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日本製鉄によるアメリカの大手鉄鋼メーカー、USスチールの買収計画をバイデン大統領が阻止するとの見方が出る中、日本製鉄の幹部が買収の承認を求め、アメリカ政府高官と会談するとイギリスの経済紙、フィナンシャル・タイムズが伝えました。

日本製鉄は去年12月、アメリカの大手鉄鋼メーカー、USスチールの買収について両社で合意したと発表し、アメリカ政府の対米外国投資委員会が審査を進めています。

欧米のメディアは、この委員会が、買収によって「アメリカの鉄鋼生産能力の削減につながる可能性がある」として国家安全保障上のリスクを生じさせると判断していて、バイデン大統領が近く買収の阻止を発表すると相次いで報じています。

こうした中、フィナンシャル・タイムズは10日、日本製鉄の森高弘副会長が、買収計画の承認を求める最後の取り組みとして、11日に首都ワシントンでアメリカ政府高官と会談すると伝えました。

一方、複数の関係者の話として国務省国防総省は、国家安全保障上のリスクがあるという委員会の結論には同意しなかったとしています。

バイデン政権が中国を念頭に、日本に経済安全保障面での協力を求めるなか、日本企業による買収を安全保障上の観点から阻止することにはアメリカの専門家やメディアからも批判の声が上がっていて、バイデン大統領の判断が注目されています。

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ホワイトハウスは、共和党の副大統領候補に指名されたJ・D・バンス上院議員共和党有力者が、移民を巡る危険な虚偽の陰謀論を拡散していると批判した。

バンス氏は9日、ハイチ移民が猫などのペットを盗んで食べているという虚偽の主張をX(旧ツイッター)に投稿した。

カービー大統領補佐官は「われわれが深く懸念しているのは、共和党の選出議員らが、嘘や人種に基づいて人々を分断しようと新たな陰謀論を展開していることだ」と指摘。どんなに愚かな虚偽であってもそれを信じる人がいるため「止めなければならない」と強く非難した。

テッド・クルーズ上院議員や実業家イーロン・マスク氏など米共和党保守派やその支持者も、過去数日間に同様の主張をソーシャルメディアに投稿している。

11月のアメリカ大統領選挙に向けたハリス副大統領とトランプ前大統領によるテレビ討論会が行われました。

討論会では経済政策などをめぐって論戦を交わしたほか、互いの主張を強く批判し合うなど激しい応酬となりました。

民主党のハリス副大統領と共和党のトランプ前大統領によるテレビ討論会は、激戦州のひとつ、東部ペンシルベニア州の最大都市フィラデルフィアで日本時間の11日、行われました。両者が直接、論戦を交わすのはこれが初めてです。

90分間にわたった論戦ではまず経済政策がテーマとなり、ハリス氏は「中間層と労働者を引き上げるための計画を持っているのは私だけだ」とした上で、「トランプ氏の経済政策は富裕層や大企業に減税策を提供することだ」と指摘しました。

これに対してトランプ氏は国内のインフレの状況について「インフレは国を崩壊させるもので、おそらくアメリカ史上最悪だ」とバイデン大統領とハリス氏の政権の経済政策を批判するとともに、「私はわが国で史上最も偉大な経済のひとつを築いた。もう一度やる」と強調しました。

またハリス氏は3年前に起きたトランプ氏の支持者らによる議会への乱入事件をめぐり、トランプ氏が「起訴されている」と指摘しました。

一方のトランプ氏は現政権の国境管理政策をめぐり「彼らは何百万人もの犯罪者やテロリスト、麻薬の売人たちが入国することを許した」と批判しました。討論会では、両者が経済政策をめぐって相手を「計画がない」と指摘したほか、互いの主張を「うそだ」と批判し合う場面もあり、激しい応酬となりました。

投票日まで2か月を切る中、全米を対象にした各種世論調査の平均ではハリス氏とトランプ氏の支持率はきっ抗しています。

どちらの候補者も討論会をきっかけに流れを引き寄せたい考えで、有権者の受け止めが注目されています。

《両者の発言》

ガザ情勢 トランプ氏「ハリス氏ならイスラエル消滅」

ガザ情勢をめぐり、トランプ前大統領は「私が大統領であれば、そもそも戦闘は起きていなかった。ハリス氏が大統領になれば、2年以内にイスラエルは消滅するだろう。彼女はイスラエルが嫌いだし、アラブ人も嫌いだ」と述べました。また、イランについては「トランプ政権下ではイランは破たんしていた。今や豊かな国になり、お金をばらまいている」と述べました。

人工妊娠中絶 ハリス氏「自分の体 決定する自由を」

人工妊娠中絶をめぐってハリス氏は「トランプ氏は女性に対して、自分の体をどうするべきか指示するべきではない。自分の体について決定する自由を、政府によって決定されるべきではないと、アメリカの国民は信じているだろう」と述べました。

エネルギー政策 ハリス氏「『フラッキング』を禁止しない」

エネルギー政策に関連してハリス氏は「フラッキング」と呼ばれる、地下の岩盤に高圧の水を注入して天然ガスを取り出す技術について「私は2020年に『フラッキング』を禁止しないと明言した。私の立場は、多様なエネルギー源に投資し外国産の石油への依存を減らすべきだというものだ」と述べました。

中東情勢 ハリス氏「イスラエルには自衛する権利ある」

中東情勢をめぐり、ハリス氏は「イスラエルには自衛する権利がある。どのように行うかが問題だ。なぜなら、あまりにも多くの罪のないパレスチナ人や子ども、母親が殺されているからだ。この戦争はすぐに終わらせなければならない。そのためには停戦に向けた合意が必要であり、人質が解放されなければならない」と述べました。

トランプ氏「流入してきた人たち 猫や犬を食べている」

トランプ氏は「数百万人が刑務所や精神科の病院からわれわれの国に流入している」と述べた上で、「オハイオ州スプリングフィールドでは彼らは犬を食べている。流入してきた人たちが猫を食べている。そこに住む人々のペットを食べている。これが、いまこの国で起きていることだ」と述べました。

これについて司会を務めるABCのアンカーから、「はっきりさせておきたい。ABCとしてスプリングフィールドの担当者に連絡したところ、移民のコミュニティによってペットが危険な目にあったり虐待されたりしているという報告はないと話していた」と指摘される場面がありました。

ハリス氏「国境警備の法案 トランプ氏が廃案にしろと言った」

ハリス氏は「わたしは銃や麻薬、人身売買の国際犯罪組織を起訴してきた」と強調しました。そして、国境管理や移民政策について「上院の保守的な議員を含む議会は国境警備の法案を提出し、わたしはそれを支持した。この法案では国境警備隊が増員され、銃や麻薬、人身売買を行う国際犯罪組織を起訴するための資源を確保することができたはずだ」と述べました。そのうえで「トランプ氏が議員に電話をかけ、法案を廃案にしろと言った」と批判しました。

