における米中の貿易関係の重要性と、双方が互いに関わりを持ち続ける必要性について議論した」としたうえで「タイ代表は、中国による市場原理に基づかない国家主導のアプローチによって引き起こされている重大な不均衡に対処する必要性を強調した」としています。

アメリカと中国の対立が深まる中、アメリカ国防総省の高官は25日、シンガポールで来月に開かれる国際会議に合わせて、オースティン国防長官と中国の李尚福国防相との会談を中国側に打診していると明らかにしていて、閣僚レベルによる相次ぐ会談が米中両国の関係改善につながるか注目されます。

中国 台湾関連やIPEFなどの問題に懸念示す
中国商務省は、アメリカを訪問中の中国の王商務相とタイ通商代表との会談について、王商務相が台湾に関連した経済や貿易分野の問題のほか、IPEFやアメリカによる関税措置などの重要問題について懸念を示したとしています。

また、米中双方は意思疎通を継続することで合意したということです。

中国の王文涛 商務相は、25日から始まったAPECアジア太平洋経済協力会議の貿易担当の閣僚会合に合わせてアメリカを訪れています。

王商務相は、25日に首都ワシントンでレモンド商務長官と会談したのに続いて、26日にはAPECが開かれているデトロイトでタイ通商代表と会談しました。

会談のあと、アメリカ通商代表部は「世界経済における米中の貿易関係の重要性と、双方が互いに関わりを持ち続ける必要性について議論した」としたうえで「タイ代表は、中国による市場原理に基づかない国家主導のアプローチによって引き起こされている重大な不均衡に対処する必要性を強調した」としています。

アメリカと中国の対立が深まる中、アメリカ国防総省の高官は25日、シンガポールで来月に開かれる国際会議に合わせて、オースティン国防長官と中国の李尚福国防相との会談を中国側に打診していると明らかにしていて、閣僚レベルによる相次ぐ会談が米中両国の関係改善につながるか注目されます。

中国 台湾関連やIPEFなどの問題に懸念示す

中国商務省は、アメリカを訪問中の中国の王商務相とタイ通商代表との会談について、王商務相が台湾に関連した経済や貿易分野の問題のほか、IPEFやアメリカによる関税措置などの重要問題について懸念を示したとしています。

また、米中双方は意思疎通を継続することで合意したということです。

#米中(王文濤商務相・レモンド商務長官・会談)

米通商代表部(USTR)は26日、タイ代表が中国の王文濤商務相と会談し、米中通商関係の重要性について議論したほか、中国の国家主導の経済政策に対する不満を提示したと発表した。

声明によると、タイ代表は会談で、米中間のオープンな対話ラインを維持することの重要性を指摘。「タイ代表は、中国による国家主導の非市場的な経済・貿易政策によって引き起こされた重大な不均衡に対処する必要性を強調した。また、中国に進出している米国企業に対する中国の措置についても懸念を示した」とした。

今回の会談に関し、在ワシントン中国大使館からのコメントは得られていない。

前日にはレモンド米商務長官と王氏がワシントンで会談し、通商政策や投資を巡り互いに懸念を表明した。

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#米中(王文濤商務相・レモンド商務長官・会談)

アメリカのイエレン財務長官は26日、マッカーシー下院議長をはじめ議会指導部に宛てた書簡で、アメリ財務省が来月1日からの2日間、退役軍人や社会保障医療保険の受給者などに1300億ドル以上、日本円で18兆円以上の支払いを行う予定だと明らかにしました。

これによって、債務を支払うための資金が極めて低い水準に落ち込み、来月5日に債務の不履行に陥るおそれがあるということです。

これまでは、早ければ来月1日が期限だとしてきており、日程上、わずかな余裕が生まれた形です。

ただ、イエレン長官は、過去のケースを踏まえると、期限ギリギリまで交渉が続けばアメリカの信用などに深刻な打撃を与えると警告しています。

そのうえで「債務の上限が引き上げられなければ、アメリカの家庭に深刻な苦難をもたらし、国家安全保障上の利益を守る能力について疑問を持たれることになる」として、議会に対し、一刻も早く行動を起こすよう改めて強く求めました。

バイデン大統領「合意までとても近いだろう」
バイデン大統領は債務上限の引き上げをめぐる野党・共和党側との交渉について26日、記者団に対し「順調に進んでいるように見える。楽観視している。合意までとても近いだろう」と述べました。

そのうえで「合意ができるかどうか、今晩にはわかると思う」と述べ、期待を示しました。

バイデン大統領は「合意まで近い」と述べ期待を示しましたが、共和党側からは上限引き上げの条件で課題が残っているという見方が出ていて、協議が続けられています。

アメリカ政府の債務上限の引き上げをめぐるバイデン政権と野党 共和党との交渉は、26日も交渉担当者レベルで続けられました。

こうした中、イエレン財務長官は議会指導部に宛てた書簡で、債務の上限が引き上げられなければ、来月5日に債務の不履行に陥るおそれがあるという最新の見通しを示しました。

早ければ来月1日とされていたこれまでの期限よりは日程上、わずかな余裕が生まれた形です。

協議の状況についてアメリカの主要メディアは、政府予算の歳出に上限を設定し支出を抑える代わりに、共和党側が2年間の債務上限の引き上げに応じるという案で交渉がまとまりつつあると伝えています。

バイデン大統領は26日夕方、記者団に対し「順調に進んでいるように見える。合意までとても近いだろう」と述べました。

ただ、低所得層への支援をめぐり、就業条件をより厳しくすべきだとする共和党側と、これに反対する政権側との対立が続いていて、依然として合意には至っていません。

共和党側の交渉担当者は「まだ大きな難題がある」と述べるなど、引き上げの条件で課題は残っているという見方を示していて、協議が続けられています。

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#債務上限(イエレン財務長官)
#債務上限(トランプ)

アメリカで2021年、トランプ前大統領の支持者らが連邦議会に乱入した事件で、平和的な権力の移行を暴力で妨害しようとしたとして、扇動共謀の罪で有罪評決を受けていた極右団体「オース・キーパーズ」の創設者、スチュワート・ローズ被告に対し、首都ワシントンの連邦地方裁判所は26日までに禁錮18年の判決を言い渡しました。

司法省は、ローズ被告が「内戦なしでは乗り切れない」などと支持者らにメッセージを送ったうえで武器などを購入し、議会議事堂を占拠しようとしたとしていて、裁判官は「あなたはこの国やこの国の民主主義を脅かし続ける危険な存在だ」と指摘しました。

これに対しローズ被告は、「私はトランプ氏と同様、政治犯だ。唯一の罪はアメリカを壊そうとした人々に反対したことだ」と主張しています。

この事件をめぐっては、これまでに600人以上が有罪となっていますが、アメリカのメディアによりますと、この中で禁錮18年の量刑は最も重いということです。

裁判所は「オース・キーパーズ」のほかのメンバー3人に対しても、25日から26日にかけて禁錮4年から12年を言い渡しました。

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#議事堂襲撃事件

#米大統領

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