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【高橋昌之のとっておき】小沢一郎が菅降ろしでハラをくくった

私は与野党の国会議員には、菅首相が本当に辞めるまで油断をしてはならないと忠告しておきたいと思います。

 話を小沢氏の決断に戻します。私が小沢氏を長年取材してきて、小沢氏の政治手法としていえることは、重要な政局にあたっては「最善の策、次善の策、三善の策…と、すべてのシナリオを想定して、最悪の場合のハラを固めてから、事を成し遂げる」ということです。


 これを今国会中の菅首相の退陣という目標の達成にあてはめれば、最善の策は「菅首相が自ら辞めること」、次善の策は「民主党内で菅首相を退陣に追い込むこと」、三善の策は「野党が内閣不信任案を再提出して可決させ、菅首相を総辞職か衆院解散・総選挙に追い込むこと」です。

 仮に小沢氏がそうした形で内閣不信任案を提出したとすれば、野党は反対するわけにいかないでしょうから賛成し、民主党の他の議員の多くも今回は同調して、間違いなく可決されるでしょう。つまり、小沢氏がハラを固めたことで、今国会中に菅内閣不信任案は再提出され、菅首相は総辞職か衆院解散・総選挙を迫られることが確実になったということです。

民主党はこの際、理念と政策をともにできるグループに分かれて、新たな政界再編にスタートを切ってはどうでしょうか。

 これで、自民党菅内閣不信任案提出に踏み切れず、小沢氏らに内閣不信任案を提出されたら、完全に自民党の出番はなく、メンツは丸つぶれです。もし、菅首相が解散・総選挙に踏み切ったら、現状では「政党支持率自民党民主党を大きく上回っているため、自民党が大勝する」とみられていますが、民主党が分裂していくつかの新党が立ち上がり、それらがリードする形で総選挙が行われたら、国民の期待はそちらに移り、自民党は勝てないのではないかと私は思います。

いずれにしても党利党略や自己保身の政治はもうやめてもらいたいと思います。自らを捨てて国家、国民をどう導いていくのか、その一点で与野党の国会議員は行動すべきです。

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