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焦点:EU首脳会議、欧州委員長指名めぐる衝突を回避できるか | Reuters

キャメロン首相はこう主張する。EU首脳は欧州の民主政治の合法性の源泉は各国政府にあるという原則に則り、リスボン条約でEU首脳に与えられた使命権限を欧州議会が侵害するのを許すべきではないと。

リスボン条約の規定では、EU首脳は欧州委員長の指名において欧州議会選挙の結果を考慮に入れるとしか定められていない。指名された人物は議会の過半数の承認を得る必要がある。

EU首脳会議の準備に当たる外交官は「欧州議会選以来、メルケル首相がキャメロン首相に手を差し伸べる度、彼は翌日決まってもっと大きな騒動を巻き起こした」と憤懣やるかたない様子だ。「メルケル氏はスウェーデンまで出向いてキャメロン首相と共にボートに乗る写真にまで納まったというのに」。


民主政治の合法性をめぐる英政府の主張に同調するEU外交官らも、キャメロン首相の戦術に首をかしげる。例えばユンケル氏の指名拒否を野党労働党が支持した際、首相はしてやったりと言わんばかりのつぶやきをツイッターに投稿した。


ある古参のEU筋は「キャメロン氏はあまりにも強気の態度を示すことで多くの友人と善意を失った」と話す。オランダとスウェーデンの首相は英国側の陣営から静かに立ち去り、残る味方は独裁主義的でEU内でも浮いた存在であるハンガリーのオルバン首相ただ一人になってしまった。

英国当局者らはユンケル氏に「古臭い連邦主義者」のレッテルを張っている。しかしフェルホフスタット・ベルギー元首相が冗談交じりに言ったように、欧州委員長は連邦主義者であってはならないと主張するのは、次期ローマ法王カトリック以外から選ぶべきだと言うのに近い。