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— 吉野直也(日本経済新聞社国際報道センター長) (@NaoyaYoshino) August 4, 2024
英首相「極右の暴力行為」と非難、各地で暴動 難民滞在先も襲撃 https://t.co/q5OzyPQD8S https://t.co/q5OzyPQD8S
— ロイター (@ReutersJapan) August 4, 2024
スターマー英首相は4日、不法移民の排斥を求める抗議活動が難民滞在先のホテルを襲撃する事態に発展したことを受け、「極右の暴力行為」と非難し、加害者は法に基づき処罰されると述べた。
英イングランド北西部サウスポートで先週、ダンス教室のイベントに参加していた女児3人が殺害され、逮捕された少年が不法移民だとの偽情報が拡散したのをきっかけに、全土で暴力的なデモが起きている。
英中部のリバプールやマンチェスター、ブリストルなどでは3日、抗議デモにより商店などが破壊され、警察官数名が負傷し、数十人が逮捕された。
4日には数百人のデモ参加者がイングランド北部ロザラム近郊のホテル前に集まった。英政府によると、このホテルは亡命申請している難民が滞在している。
ロイター記者よると、デモ参加者の多くはマスクや目出し帽をかぶり、警察にレンガを投げつけ、ホテルの窓ガラスを割った後、ホテル近くのゴミ箱に放火した。
スターマー氏は「今週末の極右の暴力行為を全面的に非難する」と述べ、これは犯罪的な暴力であり、正当な抗議ではないと指摘。「この暴力行為に参加した者は法の厳罰に直面することになる」と語った。
警察によると、3日の夜以降147人が逮捕されており、逮捕者はさらに増える見通し。
BBCニュース - イギリス各地で極右抗議が暴力沙汰に、90人以上逮捕 https://t.co/oGrPigO5f0
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イギリス各地で3日、極右支持者の抗議行動が暴動や騒乱となり、90人以上が逮捕された。
イングランド北東部ハル、北西部リヴァプール、南西部ブリストル、北西部マンチェスター、北西部ブラックプール、北アイルランド・ベルファストなどで、大勢がびんを投げ、店舗に押し入り略奪し、警官隊を攻撃した。ただし、すべての集団が暴徒と化したわけではない。キア・スターマー首相は、政府として各地の警察を「全面的に支援」し、「憎悪を広めようとしている」「過激派」にしかるべき行動をとると表明した。
首相報道官によると、3日に開かれた関連閣僚会議で首相は、「表現の自由と、これまで目にしてきた暴力的な騒乱は、まったく別物だ」として、「どのような暴力も言い訳は成り立たない」と強調。「国内の通りの安全を守るため、警察はあらゆる手段を尽くすし、政府はそれを支持する」と表明したという。
イギリスでは北西部サウスポートで7月29日に、幼い子供の集まるダンス教室が刃物を持った少年に襲われ、3人が死亡し多数が負傷した。この事件を機に、各地で主に男性たちが警察を攻撃したり、建物や車両を破壊したりしている。
サウスポートに近いリヴァプールでは、大勢が警察にレンガやびん、火炎筒などを投げつけた。投げられた椅子が頭に当たった警官もいた。オートバイに乗っていた警官が蹴られ、倒れる事案もあった。
こうした暴力に対抗し、数百人の反ファシスト抗議者たちが昼食時にリヴァプールのライムストリート駅の前に集まり、団結と寛容を呼びかけた。このグループは、「ここで移民は歓迎」、「ナチのくずども、通りからいなくなれ」などと連呼した。
暴力に抗議する人たちは駅からマージー川の河岸へ行進し、反移民やイスラム蔑視のスローガンを叫んでいた約1000人に対峙(たいじ)した。
対立する集団の間に警官隊が割って入った(3日、リヴァプール)画像提供, PA MEDIA
画像説明, 対立する集団の間に警官隊が割って入った(3日、リヴァプール)
警察犬をつれた機動隊は、二つの集団が接触しないように割って入るなどして、治安維持に努めた。機動隊に向けて、花火が発射されることもあった。市内の図書館に火がつけられた。マージーサイド警察によると、消火に当たる消防隊を暴徒が阻止しようとしたという。
リヴァプール市内の騒ぎは4日未明まで続いた。
マージーサイド警察は、この「深刻な騒乱」によって複数の警官が負傷したと明らかにした。そのうち1人は鼻を、1人は顎を骨折した可能性があり、病院に運ばれたという。
同警察によると、逮捕者は23人に上る。
南西部ブリストルでも、移民反対を唱えるグループと、それに対抗するグループが対立。「国を取り戻せ」という叫びと、「ここでは移民は歓迎だ」という叫びと共に、ビールびんなどが飛び交った。
現地警察によると、市内で14人が逮捕され、今後さらに逮捕者が増える見通しという。
北西部マンチェスターでは、集団が警察ともみあい、少なくとも2人が逮捕された。
マンチェスターでも対立する集団同士を警官隊が引き離そうとした(3日)画像提供, EPA
画像説明, マンチェスターでも対立する集団同士を警官隊が引き離そうとした(3日)北アイルランドのベルファストでは、イスラム教寺院(モスク)の外で集団が報道陣にものを投げつけたり、カフェの窓を割ったりした。警察によると、2人が逮捕されたという。
イングランド北東部ハルでは、亡命希望者の宿泊先として使われているホテルの窓が割られ、警官隊にびんや卵が投げつけられた。全英チェス選手権が開催中だった市役所は封鎖された。
さらに市内中心部の店舗が荒らされ、商品が燃やされるなどした。
現地警察によると、警官3人が負傷し、20人が逮捕された。
イングランド北西部ブラックプールでは、音楽フェスティバルのため集まったパンク・ファンと、移民に抗議する集団がもみあい、びんや椅子などが飛び交った。現地警察は、20人以上を逮捕したという。
プラックプール市内の中心部で、複数のグループが対立した(3日)画像提供, PA MEDIA
画像説明, プラックプール市内の中心部で、複数のグループが対立した(3日)イングランド中部ストーク・オン・トレントでは、集団が警官隊にレンガを投げつけた。逮捕者は10人に上り、警官3人が軽傷を負ったという。市内で2人が刺されたという情報があったものの、実際には投げられた物があたったのだと警察は説明。重傷ではないという。
不法移民反対などを唱える集団と、それに対抗する集団の抗議はほかにもみられた。ただし、すべてが暴力沙汰に発展したわけではなく、場所によっては抗議は夕方までに解散した。
2日夜には北東部サンダーランドで数百人がモスクの外で機動隊に向かってビールの缶やレンガを投げつけ、市民支援事務所に火がつけられた。襲われた警官4人が入院、これまでに12人が逮捕されたと報じられている。
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