トランプ氏「司法省を武器として使った」

トランプ氏は、不倫の口止め料をめぐって業務記録を改ざんした罪に問われたニューヨーク州の裁判で有罪の評決が下されたことなどを念頭に、「司法省を武器として使った。この国でかつて起きたことはない、選挙に勝つために利用した。これは偽りの事件だ」と述べました。

ハリス氏「トランプ氏は司法省を利用すると公言」

ハリス氏は3年前に起きた議会乱入事件をめぐり、起訴されたトランプ氏の刑事責任について、連邦最高裁判所がことし7月「大統領在任中の公務としての行動は免責される」という判断を示したことを指摘した上で、「トランプ氏は憲法を廃止し、政敵に対して司法省を利用すると公言している人物だ。ガードレールがない状態で、トランプ氏がホワイトハウスに戻ったら何が起きるのか理解してほしい。間違いなく裁判所はトランプ氏を止めようとしない」と述べました。

《トランプ氏の発言》

「大幅な減税を実施」

トランプ氏は「私が何をしようとしているかは誰もが知っている。大幅な減税を実施し大統領在任中に行ったように、すばらしい経済を作り上げる。新型コロナの感染拡大によって多くの人が命を落としたが、私たちはコロナ禍においてすばらしい仕事を行った」と述べました。

「私は歴史上、最も偉大な経済を築き上げた」

トランプ氏はみずからが大統領在任時には「関税はあったがインフレはなかった。インフレは国を崩壊させるもので、おそらくアメリカ史上最悪のインフレを招いた」とバイデン大統領とハリス副大統領の政権を批判した上で「私は歴史上、最も偉大な経済を築き上げた。それを再び実現する」と述べました。

《ハリス氏の発言》

「AI・量子コンピューターの技術への投資に注力」

ハリス氏は「トランプ氏はアメリカの半導体を中国に売り渡し、中国が軍備を向上させることを手助けした。わたしは同盟国との関係を重視し、AIや量子コンピューターの競争に勝つために技術への投資に力を入れ、アメリカの労働者が不利になることがないよう必要なことに注力する」と述べました。

「トランプ氏がもたらした混乱を一掃」

「トランプ氏はわたしたちの民主主義に対し、南北戦争以来で最悪の攻撃をした。わたしたちが行ったのは、トランプ氏がもたらした混乱を一掃することだった」と述べました。

「中間層と労働者を引き上げる計画」

「中間層と労働者を引き上げるための計画を持っているのは私だけだ」とした上で、若い世帯が子どもを育てるための支援が必要だと強調しました。また「トランプ氏の経済政策は、富裕層や大企業に減税策を提供することだ。中間層には年間4000ドル以上の負担増になる」と指摘しました。

11月のアメリカ大統領選挙に向けた民主党のハリス副大統領と共和党のトランプ前大統領によるテレビ討論会は、激戦州のひとつ、東部ペンシルベニア州の最大都市フィラデルフィアで日本時間の午前10時から始まりました。

両者が直接、論戦を交わすのは初めてで、現時点でほかに討論会の予定はなく、アメリカメディアは「今回が大統領選挙前、唯一の機会となる可能性がある」と報じています。

全米を対象にした各種世論調査の平均では、ハリス氏とトランプ氏の支持率はきっ抗しています。

ハリス氏は急きょ大統領候補となってから公式な記者会見を開いておらず、人物像や政策が有権者に浸透していないという指摘も出ています。

このため、討論会で大統領としての資質や実現したい政策を明確に印象づけられるのか注目されています。

一方のトランプ氏は、2016年以来、今回が通算7回目の党の大統領候補としてのテレビ討論会です。

トランプ氏はインフレや移民問題といった、国民のあいだで不満が根強い分野で、ハリス氏の責任を追及していく構えです。

討論会でのパフォーマンスは2か月を切った残りの選挙戦の流れを変える可能性もあり、関心が高まっています。

官房長官「選挙の行方を引き続き注視」

官房長官は午前の記者会見で「今回の討論会をはじめ、アメリカ大統領選挙に関わる状況はしっかりとフォローしている。日米同盟はわが国の外交・安全保障政策の基軸で、アメリカの内政の動向は、その推移やあり得べき影響も含め常日頃から高い関心を持っており、選挙の行方を引き続き注視していく」と述べました。

カマラは握手を求め、🐯トランプは楽しんでねと言った。

現在カマラ・ハリスとドナルド・トランプによる🐴民主党と🐘共和党米大統領候補者討論会が行われている。

▪️ABCテレビネットワークスタジオには聴衆はおらずマイクのスイッチは発言者のみに向けられる。

▪️各質問の発言時間は2分、回答時間も同じだけ与えられ説明のためにさらに1分与えられる。

▪️唯一の討論会になるかもしれない:選挙まで2ヶ月を切っており、参加者はまだ新しい会合について合意していない。

▪️ハリスの問題は明確なアジェンダがない事。彼女は多くのアイデアを放棄しており新しいアイデアはまだ十分に練られていない。

▪️トランプはABCチャンネルを最も汚いフェイクチャンネルと呼んでいる。😂

▪️専門家はハリスは検察官のイメージを演出し有罪判決を受けた犯罪者トランプと自分を対比させると考えているが上手く行かないだろう。
🐸

11月の大統領選に向けたテレビ討論会が現地時間10日夜、始まった。民主党候補のハリス副大統領と共和党候補のトランプ前大統領が入場し、握手を交わした。

ハリス氏がトランプ氏に歩み寄り手を伸ばし、トランプ氏が握手を受け入れた。

ハリス氏は名前を言って自己紹介し、「良い討論をしましょう」と述べた。トランプ氏は「お会いできてうれしい。楽しみましょう」と答えた。

ハリス氏とトランプ氏が直接顔を合わせるのは今日が初めて。

11月の米大統領選に向け、民主党候補ハリス副大統領(59)と共和党候補トランプ前大統領(78)が10日夜、初のテレビ討論会に臨み、経済、内政、外交など幅広い問題を巡り論戦を繰り広げた。ハリス氏の鋭い舌鋒に、トランプ氏は苛立ち守勢に立つ場面もあった。

討論会中、オンライン予測市場「プリディクトイット」では、トランプ氏勝利の可能性が52%から47%に低下。一方ハリス氏勝利の確率は53%から55%に上昇した。
また討論会終了後に米人気歌手のテイラー・スウィフトさんがハリス氏支持を表明。ハリス陣営には大きな追い風となった。

勢いに乗った形のハリス陣営は、10月に再び討論会の開催を求めた。

一方、共和党からは、トランプ氏の苦戦を認める声が上がった。

トランプ氏は、序盤こそ個人攻撃や性差別的な発言を控えていてたが、ハリス氏の主張や追及を受けると時に動揺した様子も見せた。自身の訴訟について、ハリス氏と民主党が証拠なしに画策したと指摘。2020年の大統領選挙は不正との主張を繰り返した。ハリス氏を「マルクス主義者」とも呼んだ。

ペンス前副大統領の首席補佐官を務めたマーク・ショート氏は、「トランプ氏は、経済と国境問題でバイデン・ハリス両氏を非難する機会を逃し、代わりにハリス氏の餌に食いつき、自らを追い込んだ」と氏述べた。

