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『続 人間維新』
(邑心文庫版の)P162

ともかく、今度の大東亜戦争第二次世界大戦が非常な謀略戦、国際スパイ合戦であったということをまずは指摘しておきたい。

P170

というのは、日本の国策は、大体ドイツと呼応してソ連・共産政権を打倒し、日露戦争の結末をつけるということにあった。これをさかさまに日本の方がやられて、向こうから日露戦争の結末をつけられた。日本が降伏したときにスターリンが大演説をやった。「これで日露戦争のかたきを打った」と演説しておる。・・・とにかく日本の国策の主流を成しておった考えを見事に転換させて、南へ向かわせた。つまり英米に鋒先を向けさせたということの殊勲甲は確かにゾルゲである。
<中略>
 同時にこの手はアメリカに伸びて、ルーズベルト及び国務省の中に盛んにスパイが入った。・・・
 それを感づいて摘発し逮捕するのに非常な努力をしたのが、あのニクソン及び死んだケネディ
<中略>
だからアメリカは中国共産党などに対しても錯覚して大変好意を持ち、かえって国民党政府・蒋介石を憎んで、・・・。
 その毛沢東が戦後一九五〇年、猛然として北鮮軍を先鋒に立てて南鮮に侵略を始めるに及んで、アメリカは愕然とした。魂消た。・・・それで初めて“これはいかん、我々は誤解しておった。日本の方が正しかった。とんでもない”というわけで、今までぶん投げて踏んづけておった日本をにわかに助け起こして「おい兄弟、しっかりしてくれ」と言って塵打ち払って仲直りというわけだ。だからこの間の機微を何もかも知っておる者からいうと茶番狂言というか、喜劇みたいなものだ。知らぬが仏ということがあるが、何も知らない連中が、何かえらく四角張った議論をしておるんだが、真実を知るというとおかしなものだ。