日米「2プラス2」始まる 米軍に新組織設置など意見交換へhttps://t.co/z7QajRTZji #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) July 28, 2024
日米両国の外務・防衛の閣僚協議、いわゆる「2プラス2」が東京で行われました。自衛隊とアメリカ軍の部隊連携を円滑にするための指揮・統制の向上に向けて、アメリカ側が在日アメリカ軍を「統合軍司令部」として再構成する考えを示し、両国で作業部会を設置し協議していくことになりました。
日米の「2プラス2」は、日本から上川外務大臣と木原防衛大臣、アメリカからブリンケン国務長官とオースティン国防長官が参加し、外務省の飯倉公館で、1時間余り行われました。
冒頭、上川大臣は「既存の国際秩序を守り抜くために、同盟を絶え間なく強化し、抑止力を高めなければならない」と述べました。
また木原大臣は「自由で開かれたインド太平洋を維持していくために、日米や他のパートナーとともに連携を強化していく必要がある」と述べました。
協議では地域情勢をめぐり意見を交わし、中国については外交政策が他者を犠牲にし、みずからの利益のために国際秩序を作り変えようとしているという見解で一致し、日米同盟や国際社会全体にとっての深刻な懸念で、インド太平洋および、それを超えた地域における最大の戦略的挑戦だという認識を共有しました。
そのうえで、沖縄県の尖閣諸島での行為を含む、東シナ海での力や威圧による一方的な現状変更の試みが強まっていることや、南西諸島周辺でエスカレートする行動に対し、強い反対の意を表明しました。
またアメリカは、防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条が、尖閣諸島に適用されることを改めて確認しました。
北朝鮮については、弾道ミサイルの発射を続けていることを強く非難し、ロシアが北朝鮮から弾道ミサイルや、その他の物資を調達するなど両国が協力を深めていることも強く非難しました。
一方、日米の抑止力・対処力の強化をめぐっては、自衛隊とアメリカ軍の部隊連携を円滑にするため、アメリカ側が、それぞれの部隊の指揮・統制の向上に向けて、在日アメリカ軍をインド太平洋軍司令官の指揮下の「統合軍司令部」として再構成する考えを示しました。
そして、それは自衛隊に創設する「統合作戦司令部」の重要なカウンターパートになるとして、両国で作業部会を設置し、緊密に協議していくことで一致しました。
また防衛装備品の共同開発・生産をめぐり、地上配備型の迎撃ミサイル「PAC3」などの生産能力拡大のために、共同生産の機会を追求していくことで一致しました。
このほか4人は、沖縄のアメリカ軍兵士による性暴力事件を念頭に、事件・事故に関する情報共有のため継続的に調整していく重要性を強調し、在日アメリカ軍が実施する再発防止策を評価しました。
ブリンケン国務長官「これほど日米同盟強固な時はなかった」
日米両国の外務・防衛の閣僚協議、いわゆる「2プラス2」の冒頭、アメリカのブリンケン国務長官は「日米同盟はインド太平洋地域の平和と安定の礎であり、グローバルな課題に取り組む極めて重要なものだ。私の経験上、これほど日米同盟が強固な時はなかっただろう」と述べました。
そのうえで「この『2プラス2』は、岸田総理大臣が4月にアメリカを訪問した際に両首脳が交わした約束の履行の進捗(しんちょく)を確認する機会であり、われわれはある意味、前例のない課題に直面しているといえる。しかし、私たちは十分に対応できる同盟関係だ」と強調しました。
オースティン国防長官「日米同盟の核心」
日米両国の外務・防衛の閣僚協議、いわゆる「2プラス2」の冒頭で、アメリカのオースティン国防長官は「中国は威圧的な行動をとって台湾周辺や地域全体の現状を変えようとしている。
また、北朝鮮の核開発やロシアとの協力を深めていることについても警戒している。これらすべてが地域と世界の安全保障を脅かしている」と述べました。そのうえで、在日アメリカ軍の指揮統制の現代化や防衛産業における2国間の協力強化などを進めていきたいと述べ、「日本の防衛に対するわれわれの関与は揺るぎない。これは核戦力などで日本を守る『拡大抑止』を含んだもので、日米同盟の核心だ」と強調しました。
木原防衛相「時代切り開く重要な一歩」
木原防衛大臣は共同記者会見で「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序に対する深刻な挑戦が行われ、国際社会が新たな危機の時代に突入しつつある中で、日米同盟が今後さらに大きな意義を持つものになることを確信している。今回の2プラス2は、そうした新たな時代を切り開く重要な一歩で、引き続き自由で開かれたインド太平洋の実現に向け、確固たる決意をことばと行動をもって示していく」と述べました。
上川外相「国際秩序を守り抜くため抑止力高める」
上川大臣は共同記者会見で「国際社会は分断の度合いを深め、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の根幹を揺るがす動きが続いている。われわれは、こうした国際秩序を守り抜くために同盟を深め、発展させ、抑止力を高めていかなくてはならない」と述べました。
また沖縄のアメリカ軍兵士による性暴力事件について「私から大変遺憾である旨発言した。重要なことは、アメリカ側が発表した措置が確実に実行され、再発防止につながることで、私たち閣僚レベルでもしっかりフォローしていくことで一致した」と述べました。
米国防長官「防衛関係において最も重要な進展」
「2プラス2」のあと行われた記者会見で、アメリカのオースティン国防長官は「きょう日米同盟の歴史で防衛関係において最も重要な進展を明らかにした。日米同盟はかつてなく強くなっており、地域の平和と安定をさらに強化していくことを期待している」と述べました。
日米同盟による抑止態勢強化の必要性確認アメリカの核戦力などで日本を守る「拡大抑止」に関する日米の初めての閣僚会合が東京で開かれ、日本周辺で核の脅威が高まっているとして、日米同盟による抑止態勢を強化していく必要性を確認しました。
「拡大抑止」に関する閣僚会合は、28日夕方「2プラス2」に続き、外務省の飯倉公館で開かれ、日本側から上川外務大臣と木原防衛大臣、アメリカ側からブリンケン国務長官とオースティン国防長官が参加しました。
冒頭、上川外務大臣は「『拡大抑止』は日米同盟の中核であり、わが国周辺で核の脅威が高まる中、一層強化していくことが重要だ」と述べました。
協議では、北朝鮮による核・ミサイル開発やロシアとの軍事協力の拡大、中国による核戦力の増強など、日本周辺の安全保障環境をめぐり意見を交わしました。
その上で日米同盟による抑止態勢を強化していく必要性を確認しました。
また閣僚会合の重要性とともに事務レベルでの協議を通じて、地域の安定を促進し、紛争の発生を抑止するための最善の方法を探求し続けることを確認しました。
「拡大抑止」をめぐっては、2010年から事務レベルでの協議を定期的に行ってきましたが、閣僚級で行うのは初めてです。
#日米(在日米軍→統合軍司令部)
#反中国#対中露戦#習近平伏魔殿体制=旧体制
#外交・安全保障