<2016年以来の握手>

両候補は会場に入るとまず握手し、議論をスタート。討論会で候補者が握手するのは2016年以来となる。

<経済で激論>

討論のテーマは、トランプ氏が有利とされる経済で始まった。

ハリス氏は輸入品に高関税を課すトランプ氏の考えを批判する一方、家計に税制優遇措置を導入する自身の計画を訴えた。

また、トランプ前政権が「大恐慌以来最悪の失業率を残した」とし、「われわれが行ったのはドナルド・トランプの混乱を一掃することだ」と主張した。

トランプ氏はバイデン政権下でインフレが継続したと批判。「(インフレは)国民、中流階級、あらゆる階級にとって災難だった」と述べた。インフレ率については誇張も見られた。

ウクライナ・ガザ>

ロシアによるウクライナ侵攻やパレスチナ自治区ガザ紛争については、両候補とも具体的な打開策を示さなかった。

ハリス氏は、トランプ氏がプーチン・ロシア大統領の機嫌を取るためウクライナへの支援を放棄する用意があるとし、トランプ氏を「恥ずべき人物」と呼んだ。トランプ氏はハリス氏がイスラエルを「憎んでいる」と主張したが、ハリス氏はこれを否定した。

<国内問題>

トランプ氏は、経済問題から自身最大の争点である移民問題に話を移すと、精神病院などから移民が南部国境を越えて流入していると主張したが、証拠は示さなかった。

また、トランプ氏が、ハリス氏について「急に黒人になった」と指摘したことについて司会者から質問されると「彼女が何になりたいと思おうとも私は構わない」と述べた。

ハリス氏は「大統領を目指す人物が、そのキャリアを通じて一貫して人種問題によって米国民を分断しようとしてきたのは悲劇だと思う」と述べた。

中絶問題では、ハリス氏が、人工妊娠中絶の権利を認めたロー対ウェイド判決を2022年に最高裁が覆して以降、緊急治療を拒否された女性や、近親相姦の被害者が妊娠中絶ができない状況を改めて説明。トランプ氏が全国的な中絶禁止を支持すると主張したが、トランプ氏は否定した。

ハリス氏は、保守系シンクタンクヘリテージ財団がまとめた政策提言書「プロジェクト2025」を取り上げた。プロジェクト2025は、行政権の拡大や環境規制の撤廃など保守派が志向する内容が盛られ、トランプ氏が再選された場合の政策方針を示唆すると指摘されている。トランプ氏は、一部顧問がプロジェクト2025に関与していたが、自身は「関係はない」と反論した。

米大統領選に向けて10日に行われたテレビ討論会に民主党候補ハリス副大統領と共和党候補トランプ前大統領が臨んだ。

主な発言は以下の通り。

<経済>

ハリス氏:「私は米国民の野心、大志、夢を信じている。それこそ私が『機会の経済』を構築するために計画を思い描く理由だ」

ハリス氏:「半面、私の対抗馬(トランプ氏)は過去に実施したような富裕層や大企業への減税を行う考えだ」

トランプ氏:「経済はひどくなっている。『カントリーバスター(国を破壊するもの)』として知られるインフレのためだ」

トランプ氏:「人々は外に出て、シリアルやベーコンや卵などを買うことができない。彼女(ハリス氏)らがやったことで国民は本当に死にそうだ。彼女らは経済を破壊した」

<中絶>

ハリス氏:「大統領として、議会が『ロー対ウェイド(1973年の人工妊娠中絶の権利を認めた判決)』の保護を復活させる法案を可決すれば誇りを持ってそれに署名することを誓う」

トランプ氏:「現在、私はレイプ、近親相姦(そうかん)、母体の生命の例外を信じる。今は各州が採決している。それぞれの州が投票している。国民の投票だ。今は連邦政府に縛られていない」

<ガザ紛争>

ハリス氏:「即時停戦すべきで、それには停戦合意、人質の解放が必要だ」

トランプ氏:「彼女(ハリス氏)はイスラエルを嫌っている。彼女が大統領になれば今から2年内にイスラエルが存在しなくなるだろう」

ハリス氏:「(トランプ氏の主張は)全く正しくない。私はイスラエルイスラエル国民をこれまでのキャリア、人生で一貫して支持してきた」

<移民>

ハリス氏:「言っておきたいのは彼(トランプ氏)は今夜、移民についてたくさん話すだろう。たとえその時のテーマでなくともだ」

トランプ氏:不法入国する人々に言及し「われわれの国は失われつつあり、私たちは失敗しつつある国家だ」

<世界の指導者>

ハリス氏:「世界の首脳はドナルド・トランプを笑いものにしている」

トランプ氏:「(ハンガリーの)オルバン首相は最も尊敬され、最も恐れられている人物がドナルド・トランプだと発言している。トランプが大統領だった時に問題はなかった」

ウクライナ

トランプ氏:ウクライナがロシアとの戦争に勝つことを望むか問われ「私は戦争を終わらせ、命を救いたい」

ハリス氏:「トランプ氏が大統領だったらプーチン氏は今ごろ(ウクライナの首都)キーウで座っているだろう」

<暗殺未遂>

トランプ氏:「私はおそらく、彼女らが私について語っていることのために頭に銃弾を受けた」

<真実性>

ハリス氏:「私が言ったように、皆さんはたくさんのうそを聞くことになるだろうし、それは実際のところ驚くような事実ではない」

トランプ氏:ハリス氏がトランプ氏について当選したら中絶禁止法案に署名すると言ったのを受け「また始まった。それはうそだ」

連邦議会議事堂襲撃事件>

トランプ氏:「私は何も関係なかった。スピーチを頼まれたこと以外は」

ハリス氏:「私は議事堂にいた。当時は次期副大統領で上院議員でもあった。(当時のトランプ)大統領はわが国の首都を攻撃・冒とくするよう暴徒を扇動した」

<関税>

トランプ氏:自身の関税案を擁護して「それらで物価が上昇することはない」

<銃規制>

トランプ氏:「彼女は全ての人から銃を押収するつもりだ」

ハリス氏:「ウォルズ(副大統領候補)も私も銃所持者だ。だれからも銃を取り上げることはしない」

<バイデン大統領>

トランプ氏:ハリス氏を指し「彼女がバイデンであることを忘れてはならない。バイデンから逃れようとしている」

ハリス氏:「私がジョー・バイデンでないことは明らかだ。ドナルド・トランプでもない。われわれの国のために新世代のリーダーシップを示すつもりだ」

<「プロジェクト2025」>

ハリス氏:トランプ氏支持者ら保守派グループが同氏再選に備えてまとめた政策提言「プロジェクト2025」について「危険な計画であり、(トランプ)前大統領は返り咲けば実行するつもりだ」

