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平野貞夫の国づくり人づくり政治講座 第39回 《『政(まつりごと)の心』を求めて》 第26回 ―「 日本の議会政治の反省(18) 」―

私の推定だが「政治家の官僚化・官僚の政治家化」という現象が始まったのは、昭和50年代の後半からである。この時期、明治生まれの政治家が与野党とも死亡し、政治家の世代交代が行われた。明治生まれの政治家は法律をつくるとき、制度の目的や理念や理由を論じ、それを合意して官僚に指示して立法の事務を行わさせていた。


ところが昭和50年代後半になると、政治家への評価が変わる。官庁の係長クラスの政策や数字を知っている政治家が専門的で立派だという評価となる。いわゆる「政治家の官僚化」である。となると制度の目的や理念を考える政治家が少なくなり、官僚がその代替として「政治家化」し、今日の「官僚支配の政治」となったのである。