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田中秀征の一言啓上 世襲体制の転換には世論の決意が必要だ

 現状は、世襲議員が多いというより、“世襲体制”が築かれてしまっていると言ってもよい。党や内閣のトップを世襲議員が占めるようになった90年代からは、日本の体制や秩序そのものが世襲構造で成り立っている。

 当時の長州藩には100石以上の家禄を有していた家臣が700人近くいた。だが、彼らのほとんどは、維新回天の事業にもあたふたするばかりで全く役に立たなかった。日和見を決め込んでいて体制維持のためにも本気で戦おうとしなかったのである。

 長州の体制維持派(俗論党)の指導者の坪井九右衛門は100石、椋梨藤太も49石。彼らは高禄の家臣の盾となり、旧秩序におもねることによって出世した。そういう人は、現状の政界にも少なからず存在している。

 現状の世襲体制は、このところ急速に幕末の世襲体制と同様の病状を呈するに至っている。それは、解決困難な政治課題が、今まで目立たなかった深刻な劣化の実態をあぶり出したからであろう。平穏な海では、船長の優劣は判らないが、荒れ狂う海では、船長や船員の資質が激しく問われるのだ。

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