<コロナ禍>

ハリス氏:「トランプ氏がコロナ禍で何をしたかと言えば、(中国の)習近平国家主席がコロナ禍で行ったことに対して実際に謝意を示した」

11月のアメリカ大統領選挙に向けた、ハリス副大統領とトランプ前大統領によるテレビ討論会が行われ、アメリカの複数のメディアは「ハリス氏がトランプ氏を防戦にまわらせた」と伝えています。一方、トランプ氏は国境管理政策をめぐりハリス氏の責任を繰り返し追及し、自身への支持を呼びかけました。

目次

《討論会 両者の様子》
《討論会後の関係者の反応》
《米メディアの反応》
《両者の発言詳細》
今後の主な日程

民主党のハリス副大統領と共和党のトランプ前大統領による初めてのテレビ討論会は、激戦州のひとつ、ペンシルベニア州フィラデルフィアで行われました。

90分間にわたった論戦ではまず経済政策がテーマとなり、ハリス氏は「中間層と労働者を引き上げるための計画を持っているのは私だけだ」とした上で、「トランプ氏の経済政策は富裕層や大企業に減税策を提供することだ」と指摘しました。

これに対してトランプ氏は国内のインフレの状況について「インフレは国を崩壊させるもので、おそらくアメリカ史上最悪だ」とバイデン大統領とハリス氏の政権の経済政策を批判するとともに、「私はわが国で史上最も偉大な経済のひとつを築いた。もう一度やる」と強調しました。

ハリス氏は3年前に起きたトランプ氏の支持者らによる議会への乱入事件をめぐり、トランプ氏が「起訴されている」と指摘しました。

一方のトランプ氏は現政権による国境管理政策について「何百万人もの犯罪者やテロリスト、麻薬の売人たちが入国することを許した」などと主張し、近年、メキシコとの国境を越えてくる人が急増している問題でハリス氏の責任を繰り返し追及し、自身への支持を呼びかけました。

討論会では、両者が経済政策をめぐって相手を「計画がない」と指摘したほか、互いの主張を「うそだ」と批判し合う場面もあり、激しい応酬となりました。

投票日まで2か月を切る中、全米を対象にした各種世論調査の平均では、ハリス氏とトランプ氏の支持率はきっ抗しています。

両者とも討論会をきっかけに流れを引き寄せたい考えで、有権者の受け止めが注目されています。

《討論会 両者の様子》

討論会場近くに設けられたプレスセンターには、メディア向けにおよそ1000の席が準備され、国内外の多くのメディア関係者が大型モニターでテレビ討論会を見守りました。

討論会の冒頭、ハリス副大統領が「カマラ・ハリスです」と名乗りながら、トランプ前大統領に握手を求めて歩み寄りました。握手のあと、ハリス氏が画面向かって右側の演台に、トランプ氏は向かって左側にそれぞれ立って討論が始まりました。

ハリス氏はトランプ氏の発言中、トランプ氏の方を見ながら「事実ではない」と口の動きでわかるように示したり、首を横に振ったり、眉をしかめたりといったしぐさをしていました。また、たびたび「あなた」という言葉を使って、討論会の視聴者に向かって話しかけるように発言することがありました。

一方、トランプ氏はハリス氏の発言中、ほとんどハリス氏に視線を投げかけることはなく、前を向いていました。また、トランプ氏は自身の発言がさえぎられそうになると「私がいま話しています」とハリス氏が4年前の副大統領候補討論会で使った言葉で切り返し、相手の発言を妨害するのはハリス氏だと強調するような場面もありました。

90分あまりの討論のあいだ発言時間は均等に与えられていましたが、CNNテレビによるとトランプ氏が発言していたのは合計42分52秒、ハリス氏が発言していたのは合計37分36秒だったということです。

《双方主張には一部誤り指摘も》

トランプ氏はバイデン政権が「誰も見たことのない、おそらくアメリカ史上、最悪のインフレを招いた」と発言しました。これについてアメリカの有力紙ニューヨーク・タイムズは、過去にもっと大きなインフレが起きていると指摘し、この発言が誤った情報だと報じています。

また、トランプ氏はバイデン政権で新たにつくられた雇用は、新型コロナが感染拡大する中で失われた雇用を回復しただけだと主張しました。これについてニューヨーク・タイムズは、バイデン政権下では新型コロナの感染拡大で失った雇用を回復したうえで、さらに新たな雇用を生み出したと指摘してこの発言が誤りだと伝えています。

一方、ハリス氏は「トランプ氏が大恐慌以降、最悪の失業率をわれわれに残した」と主張しました。これについてニューヨーク・タイムズ政権交代した際の失業率をあげ「大恐慌以来、最悪の失業率には遠く及ばない」と指摘して、この主張が誤りだと報じています。

CNNテレビ “トランプ氏が30回以上 誤情報の発言”

CNNテレビは暫定的な分析結果として、テレビ討論会でトランプ氏が人工妊娠中絶や移民の問題などを含めて30回以上、誤った情報の発言を行ったと報じました。

このうち、不法移民の人数について、CNNテレビはトランプ氏がバイデン政権下では毎月2100万人以上が国境を超えてアメリカに入国していると主張したものの、2021年2月から2024年7月までの3年あまりで合法的な入国なども含めて確認されたのは、およそ1000万人だったとしています。

一方、CNNテレビはハリス氏については誤った情報の発言は1回だったとしていますが、誤解を招いたり重要な文脈を欠いたりした、複数の主張はあったと指摘しています。

《討論会後の関係者の反応》

トランプ前大統領は討論会を終えたあと、会場近くのプレスセンターに姿を見せました。大勢の報道陣に取り囲まれたトランプ氏は「今までで最高の討論会だった」と述べました。アメリカのメディアによりますと、討論会のあと、候補者本人がプレスセンターに姿を見せることは少なく、「トランプ氏が突然、姿を見せた」と驚きをもって伝えています。一方で、ハリス副大統領はプレスセンターに姿を見せませんでした。

共和党の副大統領候補、バンス上院議員もプレスセンターで取材に応じ、「ハリス氏の発言の中身はスローガン以外にはほとんど何もない。彼女は3年半副大統領をつとめているのに、自身の実績について話すことができない」などと批判しました。

一方、ハリス陣営によりますと、民主党の副大統領候補のウォルズ・ミネソタ州知事は選挙活動のため、アリゾナ州に行く予定だとしていて、プレスセンターには姿は見せませんでした。

民主党のニューサム・カリフォルニア州知事は報道陣の取材に、「討論会はハリス氏が部屋に入ってきて握手したときからその場を支配し、トランプ氏は防戦一方になった。ハリス氏だけではなく、アメリカ国民や自由、民主主義にとっても大きな夜になった」と述べ、ハリス氏を絶賛しました。また、アメリカの人気歌手のテイラー・スウィフトさんがハリス氏への支持を表明したことについて、「彼女は文化的な象徴で、とても大きなことだ」と述べて歓迎しました。

《米メディアの反応》

CNNテレビによりますと、討論会を視聴した605人を対象に行った調査では、
▽「ハリス氏がよかった」と答えたのは63%
▽「トランプ氏がよかった」と答えたのは37%
だったということです。

