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トルコ通貨リラは7日、5.8%急落して最安値を更新、2021年終盤の危機以来となる取引時間中の落ち込み幅となった。当局が安定化措置を緩めるとみられている。

リラはエルドアン大統領の再選以来、強い外為需要で圧力を受けている。

0624GMT(日本時間午後3時24分)時点で、リラは1ドル=22.70リラ。一時は最安値更新となる22.85リラを付け、今年に入ってからの下落率は18%近くに達した。

トルコは高インフレにもかかわらず金利を引き下げるなど、長年にわたる型破りな政策が投資家心理を圧迫してきたが、政策立案のベテランであるシムシェキ元財務相が新財務相に任命されたことから、よりオーソドックスな経済政策への回帰観測が出ている。

資産運用会社GAMの新興国市場債券担当ディレクター、ポール・マクナマラ氏は「政治的な干渉がなくても、トルコを持続可能な道に乗せる過程は不安定で、大幅な切り下げと金利上昇を伴う可能性が高い」と指摘。「リラの公正価値は15%ほど低いと思われるが、外部からの実質的な支援なしに切り下げを抑えることは非常に困難だろう」と述べた。

トルコ当局は現在、数年にわたって離れている外国人投資家が戻ってくることを期待しているが、市場関係者は「エルドアン氏は過去に伝統的政策に回帰したが、その後考えを変えた」として警戒を緩めていない。

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