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フィリピン政府は、中国と領有権を争う南シナ海が射程に入る、中距離ミサイルの発射装置の調達に向けて、アメリカと交渉していることを明らかにしました。これに対し、中国は、発射装置は攻撃用の兵器で、地域に軍拡競争のリスクを持ち込むものだとして強く反発しています。

中距離ミサイルの発射装置は、アメリカ軍がことし4月にフィリピンで行われた合同訓練にあわせて初めて持ち込んだもので、南シナ海を射程に収める巡航ミサイル「トマホーク」などを発射できます。

発射装置は訓練後に撤去するとされていましたが、フィリピン軍は26日までに習熟のため、今後も訓練を続けるとしたうえで、軍の装備として新たに調達するために、アメリカ側と交渉していることを明らかにしました。

フィリピンのテオドロ国防相は、発射装置の調達は自国の防衛構想に沿ったもので「特定の国を標的とするものではないが、安全保障上のリスクや脅威、課題に対処するためのものだ」と述べています。

これに対し、南シナ海の領有権をめぐりフィリピンと対立する中国の外務省の報道官は26日の会見で、発射装置は戦略的な攻撃用の兵器で、地域に軍拡競争のリスクを持ち込むものだとしたうえで「中国は自国の安全と利益が損なわれたり脅かされたりするのを、決して座視しないとフィリピンに警告する」と述べ強く反発しました。

# 米比(中距離ミサイル発射装置調達)

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