討論会前に同じ人に対し「どちらのほうがよい討論を行うと思うか」と質問したところ、半分に割れていたとしています。

また、ニューヨーク・タイムズは「ハリス氏は検察官としてのスキルを誇示し、トランプ氏をいらだたせるため、あらゆる機会をとらえた。トランプ氏は終始、防戦にまわった」と論評しています。

AP通信は「ハリス氏は身ぶり手ぶりと表情を使ってトランプ氏に立ち向かい、彼の答えがばかげているということを表現した。トランプ氏のとげとげしい政治からの脱却を求める有権者への救いとなるようにみずからを演出することに余念が無かった」と伝えています。

一方、FOXテレビは、「トランプ氏は司会者とも戦った。彼に対するファクトチェックに余念がない一方で、ハリス氏が事実をわい曲したことはそのままにしていた」と伝え、主催したABCテレビの進行を批判しています。

《2回目の討論会の可能性は》

2回目の討論会の開催についてハリス氏の陣営は討論会後、声明で「ハリス氏は準備ができている。トランプ氏はどうだろうか」と前向きな姿勢を示しました。

一方、アメリカメディアによりますとトランプ氏は、記者団に対し「ハリス氏側は負けたからもう1回、討論したいんだ。われわれはそれについて検討する」と述べるにとどめました。

専門家「ハリス氏のほうがやや優勢」

アメリカ政治に詳しい慶應義塾大学渡辺靖教授は、テレビ討論会について、「双方ともに大きな失点はなかった」としたうえで、「選挙のカギを握るのは、まだ態度を決めかねている穏健派や無党派の人たちだ。こうした人たちのことを考えると、今回はハリス氏のほうがやや優勢だったと思う」という見方を示しました。

渡辺教授は無党派層などの心情について「ハリス氏で大丈夫なのかということが大きな不安材料だったはずだ」と指摘し、「ハリス氏は自身のことをよく知らない人に対し、生い立ちなどを振り返りながら、労働者、中間層の人たちの共感を勝ち取ろうとした」と評価しました。

そのうえでハリス氏について、「より過激な言動を繰り返すトランプ氏の手法はもう古いんだ、うんざりだと、もっと前に進もうという無党派層・穏健派の人たちの思いに訴えるアプローチをとった」と述べました。

特に印象に残った発言として、「私はバイデンではない、トランプでもない」というハリス氏の切り返しや、「次世代を切り開いていこう」と語りかけた「Let’s turnthe page」というフレーズを挙げ、「核となるメッセージだった」と指摘しました。

さらに、ハリス氏は「表情豊かに笑顔を見せたり、あごに手をあてて『そうですか』というようなニュアンスの表情を見せたりして、全体的に余裕を感じた」と述べました。

一方のトランプ氏について、渡辺教授は「無党派層の支持をとりに行くという点では同じで、あまり不規則発言をせず、厳しい表情を崩さないで、抑制的だった」と評価しました。

そのうえで、トランプ氏が話が脱線し、司会者から問い直される場面が複数回あったとし、「トランプ氏にとってはごく当たり前で支持者は違和感をもっていないと思うが、討論会を見て態度を決めようと思っている無党派層の人たちには、安定性に欠けると見えたかもしれない」という見方を示しました。

そのうえで今回の討論会について、「ノックアウトパンチのような決定打はなかったが、選挙のカギを握る激戦州のまだ態度を決めかねている人たちにとっては、ハリス氏のほうが優勢だったと思う」という見方を示したうえで、今後の焦点について、投票のための有権者登録に触れ「候補者のイメージやメッセージだけではなく、実際に有権者にいかに登録をし投票してもらうかというきめ細かい対応をしていけるかがカギになる」と述べました。

《両者の発言詳細》

ハリス氏「独裁者たちが応援」トランプ氏「弱くて無能」

ハリス氏は「トランプ氏がキム・ジョンウン総書記とラブレターを交換したことはよく知られている。そしてこうした独裁者たちは、お世辞などでトランプ氏を操れることがはっきりしているので、トランプ氏が再び大統領になることを応援している。だからこそ、安全保障に関して一貫して弱くなく、間違いのない大統領を選ばなければならない」と述べました。これに対し、トランプ氏は「プーチン大統領は『ハリス氏が勝利してほしい』と述べ、彼女を支持した。彼は本気だったと思う。他国のリーダーたちはハリス氏たちが弱くて無能だと思っている。彼らは極めて無能だ」と述べました。

アフガニスタン撤退 ハリス氏「トランプ氏が不利な合意した」

3年前のアメリカ軍のアフガニスタン撤退をめぐり、ハリス副大統領は「わたしはバイデン大統領の決断に同意した。そしてきょう現在、戦闘地域にアメリカ軍の兵士はひとりもいない。そもそもなぜこのようなことになったかを考えよう。トランプ氏が大統領だった時に、最も不利な内容で合意したからだ」と述べました。

アフガニスタン撤退トランプ氏「最悪の撤退」

3年前のアメリカ軍のアフガニスタン撤退をめぐり、トランプ氏は「われわれであれば、多くのアメリカ人を取り残すことも、真新しい兵器を置き去りにすることもなかっただろう。合意にはやるべきことが盛り込まれていたのに、彼らはやらなかった。最悪の撤退で、わが国の歴史上最も恥ずかしい瞬間だった」と述べました。

トランプ氏「ハリス氏は銃没収する計画」ハリス氏は否定

銃規制についてトランプ氏は「ハリス氏は全員から銃を没収するという計画を持っている」と述べました。これに対しハリス氏は「わたしも副大統領候補のウォルズ氏も、銃の所有者だ。誰の銃も取り上げるつもりはない」と述べました。

ハリス氏「気候変動 現実的な問題」

ハリス氏は気候変動対策について問われると「トランプ氏は気候変動はデマだと言ったが、非常に現実的な問題だ。異常気象に見舞われた州に住む人は、住宅保険を拒否されたり、保険料を値上げされたりしている。アメリカの若者たちはこの問題に深い関心を持っている」と述べました。

そして「この4年間、副大統領としてクリーンエネルギー経済に1兆ドルを投資し、国内でのガス生産量を歴史的な水準まで増加させたことを誇りに思う。80万人を超える製造業の新規の雇用も創出した」と述べ、これまでの実績をアピールしました。そのうえで「トランプ氏は製造業の雇用を創出すると言ったが、雇用は失われた」と述べました。

トランプ氏「ハリス氏が勝てば『フラッキング』終わる」

エネルギー政策についてトランプ氏は「もしハリス氏が選挙に勝てばペンシルベニア州での『フラッキング』は初日で終わるだろう」と述べました。そのうえで、「わたしは誰も成し遂げたことがないほど石油産業を軌道に乗せた。もしハリス氏が選挙に勝てば、石油はだめになり、化石燃料はだめになる」と述べました。

