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労働省が20日発表した15日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週から9000件減の22万8000件と、5月中旬以来約2カ月ぶりの低水準となった。

ロイターがまとめたエコノミスト予想は24万2000件への増加。予想外に減少したことで、米連邦準備理事会(FRB)がインフレ対応に需要の鎮静化を図る中でも、労働市場が力強さを維持していることが示された。

ハイ・フリークエンシー・エコノミクス(ニューヨーク州)のチーフ米国エコノミスト、ルベーラ・ファルーキ氏は「FRBの合計5%ポイントの利上げにもかかわらず、企業は大幅な人員削減に着手しておらず、労働市場が力強さを維持していることが示された」と述べた。

週間新規失業保険申請件数の減少は2週連続。米国では労働市場の力強さを背景にした賃金上昇で個人消費が支えられており、6月にインフレが鎮静化したことを示す経済指標が相次ぐ中、景気後退(リセッション)入りは避けられるとの慎重ながらも楽観的な見方が出ている。

FWDBONDS(ニューヨーク)のチーフ・エコノミスト、クリストファー・ラプキー氏は「景気後退懸念は後退し、企業の人員削減は減少している」とし、「米経済が景気後退に陥ったとしても、大規模な失業を伴うものにはならない」と述べた。

調整前の申請件数は326件減の25万7976件。カリフォルニア州で5059件、ジョージア州で4616件増加した。サウスカロライナ州オレゴン州でも増加。一方、ミシガン州ケンタッキー州インディアナ州ニューヨーク州ニュージャージー州アイオワ州イリノイ州では減少した。

今回の集計は7月の雇用統計の非農業部門雇用者数を調査する期間に含まれている。

8日までの1週間の継続受給件数は3万3000件増の175万4000件だった。増加したものの引き続き低水準にあることで、解雇された労働者がすぐに新しい職に就くことができていることが示された。

コメリカバンク(ダラス)のチーフ・エコノミスト、ビル・アダムス氏は「労働市場は極めて引き締まった状態にあり、向こう半年から1年で景気が上向いた場合に人員の確保が難しくなるとの見方から、多くの雇用主は人員削減に消極的になっている」と述べた。

#経済統計(アメリカ・新規失業保険申請件数)