【速報 JUST IN 】米が巡航ミサイルの発射実験 中距離ミサイル開発に今後使用へ #nhk_news https://t.co/Xw5nRvhjuE
— NHKニュース (@nhk_news) 2019年8月19日
アメリカ国防総省は19日、声明を発表し、18日に西部カリフォルニア州のサンニコラス島で地上発射型の巡航ミサイルの発射実験を行ったことを明らかにしました。
声明によりますと、ミサイルは500キロ以上飛行したあと、標的に正確に着弾したということで、発射試験を通じて得られたデータなどは国防総省が今後、中距離ミサイルの能力を開発する際に使用されるとしています。
冷戦時代に調印されたINFの全廃条約は、射程500キロから5500キロの地上発射型の弾道ミサイルと巡航ミサイルの保有や製造、発射実験などを禁止していましたが、アメリカとロシアは、互いに相手の違反を主張して義務の履行を停止し、条約は今月2日、失効しました。
条約の失効を受けてアメリカは、ロシアや中国などに対抗するためこれまで禁じられてきた中距離ミサイルを本格的に開発する方針を表明しており、アメリカのメディアはことし11月には地上発射型の中距離弾道ミサイルの発射実験を行う計画も伝えています。
アメリカのエスパー国防長官は地上発射型の中距離ミサイルをアジアに配備する考えも示しており、今回の発射実験を受け、ロシアや中国との間の軍拡競争が激しさを増すことが懸念されます。
米ミサイル発射実験受け ロシア反発 #nhk_news https://t.co/uXaFLmEwvs
— NHKニュース (@nhk_news) 2019年8月20日
アメリカ国防総省は西部のカリフォルニア州で射程が500キロを超える地上発射型の巡航ミサイルの発射実験を行い、成功したと19日、明らかにしました。
これを受けてロシア外務省で軍縮を担当するリャプコフ外務次官は20日、「アメリカは、つい2週間前まで条約によって厳しく制限されてきた発射実験を行った。強硬な姿勢に不安を覚える」と懸念を表明しました。
そのうえで、「事前の準備がなければ、これほど短い時間で発射実験を行うことはできない。アメリカが条約の失効前に、長い時間をかけて、軍事技術を蓄積してきたことを裏付ける明らかな証拠だ」とアメリカを非難しました。
その一方で、リャプコフ次官は「ロシアはアメリカの挑発には乗らない」と述べ、アメリカが地上発射型の中距離ミサイルをヨーロッパやアジアに配備しない間は、ロシアも同様のミサイルの追加配備を見合わせる方針を改めて示しました。
冷戦時代にアメリカとロシアが調印したINFの全廃条約は、地上発射型の中距離ミサイルの保有や製造に加えて、発射実験も禁止してきましたが、アメリカとロシアは、互いに相手の違反を主張して義務の履行を停止し、条約は今月2日、失効しました。
アメリカが、INFの全廃条約で禁じられてきた地上発射型の巡航ミサイルの発射実験を行ったことについて、中国外務省の耿爽報道官は、20日の記者会見で「アメリカが条約を破棄した真の目的が、先進的なミサイル実験を思う存分に行い、一方的な軍事的優位を追求することにあることを証明している」と批判しました。
そのうえで「アメリカの行為は、新たな軍備競争を引き起こし、軍事的な対立の拡大につながるうえ、世界と地域の安定にも深刻なマイナスの影響を与える。アメリカには、冷戦時代の考え方を放棄し、軍備拡大の抑制を維持するよう求めたい」と述べ、アメリカの動きをけん制しました。