ウクライナ侵攻 ハリス氏「トランプ氏は諦める」

ロシアのウクライナ侵攻をめぐり、ハリス氏は「トランプ氏が24時間以内に戦争を終わらせると言っているのは、ただ諦めるからだ。われわれは50か国を結集させ、ウクライナの正当な防衛を支援した。そのおかげでウクライナは独立した自由な国として立っている。もしトランプ氏が大統領だったら、いまごろプーチン大統領がキーウに居座っていただろう」と述べました。

ウクライナ侵攻 トランプ氏「就任する前に終結させる」

ロシアによるウクライナ侵攻をめぐり、トランプ氏は「戦争を終わらせたい。わたしはゼレンスキー大統領をよく知っているし、プーチン大統領もよく知っている。いい関係にある。そして彼らはわたしに敬意を持っている。わたしが選挙に勝てば、就任する前に終結させる。一方と話し、他方とも話して、彼らを仲介する。戦争を終わらせることがアメリカにとっての利益だ」と述べました。

人種めぐり ハリス氏「国民を分断するために利用は悲劇」
ハリス氏は「大統領になりたいと思っている人間が、これまでのキャリアで一貫して人種をアメリカ国民を分断するために利用しようとしてきたことは正直に言って悲劇だ。わたしたちの大半はわたしたちを分け隔てる点より共通する点のほうが断然多いことを知っている。特に人種によってわたしたちを常に分断しようとするこのような手法は望んでいない」と述べました。

人種めぐり トランプ氏「ハリス氏どうであろうと気にしない」

トランプ氏はハリス氏について「インド系であるとアピールしていたのに突然、黒人になった」と人種をめぐる発言をしたことが適切だったか司会者に問われると「ハリス氏がどうであろうと気にしない。私が言えるのは、ハリス氏が黒人ではないとも、黒人だとも書かれているということだ。どっちでもいい。ハリス氏しだいだ」と述べました。

ガザ情勢 トランプ氏「ハリス氏ならイスラエル消滅」

ガザ情勢をめぐり、トランプ氏は「私が大統領であれば、そもそも戦闘は起きていなかった。ハリス氏が大統領になれば、2年以内にイスラエルは消滅するだろう。彼女はイスラエルが嫌いだし、アラブ人も嫌いだ」と述べました。また、イランについては「トランプ政権下ではイランは破たんしていた。今や豊かな国になり、お金をばらまいている」と述べました。

人工妊娠中絶 ハリス氏「自分の体 決定する自由を」

人工妊娠中絶をめぐってハリス氏は「トランプ氏は女性に対して、自分の体をどうするべきか指示するべきではない。自分の体について決定する自由を、政府によって決定されるべきではないと、アメリカの国民は信じているだろう」と述べました。

人工妊娠中絶 トランプ氏「各州が判断できるように」

トランプ氏は、人工妊娠中絶について「ハリス氏が選んだ副大統領候補は、9か月目での中絶は問題ないと言っているが、それは私にとっては問題だ」と述べました。そして、連邦最高裁判所が2022年、中絶は憲法で認められた権利だとする判断を覆したことについてふれ「6人の最高裁判所の判事の才能と強さを通して実現することが出来た」と述べました。
そのうえで「性的暴行や母体の命に関わるものについては例外だと考えている。中絶について政府に縛られることなく、各州が判断できるようになり、わたしはこのやり方の実現に向けて大いに貢献した」と述べました。

エネルギー政策 ハリス氏「『フラッキング』を禁止しない」

エネルギー政策に関連してハリス氏は「フラッキング」と呼ばれる、地下の岩盤に高圧の水を注入して天然ガスを取り出す技術について「私は2020年に『フラッキング』を禁止しないと明言した。私の立場は、多様なエネルギー源に投資し外国産の石油への依存を減らすべきだというものだ」と述べました。

中東情勢 ハリス氏「イスラエルには自衛する権利ある」

中東情勢をめぐり、ハリス氏は「イスラエルには自衛する権利がある。どのように行うかが問題だ。なぜなら、あまりにも多くの罪のないパレスチナ人や子ども、母親が殺されているからだ。この戦争はすぐに終わらせなければならない。そのためには停戦に向けた合意が必要であり、人質が解放されなければならない」と述べました。

トランプ氏「流入してきた人たち 猫や犬を食べている」

トランプ氏は「数百万人が刑務所や精神科の病院からわれわれの国に流入している」と述べた上で、「オハイオ州スプリングフィールドでは彼らは犬を食べている。流入してきた人たちが猫を食べている。そこに住む人々のペットを食べている。これが、いまこの国で起きていることだ」と述べました。

これについて司会を務めるABCのアンカーから、「はっきりさせておきたい。ABCとしてスプリングフィールドの担当者に連絡したところ、移民のコミュニティによってペットが危険な目にあったり虐待されたりしているという報告はないと話していた」と指摘される場面がありました。

ハリス氏「国境警備の法案 トランプ氏が廃案にしろと言った」

ハリス氏は「わたしは銃や麻薬、人身売買の国際犯罪組織を起訴してきた」と強調しました。そして、国境管理や移民政策について「上院の保守的な議員を含む議会は国境警備の法案を提出し、わたしはそれを支持した。この法案では国境警備隊が増員され、銃や麻薬、人身売買を行う国際犯罪組織を起訴するための資源を確保することができたはずだ」と述べました。そのうえで「トランプ氏が議員に電話をかけ、法案を廃案にしろと言った」と批判しました。

トランプ氏「司法省を武器として使った」

トランプ氏は、不倫の口止め料をめぐって業務記録を改ざんした罪に問われたニューヨーク州の裁判で有罪の評決が下されたことなどを念頭に、「司法省を武器として使った。この国でかつて起きたことはない、選挙に勝つために利用した。これは偽りの事件だ」と述べました。

ハリス氏「トランプ氏は司法省を利用すると公言」

ハリス氏は3年前に起きた議会乱入事件をめぐり、起訴されたトランプ氏の刑事責任について、連邦最高裁判所がことし7月「大統領在任中の公務としての行動は免責される」という判断を示したことを指摘した上で、「トランプ氏は憲法を廃止し、政敵に対して司法省を利用すると公言している人物だ。ガードレールがない状態で、トランプ氏がホワイトハウスに戻ったら何が起きるのか理解してほしい。間違いなく裁判所はトランプ氏を止めようとしない」と述べました。

《トランプ氏の発言》

「大幅な減税を実施」

トランプ氏は「私が何をしようとしているかは誰もが知っている。大幅な減税を実施し大統領在任中に行ったように、すばらしい経済を作り上げる。新型コロナの感染拡大によって多くの人が命を落としたが、私たちはコロナ禍においてすばらしい仕事を行った」と述べました。

「私は歴史上、最も偉大な経済を築き上げた」

トランプ氏はみずからが大統領在任時には「関税はあったがインフレはなかった。インフレは国を崩壊させるもので、おそらくアメリカ史上最悪のインフレを招いた」とバイデン大統領とハリス副大統領の政権を批判した上で「私は歴史上、最も偉大な経済を築き上げた。それを再び実現する」と述べました。

