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ロシアの首都モスクワでウクライナ侵攻に動員された兵士の妻たちが集まり、早期の帰還を訴えました。取材していた記者などが治安当局に一時拘束され、プーチン政権としては、来月の大統領選挙を前に、ウクライナ侵攻に反対する世論が広がることに神経をとがらせているとみられます。

モスクワ中心部のクレムリンの前では3日、おととし9月下旬に予備役の動員が開始されてから500日となるのに合わせて、戦地に派遣されたロシア兵の妻たちが集まりました。

集まった数十人の参加者は、第2次世界大戦の戦死者を慰霊する「無名戦士の墓」に花を供えるなどして早期帰還を訴えました。

ロシアの人権団体によりますと、現場で取材していた国内外のメディアの記者など20人以上が治安当局に一時拘束されたということで、プーチン政権としては、来月の大統領選挙を前に、ウクライナ侵攻に反対する世論が広がることに神経をとがらせているとみられます。

一方、ウクライナ陸軍は、東部ハルキウ州のクピヤンシク方面の前線をシルスキー司令官が視察したと発表し「前線の全域で激しい戦闘が行われている」として、攻撃を強めるロシア軍から周辺地域を防衛するための戦力を再配置したとしています。

また、ウクライナ大統領府は、ロシアが支配する南部クリミアでこのほどロシア軍のミサイル艇を撃沈した功績で、国防省情報総局のメンバーがゼレンスキー大統領から表彰を受けたと明らかにし、戦況がこう着する中、士気の向上につなげるねらいがありそうです。

ロシアは、一方的に併合を宣言したウクライナ東部ルハンシク州のパン屋が、ウクライナ軍の攻撃を受け、子どもを含む28人が死亡したと主張しました。東部ではロシア軍とウクライナ軍との間で攻防が続いていて、今後、戦闘が一層激しさを増すことも予想されます。

ロシアが支配するウクライナ東部ルハンシク州のリシチャンシクでは、3日、パン屋ウクライナ軍の攻撃を受け、子ども1人を含む28人が死亡したと、親ロシア派のトップがSNSに投稿しました。

ロシアの非常事態省は、大きく崩れた建物で救助活動を行っている様子を現場の映像だとして公開しました。

ロシア側は、攻撃にはアメリカが供与した高機動ロケット砲システム=ハイマースが使われたと主張しています。

これに対し、ウクライナ側はこれまでに公式な反応を示していません。

ロイター通信によりますと、リシチャンシクは、ロシアが軍事侵攻後、おととし7月に掌握したということで、人口は侵攻前に比べおよそ10分の1に減っていると伝えています。

東部ではリシチャンシクから100キロ余り離れたドネツク州にあるウクライナ軍の拠点を奪おうとロシア軍が攻勢をかけているのに対し、ウクライナ軍が防衛を続けていて、今後、戦闘が一層激しさを増すことも予想されます。

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