https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

次の衆議院選挙に向けて、石破総理大臣は、自民党の政治とカネをめぐる問題で収支報告書に収入を記載していなかった議員の一部を公認しない方針を示しました。党内からは理解を示す意見がある一方、非公認となる議員がいる旧安倍派を中心に強い反発が出ています。

石破総理大臣は6日、次の衆議院選挙に向けて、自民党の政治とカネをめぐる問題で政治資金収支報告書に収入を記載せず「党員資格停止」の処分を受けた議員などを公認しない方針を明らかにしました。

これにより、党から「党員資格停止」の処分を受けた下村元文部科学大臣、西村元経済産業大臣、高木元国会対策委員長と、1年間の「党の役職停止」の処分が継続していて、政治倫理審査会での説明を行っていない萩生田元政務調査会長、平沢元復興大臣、三ツ林裕己・衆議院議員の6人が非公認となる見通しです。

このほかの処分を受けた議員についても、地元の都道府県連の公認申請や選挙区の情勢を踏まえて最終的に判断する方針で、公認されない議員が増える可能性があります。

また、処分の有無にかかわらず収支報告書に記載していなかった議員は、小選挙区比例代表との重複立候補を認めないとしていて、少なくとも30人を超える見通しです。

石破総理大臣は「有権者1人1人に真摯に向き合い、国民の納得と共感を求める。国民の信頼を得る観点から公認権者として責任を持って最終的に判断していく」と述べました。

今回の方針について党内からは「これくらいの対応をしないと世論は納得しない」など理解を示す意見がある一方、非公認や比例代表との重複立候補が認められない議員が多い旧安倍派を中心に「すでに処分が終わっているにもかかわらずゴールポストを動かすようなもので『旧安倍派潰し』だ」など強い反発が出ています。

これに対し、野党側は7日と8日に行われる代表質問で、収入を記載していなかった議員への対応を含め、自民党の政治とカネの問題を厳しく追及する方針です。

立憲民主党の野田代表は「このスキームでは、大半が公認される仕組みではないかと思っており、国民の理解を得ることは全然できない」と批判しました。

石破総理大臣は9日衆議院を解散する意向で、27日に行われる見通しの衆議院選挙に向けて、与野党の対決姿勢が強まっています。

石破首相「代表質問を通じて丁寧に分かりやすく説明したい」

石破総理大臣は7日朝、総理大臣官邸に入る際、記者団に対し「代表質問を通じて、私どもが考えていることをできるだけ丁寧に分かりやすく説明したい。きたる衆議院選挙において、国民のみなさまに判断いただけるような材料を、可能なかぎり誠心誠意提供したいと思っている」と述べました。

自民 石井参院国対委員長「関係する人たちは重く受け止め」

自民党の石井・参議院国会対策委員長は7日午前、国会内で記者団に対し「執行部で決定したことなので、それぞれの事案に関係する人たちは重く受け止め、しっかりと選挙で勝ち上がってきてもらいたい」と述べました。

自民 稲田氏“受け入れ 退路を断つ”

衆議院選挙で小選挙区比例代表との重複立候補が認められない見通しとなった自民党稲田朋美氏は、7日午前、党本部で記者団に対し「比例復活がないことは非常に重いことだ。ただ、国民の信頼を回復するためには退路を断つことを自分自身も考えていた。党の方針は受け入れた上で、しっかり福井の皆さんに説明していきたい」と述べました。

自民 都連 井上会長「『大変遺憾である』という思いを伝えたい」

自民党東京都連の会合が、7日午前、党本部で開かれ、会長を務める井上信治・元万博担当大臣は「石破内閣が誕生したが、残念ながら支持率も思ったほど伸びていない。それに加えて、きのうから非公認の問題が出てきた」と述べました。

その上で「すでに公認を申請し、政見放送も撮っている。なぜ、もう少し早く決断しなかったのかなどいろいろな思いがある。党本部から正式な伝達がないので、森山幹事長と小泉選挙対策委員長には都連の『大変遺憾である』という思いを伝えたい」と述べました。

官房長官 “国民の納得と共感を取り戻していくと承知”