《ハリス氏の発言》

「AI・量子コンピューターの技術への投資に注力」

ハリス氏は「トランプ氏はアメリカの半導体を中国に売り渡し、中国が軍備を向上させることを手助けした。わたしは同盟国との関係を重視し、AIや量子コンピューターの競争に勝つために技術への投資に力を入れ、アメリカの労働者が不利になることがないよう必要なことに注力する」と述べました。

「トランプ氏がもたらした混乱を一掃」

「トランプ氏はわたしたちの民主主義に対し、南北戦争以来で最悪の攻撃をした。わたしたちが行ったのは、トランプ氏がもたらした混乱を一掃することだった」と述べました。

「中間層と労働者を引き上げる計画」

「中間層と労働者を引き上げるための計画を持っているのは私だけだ」とした上で、若い世帯が子どもを育てるための支援が必要だと強調しました。また「トランプ氏の経済政策は、富裕層や大企業に減税策を提供することだ。中間層には年間4000ドル以上の負担増になる」と指摘しました。

今後の主な日程

11月の米大統領選に向けてABCニュースが10日夜に開催したテレビ討論会で、討論会を視聴した人のうち民主党候補のハリス副大統領のほうが共和党候補のトランプ前大統領よりも良い討論を行ったと考える人の割合は63%に上った。SSRSが行った世論調査で明らかになった。トランプ氏のほうが良かったと答えた人の割合は37%だった。

同じ有権者を対象に討論会の前に行った調査では、どちらの候補者が力強いパフォーマンスを見せるかについては、ハリス氏とトランプ氏が50%ずつと真っ二つに割れていた。
今回の世論調査はテレビ討論会を視聴した有権者の意見だけを反映したもので、有権者全体の意見を反映しているわけではない。世論調査では、討論会の視聴者は民主党支持者よりも共和党支持者が6ポイント多く、全米の登録有権者全体よりも共和党支持者が約4ポイント多かった。

今回の調査結果は6月にトランプ氏とバイデン大統領との間で行われた討論会後の見方とは大きく異なるものとなった。当時の調査ではバイデン氏よりもトランプ氏のほうが良い討論を見せたとした人の割合は67%だった。バイデン氏を支持した人の割合は33%だった。

今回の世論調査は、テレビ討論会を視聴した登録有権者605人に対してメッセージを送って実施した。誤差の範囲はプラスマイナス5.3ポイント。

米大統領選の民主党候補ハリス副大統領の陣営は10日、共和党候補トランプ前大統領との2回目の討論会を10月に実施すべきだと述べた。

11月の米大統領選に向け、ハリス氏とトランプ氏は10日夜、初のテレビ討論会に臨み、経済、内政、外交など幅広い問題を巡り論戦を繰り広げた。

FOXニュースは、10月に2回目の討論会開催を提案すると表明した。10日の討論会に先立ちトランプ、ハリス両陣営に書簡を送ったとしている。

@margbrennanは、カマラ・ハリス副大統領の討論会での戦略、つまり独裁者たちはドナルド・トランプを操りたいのだ、という主張は効果的だったと語る。「なぜなら、私たちは、アメリカ初の女性最高司令官になろうとする人物が、壇上に立って『私は強い軍隊を持ちたい。そして今、私の隣に立っている男を操る方法を皆さんにお見せしよう』と言っているのを見ているからです。」

11月の米大統領選に向け、民主党候補ハリス副大統領(59)と共和党候補トランプ前大統領(78)が10日夜、初のテレビ討論会に臨み、経済、内政、外交など幅広い問題を巡り論戦を繰り広げた。ハリス氏の鋭い舌鋒に、トランプ氏は苛立ちをみせ守勢に立たされる場面もあった。

<握手>

初対面の両氏がどのように挨拶を交わすのかという問題にハリス氏が決着をつけた。同氏は演壇のトランプ氏に歩み寄り、手を差し伸べ、「カマラ・ハリス」と名乗った。トランプ氏は握手に応じるしかなかった。

<トランプ氏苛立つ>

ハリス氏は陣営の作戦通り、トランプ氏を苛立たせた。

視聴者にトランプ氏の集会に参加してみるよう促したハリス氏は、トランプ氏は集会で風車ががんの原因になるなどという奇妙な主張を展開し、聴衆はあきれて帰ってしまうだろうと嘲った。実際、トランプ氏が集会でそのような発言をし、聴衆が帰った事例がある。
これに対し、群衆を集めるのが自慢のトランプ氏は明らかに怒り、 「私の集会は政治史上最大の、信じられないような集会だ」と反論。ハリス氏が選挙集会に参加者をバスで呼び寄せていると非難した。

さらにトランプ氏は、不法入国した移民がオハイオ州スプリングフィールドで住民のペットを殺して食べているという誤った主張を展開。この根拠のない主張は、先にトランプ氏の副大統領候補であるJ・D・バンス上院議員らによってソーシャルメディアで拡散されたが、スプリングフィールド市当局が事実無根だと表明。討論会の司会者もトランプ氏の発言後にそのことを指摘した。

トランプ氏の主張を聞いたハリス氏は笑いをこらえながら「極端な話だ」と答えた。

討論会開始から1時間経つ頃には、トランプ氏は絶えず守勢に回っていた。

21年1月6日の連邦議会議事堂襲撃事件について質問されたトランプ氏は「演説を頼まれた以外は何もしていない」と説明。20年の大統領選では自分が当選したと、あらためて虚偽の主張をした。

一方、ハリス氏は「トランプ氏が8100万人の国民から(大統領を)解雇されたことをはっきりさせておこう。彼はそれを受け入れるのに苦労しているが、自由で公正な選挙で有権者の意思を覆そうとする人物を米国の大統領にはできない」と語った。

ハリス氏はさらに世界の指導者たちがトランプ氏を「笑いもの」にしていると発言。トランプ氏が集会で民主党のバイデン大統領を批判したのと同じ言葉で、ハリス氏はトランプ氏を「米国の恥」と呼んだ。

これに怒りを爆発させたトランプ氏は、ハリス氏の民主党候補指名が「無投票」で行われ、ある種のクーデターでハリス氏がバイデン氏と交代したとし、バイデン氏がハリス氏を嫌っていると指摘。これはトランプ氏に大統領の「気質」が欠けているというハリス氏の主張を裏付けるような言動だった。

<司法省の武器化>

両氏は互いに、対立候補を追及するために司法省を「武器化」しようと共謀していると非難した。

トランプ氏は、20年大統領選での敗北を覆そうとした共謀罪や機密文書持ち出しでの起訴、不倫口止め料支払いを巡る文書偽造で有罪評決を受けたことは、全てハリス氏とバイデン氏によるでっち上げの結果だと主張したが、その証拠は何もない。

一方、ハリス氏は、トランプ氏が再選した場合に対立候補を起訴すると約束したことに触れて反撃。トランプ氏が「憲法を破棄すると公言している人物であることを理解してほしい」と語った。

両氏とも、対立候補は民主主義そのものに対する脅威だと主張した。

<人種問題>

討論会の終盤、長年の懸案である人種問題が議論された。トランプ氏は、ハリス氏の人種を巡り公の場で疑問視した理由について司会者から質問されると「彼女が何人でも私は構わない」と述べた。

