ウクライナ鉄道の復旧支援へ日本製レール 長さ190キロ分https://t.co/G2LjHbs6bl #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) May 28, 2024
ロシアの軍事侵攻により多大な被害を受けているウクライナの鉄道の復旧を支援するため、日本で製造されたレールが供与されることになり、28日、引き渡しの式典が行われました。
ウクライナの鉄道は、ロシアの攻撃で大きな被害が出ているうえ、東部マリウポリの製鉄所が破壊されたため国内でレールの調達が困難になっているということです。
このためJICA=国際協力機構が日本で製造されたレールを供与することになり、28日、首都キーウにある国営の鉄道会社でJICAの関係者や松田邦紀駐ウクライナ大使などが出席して引き渡しの式典が行われました。
鉄道会社のトップ、リャシチェンコ氏は「非常に重要な支援だ。レールはわれわれのインフラの血液のようなものだ」と述べ、謝意を示しました。
供与されるレールは2万5000トン、長さにしておよそ190キロ分で、日本からはウクライナの隣国ポーランドまで船で輸送したあと、鉄道で運び込まれることになっていて、一部がすでに到着しています。
作業で使用するフォークリフトなども供与するということです。
式典のあとリャシチェンコ氏は「乗客や貨物の輸送のほか、要人の訪問、危険な地域からの退避を安全に行うため、補修を加速する必要がある。供与されたレールをすぐに活用したい」と話していました。
また、JICAウクライナ事務所の松永秀樹所長は「日本の強みは鉄道のノウハウが蓄積していることで、ウクライナ側からの期待も非常に高い。継続して支援していきたい」と話していました。
#日宇(レール)
岸田首相 中国共産党の部長と面会 “懸案は対話通じ進展図る”https://t.co/m69AuptqDA #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) May 29, 2024
岸田総理大臣は、日本を訪れている中国共産党の中央対外連絡部のトップと面会し、「戦略的互恵関係」の方針に沿って、両国間の課題や懸案について対話を通じて進展を図りたい考えを伝えました。
中国共産党で対外交流を担当する中央対外連絡部のトップ、劉建超部長は自民・公明両党の招きに応じて来日していて、29日午前、岸田総理大臣を表敬訪問しました。
この中で岸田総理大臣は、双方が共通の利益を拡大する「戦略的互恵関係」の推進など、日中両国が目指すべき大きな方向性に沿って、協力分野では取り組みを加速させ、課題や懸案については対話を通じて進展を図りたい考えを伝えました。
これに対し劉氏は、両国の対話の重要性に触れつつ、その拡大に貢献していきたいと応じました。
また岸田総理大臣が、劉氏の今回の訪問を踏まえ、政党間の交流は日中関係の発展のために重要だと伝えたのに対し、劉氏は政党間をはじめとする幅広い分野で、交流を一層進めていきたいと述べました。
劉氏 従来の中国側主張繰り返す 処理水を「核汚染水」
中国共産党の中央対外連絡部によりますと、劉建超部長は岸田総理大臣との面会の中で「台湾海峡の安定を維持することは両国の共通の利益で日本側は『1つの中国』の原則を厳守すべきだ」と述べたということです。
また、劉部長は東京電力福島第一原子力発電所にたまる処理水について「核汚染水」と呼び「核汚染水の海洋放出などの敏感な問題を適切に処理すべきだ」と述べたということで、いずれもこれまでの中国側の主張を繰り返した形です。
上川外相 “両国外相の相互訪問実現へ”協力呼びかけ
劉部長は29日午前、岸田総理大臣を表敬訪問したのに続いて、正午からおよそ30分間、外務省で上川外務大臣と会談しました。
冒頭、上川大臣は「さまざまな課題や懸案の進展を図り、協力分野で具体的な成果を生み出すためには、相互の往来が重層的になされることが必要だ」と指摘しました。
そのうえで、「両国の外相の相互訪問を実現したい。ぜひ王毅外相にお伝え願いたい」と協力を呼びかけました。
これに対し、劉氏は「ハイレベルの対話は『戦略的互恵関係』の包括的な推進に重要な役割を発揮する。両国の外相の相互訪問が早期に実現できると確信している」と応じました。
また、上川大臣は、東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出や、沖縄県の尖閣諸島を含む東シナ海の情勢、それに、中国で拘束されている日本人の早期解放など、両国間の懸案についての日本の立場を伝えました。
#日中(中国共産党中央対外連絡部劉建超部長「核汚染水の海洋放出などの敏感な問題を適切に処理すべきだ」)
中国 共産党の部長 台湾めぐり「日本側は問題の敏感さ認識を」https://t.co/FmNu7t93yx #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) May 29, 2024
中国共産党で対外交流を担当する中央対外連絡部トップの劉建超部長は29日、都内で開かれた日中友好団体が主催する会合で講演しました。
この中で劉氏は、日中関係について「近年、紆余曲折(うよきょくせつ)を経てきた」と指摘する一方で、日本に対し「中国に対し友好的な認識を確立させ、引き続き、世界の平和と安定、そして発展と繁栄を守るパートナーとなることを望む」と述べ、関係強化に意欲を示しました。
その一方で劉氏は、台湾について「中国の核心的利益の中の核心だ。日本側は問題の敏感さを十分に認識して実際の行動で台湾海峡の平和と安定を守るよう望む」とクギを刺しました。
また劉氏は、講演のあと出席者の質問に答え、このなかで東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出を受けた日本産水産物の輸入停止措置について、科学的な根拠に基づいて安全性が証明できないうちは中国の消費者の懸念に答えられないとする一方で「日本の水産物が早期に中国の消費者の食卓に戻るのを見たい」とも述べました。
#外交・安全保障