官房長官は午前の記者会見で「自民党の公認のあり方については政府として答える立場になくコメントは控える」と述べました。

その上で「石破総理大臣は党所属の議員に対し、有権者1人1人に真摯に向き合い、説明を尽くし、理解を得て1票1票を積み重ねていく努力を求めることで国民の納得と共感を取り戻していくと述べていると承知している」と述べました。

自民 坂本国対委員長「しっかり党が結束すべきとき」

自民党の坂本国会対策委員長は記者団に「石破総理大臣の判断で、森山幹事長も了承したということなので、私たちもその判断に従いたい。しっかり党が結束すべきときだ」と述べました。

立民 笠国対委員長「国民が納得するかというと難しい」

立憲民主党の笠国会対策委員長は国会内で記者団に対し「一部の議員を非公認とするだけで国民の理解が得られるのかは問われるだろう。『何かやらなければ大変なことになる』と慌ててこの結果になったのではないか。極めて不十分であり、国民が納得するかというと難しいのではないか」と述べました。

【記者解説】今回の判断に至った背景は?

政治部 家喜誠也記者

Q 石破総理が今回の判断に至った背景は?

やはり衆院選に大きく影響しかねないという危機感があったのだと思います。

石破総理は、先の総裁選挙の時からルールを守る重要性を繰り返し主張していましたので、対応を誤れば、野党などから言行不一致と指摘され、選挙に大きなマイナスともなりかねません。

世論の理解を得るためには、党内からの反発も想定の上で、厳正な姿勢を示さなければならないという判断があったとみられます。

Q 反発も想定していた、ということですが、党内の反応はどうか?

今回の措置の対象となる議員が多くいる旧安倍派を中心に強い反発が出ています。

「旧安倍派に対する敵対行為だ」と非難する声が出ているほか、不記載があった議員が一律、重複立候補が禁じられることに動揺が広がっています。

一方で、党内からは「これくらいしないと国民は納得しない」など理解を示す意見も出ています。

中には「旧安倍派から反発が出れば出るほど、それに耐える石破総理が評価されるのではないか」という指摘も出ています。

ただ今回の石破総理の対応が党の支持拡大につながるかは、不透明な状況です。

Q 一方の野党側の反応は?

野党側は一斉に不十分な対応だと批判しています。

国会で7日と8日に行われる代表質問でも、野党側は、石破総理の対応を含め、厳しく追及する方針です。

そして衆議院選挙では政治とカネの問題を争点の1つと位置づけて論戦を挑むことにしています。

石破総理は、9日衆議院を解散する意向ですが、すでに与野党は選挙モードに入り対決姿勢を強めています。

政治資金収支報告書に不記載があったことをめぐり、自民党旧安倍派の越智隆雄・元内閣府副大臣は、有権者の理解を得ることは難しいとして次の衆議院選挙に立候補しない意向を示しました。

これは越智氏が7日夜、国会内で記者団に明らかにしました。

この中で越智氏は「私の事務所では適切な処理をしてきた自信があるが、ただ、現実には『不記載議員』として扱われ、有権者に説明して理解していただくには短期間では難しく、立候補は控えるべきだと判断をした」と述べました。

越智氏は党に対して収支報告書に84万円を記載していなかったと報告し、処分は受けていませんが、6日、石破総理大臣が示した方針で、小選挙区比例代表との重複立候補が認められない見通しとなっていました。

これについて越智氏は「私は石破総理大臣の方針が示される前に決断していた。今回の方針と私の判断に関係はない」と述べました。

越智氏は、衆議院比例代表東京ブロック選出の当選5回で60歳。

前回・2021年の選挙では東京6区で敗れ、比例代表で復活当選しました。

石破総理大臣は、かつてみずからが率いた派閥で、政治資金収支報告書への不記載が確認されたと明らかにし、事務的なミスだったとして収支報告書の訂正を行う考えを示しました。

政治とカネの問題をめぐり石破総理大臣がかつて率いた旧石破派「水月会」で、2019年から2021年に開いた政治資金パーティーの収入のうち、合わせて80万円分が政治資金収支報告書に記載されていなかった疑いがあると一部で報じられました。

これについて石破総理大臣は総理大臣官邸で記者団に対し、「パーティー券を複数の議員から購入してもらい、その合計が収支報告書に記載しなければならない20万円を超えていた。事務局の側で確認漏れがあった」と明らかにしました。

