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米港湾労働者約4万5000人を抱える国際港湾労働者協会(ILA)と使用者団体の米海運連合(USMX)は3日、賃上げについて暫定合意に達したと発表した。3日目に突入していた米東海岸とメキシコ湾岸でのストライキを直ちに終了する。

事情に詳しい関係者によると、暫定合意は6年間で60%余りの賃上げを行う内容。これにより、契約期間中の平均賃金は時給39ドルから約63ドルに上がるという。

ILA側は77%の賃金アップを求め、USMXは50%近く引き上げる案を示していた。

双方は声明で、全ての未解決の問題について交渉するため、基本協約を2025年1月15日まで延長すると述べた。

未解決の主要な問題には、労働者が雇用喪失につながると主張する自動化などが含まれる。
声明は「現在の全ての争議行為を直ちに停止し、基本協約でカバーされる全ての作業を再開する」とした。

労組側を支持していたバイデン政権は、合意のため賃上げ額を引き上げるよう使用者に圧力をかけ、新型コロナ禍以降の海運業界の好調な利益に言及していた。

バイデン氏は3日、暫定合意は「強固な契約に向けた大きな前進だ」と評価した。
ILAは1日、交渉決裂を受けて港湾労働者約4万5000人によるストを開始。1977年以来の大規模なストになっていた。

エバーストリーム・アナリティクスによると、2日時点でストの影響で滞船するコンテナ船は少なくとも45隻に上っていた。 もっと見る

ストはニューヨーク、ボルティモア、ヒューストンなど、さまざまなコンテナ貨物を取り扱う36の港に影響を及ぼした。

アメリカ東部などの港で働く労働者の組合は、大幅な賃上げなどを求めて今月1日からストライキを行っていましたが、経営側の団体と暫定的な合意に達し、ストライキの長期化による混乱はひとまず回避できる見通しです。

アメリカの東部や南部などの港で働く労働者の組合は、経営側の団体との間で賃上げの幅や自動化技術への対応などをめぐり合意できなかったとして、今月1日から一斉にストライキに入っていました。

これについて組合と経営側の団体は3日、賃上げについて暫定的な合意に達したことを明らかにしました。

そのうえで労働協定を来年1月中旬まで延長し、賃金以外のテーマについて交渉を続けるとしていますが、これによってひとまずストライキ終結することになり、ストライキの長期化による混乱は回避できる見通しです。

アメリカのメディアによりますと両者は今後、6年間で60%余りの賃上げを行うことで合意したということです。

今回のストライキには、東部ニュージャージー州や南部テキサス州などにある30か所以上の港で働く4万5000人が参加し、長期化した場合には製造業だけでなく、年末商戦を控えた小売業などへの影響も懸念されていました。

国際消防士協会(IAFF)は3日、11月に迫る米大統領選で、民主党候補ハリス副大統領と共和党候補トランプ前大統領いずれも支持しないと発表した。

IAFFは消防士や救急緊急要員約30万人を代表する労働組合

ハリス陣営は、ウィスコンシンペンシルベニア、ミシガンといった重要な激戦州で労働者層票を取り込むため、労組にアピールしていただけにIAFFの決定は打撃となりそうだ。

IAFFは2020年の前回大統領選で民主党候補だったバイデン大統領を早い段階から支持していた。

ハリス陣営はコメントの求めに応じていない。

共和党候補トランプ前大統領の陣営は「ハリス氏の空振りの選挙運動にさらに壊滅的な打撃」になると主張した。

米国最大規模の労組である全米トラック運転手組合(通称チームスターズ)も9月、今年の大統領選でいずれの候補者も支持しないと発表した。

ただ、チームスターズの地方支部はハリス氏支持を表明している。

全米自動車労働組合(UAW)や労働総同盟産別会議(AFL─CIO)など複数の主要労組はハリス氏支持を打ち出している。

共和党の元下院議員リズ・チェイニー氏は3日、大統領選の民主党候補ハリス副大統領が中西部ウィスコンシン州リポンで開いた選挙集会で演説し、共和党候補のトランプ前大統領は米国の指導者として「適任ではない」と述べた。

チェイニー氏は、共和党ジョージ・W・ブッシュ政権で副大統領を務めた父親のディック・チェイニー氏とともに筋金入りの保守派として知られ、親子でハリス氏を支持すると表明している。

リズ・チェイニー氏は演説で、大統領選で「私は誇りを持ってハリス副大統領に投票する」と明言した。

同氏は、2021年米連邦議会襲撃事件を巡るトランプ氏の行動を「悪行」と批判。「彼は度量が狭く、執念深く、冷酷だ」と強調した。

同氏は、ハリス氏とはいくつかの点で合意できないかもしれないが、憲法に対する責務で結び付いていると主張。ハリス氏は「法の支配を守る」大統領になるだろうと付け加えた。

チェイニー氏の発言は、共和党員と無党派層からの得票を目指しているハリスに追い風となる可能性がある。

世論調査で大接戦となっている大統領選でハリス氏は、特にウィスコンシン州などの激戦州では、自身の支持基盤の離反を招くことなく、トランプ氏に不安を感じている共和党員や無党派層の票を獲得する必要がある。

ハリス氏はイスラエルへの支持や移民に厳格に対処する国境政策、燃料費を低く抑えるためのエネルギー戦略などいくつかの問題で中道右派寄りの姿勢をとっている。
ハリス氏は、チェイニー氏のトランプ氏批判について、悪いことを悪いと「大きな声で発言する勇気がある」と称賛した。

集会が開かれたリポンは、1854年に現地の校舎で開かれた会合が共和党の結成につながり、同党発祥の地とされている。

アメリカ大統領選挙に向けた民主党のハリス副大統領の選挙集会に、トランプ前大統領を批判してきた共和党の元議員が参加し、ハリス氏への支持を呼びかけました。ハリス氏としては、共和党穏健派などから党派を超えた支持を得たい考えです。

3日、激戦州の1つ、中西部ウィスコンシン州でのハリス氏の選挙集会に参加したのは、共和党のリズ・チェイニー元下院議員です。

チェイニー氏は、共和党ブッシュ政権下で副大統領を務めたディック・チェイニー氏の娘で議会下院の党ナンバー3の役職も務めた有力議員でしたが、トランプ氏の支持者らによる議会乱入事件などをめぐりトランプ氏を厳しく批判してきたことで知られています。

チェイニー氏は演説で「私はこれまで1度も民主党に投票したことはないがことしは誇りを持ってハリス氏に投票する」と述べました。

そして「トランプ氏は選挙に敗れたにもかかわらず、大統領にとどまるつもりだった。このようなことをする人物に二度と権力を任せることはできない」と述べてハリス氏への支持を呼びかけました。

このあとハリス氏は集まった支持者たちに「政党に関係なく、私たちの陣営にはあなたが参加する場所がある。私はすべての国民のための大統領になる」と訴えました。

ハリス氏としては最新の世論調査でトランプ氏と競り合う中、トランプ氏と距離を置く共和党穏健派や無党派層から党派を超えた支持を得たい考えです。

#米大統領

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