テレビ朝日アナウンサー
松尾 由美子さん
私の仕事はテレビの中で「情報」を「言葉」で伝える仕事だけど、ただ「情報」を伝える役割なわけではないってことに気づきました。取材などで出会った人たちや、そこに流れている空気を全部ひっくるめた「想い」を、テレビを見ている人に対して、私の「言葉」で伝えること、それが大切なんです。この仕事は、テレビを見ている「人」と「情報」の交流、もっと言えば「心と心の交流」を作る役割なんですね。
チームの他の人の仕事を信頼し感謝しながら、私もアナウンサーという役割をしっかり担う。自分の役割に責任とプライドをもって期待に応えられるよう、毎日勉強、真剣勝負です。
毎日に意味があって、それら全部がベンキョウです。
あと、老人ホームでボランティアをした経験も、今考えるとすごく勉強になりましたね。ボランティアとアナウンサーも関係なさそうでしょ?でもここで、「社会には自分の知らない世界があって色々な思いで過ごしているんだ」ということを知りました。「人の心を感じる」というとても大切な勉強をしたと思います。
例えば本で読んだ場所に実際に行ってみる。そうするとそこにある歴史や深さがわかる。私にとって「ベンキョウ」は、実際に足を運んで、自分の目で見て、自分の耳で聞いて、感じることです。
とにかく本気で何かを頑張った「時間」は、絶対に自分を裏切りません。自分を大切にし、人に迷惑をかけないことの中で、なんでもいいから夢中になれることが大事だと思うんです。その夢中の全部が、「ベンキョウ」だと私は思います。