そのうえで「事務的なミスがあったことは好ましいことではなく、厳粛に受け止めている」と述べ、収支報告書の訂正を行う考えを示しました。

一方、記者団から自身の政治責任を問われたのに対しては「事務的なミスが起こることがないようにしたい」と述べました。

衆議院選挙に向けて、自民党は全国幹事長会議を開き、石破総理大臣は9日衆議院を解散する意向を改めて表明したうえで、政治とカネをめぐる問題を受けて「国民の批判は思ったよりはるかに強く誠心誠意戦っていく」と強調しました。

自民党は7日夜、オンライン形式で全国幹事長会議を開き、本部側からは石破総理大臣や菅副総裁、それに森山幹事長らが出席しました。

この中で、石破総理大臣は「あさって衆議院を解散し、極めて短い間に衆議院選挙を行うことになる。私ども以外にこの国を担える政権はないという強い思いのもとで戦っていく」と述べました。

そのうえで、収支報告書に収入を記載していなかった議員の一部を公認しないとした方針について「どのようにすれば勝てるかという観点から判断した。国民の批判は思ったよりはるかに強く、批判や怒りに真摯(しんし)な姿勢を示しつつ、誠心誠意この選挙を戦っていく」と強調しました。

また、菅氏は「政治の信頼を取り戻さなければならない。国民からの信頼回復に向け地方の声も丁寧に聞きながら不断の改革努力を行っていくことが大事だ」と述べました。
森山氏は「短期決戦の選挙だが、必ず勝ち抜き、安定した政権のもとで政策を着実に進めていくことが大事だ。政治日程を考えるとこのタイミングの選挙がいちばん適切だ」と述べました。

一方、会議では、石破総理大臣が示した方針について地方組織側から「このような方針が突然出され、現場が混乱する」などの意見が出されたということです。

総理大臣官邸のSNSで石破総理大臣の視察に敬語を用いて投稿し、その後、修正したことについて、林官房長官は内閣広報室に対し適切な表現で発信するよう指示したと明らかにしました。

総理大臣官邸は5日、旧ツイッターの「X」で石破総理大臣が石川県能登地方を視察したことを投稿した際「決意を新たにされました」などと敬語を用いて投稿し、その後、「決意を新たにしました」などと修正しました。

これについて林官房長官は午前の記者会見で「投稿翌日に表現を適正化したと承知している。SNSの発信にあたっては、内閣広報室で確認をしたうえで投稿しているが、本件を受け、私からも改めて適切な情報発信を行うよう指示した」と明らかにしました。

そのうえで「今後も総理大臣の動静を含めた政府の重要政策の適正な発信に努めていきたい」と述べました。

総理大臣官邸のホームページに掲載された石破内閣の集合写真について、林官房長官は軽微な編集処理をしたと明らかにし、これまでも総理大臣官邸の公式行事などでは同様の編集を行ってきたと説明しました。

石破内閣の発足にあたり総理大臣官邸のホームページに掲載された閣僚の集合写真をめぐっては、報道機関が撮影した写真と一部、服装などの状況が異なるという指摘が出ていました。

これについて、林官房長官は午前の記者会見で「軽微な編集処理を行った」と明らかにしました。

そのうえで、記者団から「AIを使ったフェイク画像などが問題となる中、加工した写真の掲載は問題ないのか」と問われたのに対し「組閣時の記念写真など官邸の公式行事での集合写真などは末永く記念として残ることから、指摘があった写真に限らずこれまでも軽微な編集処理を行ってきている」と説明しました。

東京都の小池知事は、総理大臣官邸を訪れて石破総理大臣と就任後初めて会談し、防災への取り組みなどについて政府と連携していくことを確認しました。

小池知事は7日、総理大臣官邸を訪れて、石破総理大臣と就任後初めて会談しました。

この中で、小池知事は都の防災への取り組み状況などについて説明し、今後、政府と連携していくことを確認したということです。

また、石破総理大臣からは、都がミサイルの飛来などの事態に備えて整備に向けた調査を進めている地下シェルターなどについて、質問があったということです。

会談後、小池知事は記者団に対し「これから石破総理大臣ともいろいろな機会があるだろうから、ともにアイデアを出しあっていければと思う」と述べました。

d1021.hatenadiary.jp

#政界再編・二大政党制