ハリス氏は、トランプ氏が長年、米国を分断するために人種を利用してきたと非難。トランプ氏と父親が1970年代に黒人の賃借人を追い返したこと、米国生まれのオバマ元大統領が米国市民かどうか公然と疑問視したことなどを挙げ、「大統領を目指す人物が、そのキャリアを通じて一貫して人種問題によって米国民を分断しようとしてきたのは悲劇だと思う」と述べた。

トランプ氏は反論する代わりに、経済に話を戻した。

ウクライナ戦争>

最も白熱した政策討論の一つは、ロシアによるウクライナ侵攻への米国の対応で、両氏は激しく衝突した。

トランプ氏は司会者に回答を促されても、ウクライナに戦争に勝ってほしいとは言わず、できるだけ早く紛争を終結させたいと述べるにとどめた。

ハリス氏はトランプ氏が本当に望んでいるのはウクライナの迅速かつ無条件の降伏だとしてトランプ氏を攻撃。また、紛争解決のためにロシアのプーチン大統領と協議するようバイデン大統領から派遣されたというトランプ氏の主張を否定。プーチン氏と会ったことはないが、ウクライナのゼレンスキー大統領とは何度か会ったと述べた。

トランプ前大統領の支持者の一部はCNNに対し、10日に行われた大統領選討論会でトランプ氏が何度も冷静さを失ったことに不満を抱いていると語った。

支持者らは、ハリス氏が質問に単刀直入に答えていたとは考えていないものの、トランプ氏が本題からそれていることで、そのほうが目立っていると述べた。

トランプ氏の周囲はハリス氏の挑発的な発言に反応しないようトランプ氏に警告していた。側近らは同氏がその重要性を理解していると示唆していたが、トランプ氏はハリス氏に何度もかみつき、トランプ氏の集会に参加している人々が途中で帰ってしまうかどうかで言い争った。

ある支持者は「彼の最悪の振る舞いが露呈している」と漏らした。

トランプ氏のチームと共和党員は司会者を非難し始めている。司会者はトランプ氏の発言について事実確認をしている一方でハリス氏についてはしておらず、ハリス氏にはより柔らかい質問をしていると主張している。これはトランプ氏の支持者らが、トランプ氏がこの討論会で「勝利」したと考えていないことの表れだ。

11月の米大統領選に向け、民主党候補ハリス副大統領と共和党候補トランプ前大統領が10日夜、初のテレビ討論会に臨み、経済、内政、外交など幅広い問題を巡り論戦を繰り広げた。

オンライン賭けサイトではハリス氏の勝率が上昇したものの、米市場関係者は、関税・税制・規制など市場を揺るがしかねない重要な政策課題で新たな情報に乏しかったとし、慎重姿勢を崩していない。

ただ、一部の市場関係者はハリス氏が予想より優勢だったと指摘。同氏が勝利する可能性が高まったと投資家が判断すれば、今後数日で一部の資産価格が変動する可能性も残されていると述べた。

サウンド・インカム・ストラテジーズのポートフォリオマネジャー、エリック・ベイリッチ氏は「両候補とも経済的に強い主張はなかったが、全体的にはハリス氏の方がトランプ氏より良かった」とした上で「市場は強硬な発言を求めているのではなく、明確さを求めている」と述べた。

オンライン賭けサイト「プレディクトイット」では討論会を受けてハリス氏の勝率が53%から56%に上昇。トランプ氏の勝率は52%から48%に低下した。

資産価格の反応は限定的だった。株価指数先物は討論会が進むにつれ軟化。S&P500Eミニはアジア時間午前の取引で0.5%安、ナスダック100Eミニは0.6%安となった。

ドル指数は0.2%下落。

カーソン・グループのグローバル・マクロ・ストラテジスト、ソヌ・バルゲーズ氏は「有権者は依然二分されており、今回の討論会を受けて多くの有権者が考えを変えるとは思えない」と指摘。「唯一の手がかりは賭けサイトでハリス氏が前進したことだが、大接戦であることに変わりはない」と述べた。

ただ一部の投資家は、大統領選の勝敗が一握りの激戦州の有権者に左右される可能性があるため、候補者の印象がわずかでも変われば結果に重大な影響を及ぼし得ると指摘。ニューヨーク・タイムズ紙がまとめた世論調査の平均値によると、両候補は激戦州7州で事実上、互角の戦いを繰り広げている。

コンベラのアジア太平洋地域主任為替・マクロストラテジスト、シャイア・リー・リム氏は「今のところ市場に大きな影響はないようだ。これは討論会に向けて比較的低いボラティリティーが見込まれていたことと一致している」とした上で「そうは言っても、今回の討論会は選挙を巡る確率を変える大きなきっかけとなる可能性がある」と述べた。

大統領選は市場の重大な関心事だが、最近の市場では政治不安と、米景気減速に対する懸念、連邦準備理事会(FRB)の利下げ幅を巡る不透明感といった短期的な材料が混然一体となっている。S&P総合500種指数は先週、弱い雇用統計を受けて週間ベースで昨年3月以来の下落率を記録した。

<税制と関税>

トランプ氏は法人税減税のほか、貿易・関税に厳しい姿勢で臨むことを公約に掲げている。ドル高が米経済に悪影響を及ぼしているとも主張しているが、一部のアナリストは同氏の政策でインフレが進行し、ドル高につながる可能性があると指摘する。

ハリス氏は先月、法人税率を21%から28%に引き上げると表明したが、市場では企業業績に悪影響が出かねないとの見方も浮上している。

討論会では、ハリス氏が輸入品に高関税を課すトランプ氏の政策を中間層への課税に例えて批判。一般世帯や小規模事業者に優遇税制を適用する自身の政策をアピールした。

一方のトランプ氏は自身の関税案を擁護し、国内物価の上昇にはつながらないと主張した。

ただ、経済政策の行方は今後しばらく明確にはならないかもしれない。カーソン・グループのバルゲーズ氏は「政策について実質的な議論はあまりなかった。どちらの候補も、現在とは大きく異なる経済政策を主張しなかった。結局のところ、来年実施される経済政策の多くは、上院と下院の構成次第ということになる」と述べた。

ハリス副大統領はABCニュース主催のテレビ討論会で、主流派の経済学者は自身の経済政策が経済を成長させる一方、トランプ前大統領の経済政策は経済を縮小させると考えていると述べた。

金融大手ゴールドマン・サックスの先週の分析によれば、トランプ氏の掲げる経済政策について、特に貿易分野で、米経済が2025年までに若干縮小するとの見方を示した。対象的にハリス氏の経済政策は25年の経済をわずかに成長させると予測している。

トランプ氏は、中国製品を除く輸入品のほとんどに10~20%の関税を課すことを提案している。中国製品には60%の関税を課すとしている。ピーターソン国際経済研究所によれば、米国人に対して1年あたり2600ドル(約36万円)の負担となる見通し。

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